アルティザン&アーティストが1月に発売した「ICAM-3500」は、11インチのMacBook Airとカメラを一緒に持ち歩くためにデザインされたカメラバッグだ。価格は3万2,550円。
ICAM-3500 |
これまでにも15インチもしくは13インチのノートパソコンの持ち運びを想定したカメラバッグは数多くあったが、MacBook Airを収納するとなると、厚みのあるパソコン収納部の隙間がかえって無駄なスペースとなっていた。
そんな中で登場した同社のこのバッグは、11インチMacBook Airを通勤や取材に持ち歩いている筆者にとって願ってもない製品。さっそく使用感などをレポートしてみたい。
ICAM-3500は上部に2つの開口部があり、体からみて外側の開口部はカメラ、体に近い開口部はパソコンに直接アクセスできる。カメラ側の開口部は、フタが体の外のほうへ開くため取り出しやすさに優れる。
斜めになった開口部が特徴 | カメラを取り出しているところ。左手で開口部を広げるわずらわしさが少ない |
パソコンスペースの開口部(右)には止水ジッパーを採用 | パソコン収納部分は、タイトで無駄がなく11インチMacBook Airにジャストサイズ。クッション性も十分な印象 |
カメラ収納部は取り外し可能なクッションボックスを装備。ニコンD90クラスの一眼レフカメラまでであれば、レンズを付けたまま縦に収納してもバッグの形は崩れなそうだ。
クッションボックスが付属 | カメラ用のクッションボックスを取り出したところ |
一眼レフカメラの収納例。左奥からタムロンSP AF 90mm F2.8 Di MACRO 1:1、ニコンD90(AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VRを装着)、クリップオンストロボSB-600 | 左奥からリコーGR DIGITAL IV、ライカM8.2、オリンパスE-PL1 |
フタの部分には小物用のポケットを備える。内側がメッシュになっており、バッグ内の赤いカラーが透過して収納物が見やすかった。ポケットの収納力は決して高くないので、ペンや携帯電話といった小振りのアイテムに限定して入れておくのが便利だろう。
ポケットの内部は開口部より広い | バッグの内側から見たところ。メッシュ素材なのがわかる |
ショルダーストラップは斜め掛け用に長くできる一方、肩掛け用にかなり短くすることもできる。また、手提げ用キャリングハンドルも背面に装備。実用的であり、カメラバッグらしさを強く感じる意匠でもある。
肩に掛けたところ | 斜め掛けしたところ |
背面の手提げハンドル | 側面にもハンドルとして使える部分が。網棚からバッグを降ろす場合などを想定しているという |
背面ポケットに文庫本を入れたところ | ストラップのバックルにはアルティザン&アーティストのロゴ |
ショルダーストラップやバッグ外装がほどよく滑るため、斜めがけ時にバッグを体の前後に回しやすい。ストラップの幅もパソコンとカメラを持ち歩くのに十分で、ルックスと使い勝手のバランスをうまく取っている印象だ。
パソコンとカメラの取り出し口でそれぞれジッパーを変えているのも、カメラ収納部の機動性と、パソコン収納部の防水性(止水ジッパーは多少動きが重い)をそれぞれ考えてのことだろう。そうした細かな配慮や全体的な造りの良さを踏まえると、価格もさほど割高とは感じなかった。本製品は、特にノンレフレックスカメラやレンジファインダーカメラをメインとする向きには強くオススメできそうだ。
革製のジッパープル。ルックスも操作性もよい | ブランドネームタグなどの革パーツがアクセントになっている |
近年、フォトストレージとしてもiPadと並び人気の高まっているMacBook Air。今後もそのコンパクトさを活かすカメラバッグのバリエーション拡大に期待したい。
2012/4/20 00:00