『クイズマジックアカデミーDS』

kodamatsukimi2008-09-21


 公式サイト http://www.konami.jp/qma/ds/ ASIN:B001F50UZO
 情報Wiki  http://wikiwiki.jp/qmads/?FrontPage

・9月12日はクイズの日。金曜日。に発売日を無理やり合わせるための
 急造工事に原因があったのかどうか存じませんが
 Wikiによると、予習モード利用を限界までしてしまうとフリーズするという
 致命的とは言わないけれどけっこうなバグがあるもよう。
 参照:上記Wiki内ページ http://wikiwiki.jp/qmads/?%BE%AE%A5%CD%A5%BF%A1%A6%A5%D0%A5%B0#u339d4a5
 (2008/12/31追記 このバグでは上記wikiの通り修正版にて修正されている模様)
 さすがコナミだ。
 他にもWi-Fi対戦をしているとすぐ確認できるのですが
 2回戦で出題される問題がひとによって違っていることがある、という
 クイズゲームとしてはこちらのほうが問題なのではと思える現象が発生します。
 さすがコナミだ。
 でも面白いのだ。最高のクイズゲームなのである。
 さすがコナミ、というのは少し抵抗があるけれどまあとにかく、良いゲームです。



・クイズゲームです。
 クイズゲームなんて問題の質が問題になるくらいでどれも同じようなもの、
 でこれまであったのですが
 通信対戦がゲームでも手軽にできるようになったこと、
 それをクイズゲームに結びつけると面白くなるのでは、へ最初に気がついて
 実行したのがこのゲーム。
 単に通信対応しただけでなく細かい工夫で
 アーケードゲームとして'03年に登場した当初から既に良くできたゲームでした。

・対戦は8人で争われます。問題はすべて早押し形式。
 早く回答したほうが正解した際の得点が高い。
 ただし、他の人が正解したからといって回答権がなくなるわけではない、
 という形での早押しです。
 全問終わった時の得点が高いほうから勝ち抜き。
 1回戦ごとに2人ずつ脱落していって3回戦目が4人での決勝戦。

・優勝しても1回戦で脱落しても、順位と対戦相手に応じてもらえる得点の累積で
 階級が魔術師がら魔導師、賢者というように上がっていきます。
 が、それだけでは本人の実力を正しく反映しているとは言えない。
 そのため通信対戦相手を決めるマッチングの基準はこの階級ではなく
 最新勝率、近傍の対戦実績でどれだけの成績を残しているかにより判定される、
 「ピクシー」から「ドラゴン」まで8段階のクラス分けを基準に行われます。
 階級は一歩ずつ上がって行きますが、クラスはすぐに上げることができる。

・この2つが基本の仕組み。
 クラス分けの上下がどのようになっているのかが
 分らないようになっていることも含めて、簡明良くできた仕組みです。 



・さて、『クイズマジックアカデミー』の優れているところは
 中でも「すべての問題が早押し」であるという出題形式にあります。

・Wi-FiにつながずCPU相手に対戦しても面白くない。従来のそれと変わらない。
 これは、相手が弱いからでも強すぎるからでもない。
 誤回答をみていてもつまらないからです。
 例えば、通信対戦でも線結び形式のように、他の人がどう答えているかが
 一目に判らないものはあまり面白くない。
 まして自分1人が正解しているかどうか、知っているかどうかを
 確認するだけのことが、面白いはずがない。
 それがクイズゲームなのです。

・このゲームの通信対戦では、問題に回答したあとは
 制限時間が残っているか全員答えていなければ、
 つまり正否判定する時だけでなく、すでに自分が回答していれば
 すでに回答している他のひとの答えを見ることができます。
 これが面白い。
 自分が正解したことを確信していれば、相手の回答にいろいろな意味でにやにやする。
 軽く優越感に浸ったりする。自分が間違えていたことに気づいたりする。
 感心したり馬鹿にしたり褒めそやされたり馬鹿にされたりされた気になる。
 得意。称賛。悔しい。恥ずかしい。

・対戦相手とは会話したりの意思疎通ができないのです。
 通信対戦ゲームは、スカイブなどと併用して会話しながら遊べば面白い、
 というものでもないのです。
 次々テンポ良く出題される問題それぞれに、一喜一憂を繰り返して
 自分の知識を誇ってみたり情けなく思ったりするのが、それだけが面白い。

・クイズというものは、答えを知っているかどうかの知識量を比べるだけです。
 それだけのゲームを土台にしているから
 これだけの簡単な仕組みであるほうが良い。
 単純な仕組みです。
 しかしそんなことに価値があることに気づけたかどうか。
 それがこのゲームの価値であるのです。



・アーケードゲームであるからの客層を反映してか、内容ほぼそのままのDS版も
 出題が、学問、雑学、芸能、スポーツ、アニメ&ゲームと
 やや片寄っているので、普段ゲームを遊ばないようなひとにはお勧めしがたい。
 そこがもったいのないところではありますが
 アーケード版と違ってお金のかからないDS版を
 ゲームをするひとなら遊ばない理屈はない。

・クイズゲームです。答えを知っているかどうかを自分に聞くだけ。
 けれど通信対戦で、ほかの皆と自分を比べるだけで、こんなにも面白い。
 答えられなくても面白い。そういうクイズゲームもあり得るのです。