H&M2010年11月期通年レポート
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遅ればせながら今月初旬にリリースされたH&M(へネスアンドマウリッツ)の2010年11月期通年レポートに目を通しました。
ざっとまとめると、(すべてSEK=12.5円で換算)
・売上高 1兆3560億円(7%増)
ローカル通貨ベース15%増
既存店売上前年比5%増
・売上総利益率 62.9%(1.3%改善)
・営業利益率 22.7%(1.4%改善)
・当期利益 2335億円(14%増)
期末店舗数2206店舗(うちH&Mは、50店舗のFC含めて2104店舗)
と、同社にとって、とてもよい決算になったようです。
気になる日本の売上に関しては、(為替レートは同上)
・売上高 224億円(前年比60%増)
・期末店舗数 10店舗(4店舗増)
となります。
店頭を見て、H&M失速、と指摘される方々がいらっしゃいますので、各店の稼働営業日数、稼働売場面積を用いて、一店舗あたりの効率を計算してみました。
○平均売場面積 約580坪
○平均年周り年商 約28億円
○平均月坪効率 約40万円
○一日あたりの平均売上高 760万円
銀座と原宿の影響度が圧倒的な前年の月坪効率約90万円!に比べると、郊外店が加わって、確かに、随分効率が下がったように見えますが、依然、H&M自身の世界平均の2.5倍相当の効率、日本のユニクロの全国平均の2倍の売場面積で、月坪効率は1.6倍になりますので、いまもなお、H&Mにとって、日本は非常においしいマーケットだと思います。
H&Mのようなグローバル企業は、各国市場を個店単位ではなく、面でとらえていると思いますので、店舗数が2倍になって、トータルの売上が1.6倍以上になれば日本攻略は今のところうまくいっていると言えるのではないでしょうか?
もうひとつ、業界の最大関心事のひとつである、原料、特に綿花の高騰に関するCEOのコメントも見逃せません。
綿花の相場は2倍になって、実際、H&Mの第4四半期の粗利率を直撃していますが・・・同社は、世界でのマーケットシェアを拡大するために、企業努力で、価格転嫁はしないニュアンスのコメントをし、出店も強気、既存店の売上も増収を計画しています。
関連海外ニュースをざっと見てみましたが、綿花の高騰を価格転嫁した小売りチェーンはイギリスのネクストくらいで、小売チェーンは、値上に極めてナーバス、原料高で値入の悪化は必至ですが、値下げのコントロール、販売管理費のコントロールで勝ち組、負け組の差がはっきりつく一年になりそうです。
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