知的財産には、様々な規制や契約があります。
JASRACという社団法人日本音楽著作権協会があり、日本の音楽関連の著作権管理業務をほぼ独占しています。各々に著作権の交渉をしなくても著作権業務を管理する協会です。
この協会に公正取引委員会が音楽の使用料徴収方法をめぐり、独占禁止法違反でJASRACに排除措置命令を出したのですが、JASRACは取り消しを求めて、審判の結果、排除措置命令は取り消されました。ですが、著作権管理会社のイーライセンスが、排除措置命令を無効にした審決は違法として、無効取り消しを求めて訴訟を起こしました。
この訴訟判決が1日に東京高裁でなされ、「管理する楽曲を一定額で使い放題にするJASRACの「包括徴収」方式は、他の業者の参入を排除する」として、審決を取り消した。事実上JASRACが東京高裁では負けてしまったことになる。
ただ、独禁法違反の有無については確定的な判断をしておらず、排除効果以外の争点は「公取委が改めて判断すべきだ」とした。公正取引委員会は「上告も視野に対応を検討する」としている。
JASRACは、使用する局側がJASRACに一定額を支払えば、管理曲が使い放題になる「包括徴収」方式をとっています。
CDを販売するのにも、JASRACに音楽著作権使用料を支払わないといけません。ここで少し印税について紹介します。
著作物などを販売すると印税が発生します。例えばCDを1枚1000円で販売するとします、曲や歌詞はJASRACに登録されます。曲を録音してCDにして販売するときレコード会社は、その曲の使用許可もらって、音楽著作権使用料をJASRACに支払います。
音楽著作権使用料
・音楽著作権使用料は、CDの定価の6%で、CDの枚数分支払います。
・1万枚制作すると、1000円×6%=60円
・60円×1万枚=60万円
これをJASRACに支払います。作詞家、作曲家は1.5%~2%。歌手や演奏者には1%の印税で、残りの約90%がレコード会社や音楽出版社、小売店などで分配されます。
今回、東京高裁は、テレビなどで使用されている音楽著作権の90%を管理するJASRACの使用料徴収方式、「包括徴収」が新規業者の参入を妨げているとの判決ですが、これによって音楽業界がどういったことになっていくのか動向に注目です。
では、また。