『三国志大戦3』の感想 第1回

kodamatsukimi2008-02-12



・あいも変わらずセガにお金をむしりとられている。
 07/12/13の『3』可動開始からほぼ2ヶ月。それほど気合はいれていないつもりで
 憑かれたように禁断症状を堪えつつ遊んでいるわけでもない気分であるはずなのに
 あっというまに数万円のお金が消える。
 消えている。消してしまった気がするき。
 まったく本当一体全体このゲーム、誰かなんとかしてください。



・ver.3になりまして、どれだけ変わるか、『2』は随分長いこと稼動していたから
 さぞやドラスティックなるなりな横文字感じで変化があるか、と思いきや
 あんまり変わっていなかったりする。

・操作まわりなどの基本はまるきりそのまま。
 カードの枚数が大幅に減少して半分以下に。
 全国オンライン対戦の相手を決める際に関係する階級の仕組みと
 1勝負中、1度だけ相手に邪魔されずに使える「兵法」が「軍師カード」に置き換わった、
 というくらいが大きな違いで
 『2』までと遊んでいる感覚はほとんど同じ。まったく変わらぬ。良い加減で飽きた。
 と言いたい。切実に言いたいはずであるのだが。
 変わっていないけれども面白いのである。


・『1』から3年弱、いろいろ要素がどんどん追加されてきてカード総数も400を越えて
 初心者にいよいよ近づきがたい、ここで新規巻き直し、という按配の変更である模様。
 不満点は少ない出来であります。

・カード総数が大きく減って、また『2』までにはなかった新規の要素が殆どないゆえに
 よりシンプル明解に、アクションゲームとして楽しむことができる。
 いままでに比べ、安定して勝てる定番のデッキ自体が減って
 そういう意味で選択肢は減っているけれども、カードのバランスは取れていて
 まったく使えないカードは少なく、強すぎるカードもまた少なくある。



・「兵法」が「軍師カード」に置き換わった点。
 『1』では3連戦、同じ兵法を対戦相手を見る前に決めなければならなかったものが
 『2』では一戦ごと、相手のデッキを見てから兵法を選べるようになっておりました。
 兵法は、撤退中の部隊が復活する時間を早めるもの、
 味方部隊の武力を上げたり、兵力を回復させたり、移動速度を上げたりするもの、
 そして相手の移動速度を下げるものなどがありまして
 復活兵法を見越して強引に攻めたり、
 ここぞというとき畳み掛けて相手を殲滅するのに使ったり、を
 互いに相手がどの兵法を選んでいるかわからないゆえ、読み合って勝負するのですが
 『1』でも『2』でも結局のところ、どれでも選べるのだから
 デッキに一番合っているものが自然と選ばれて
 『2』では相手とこちらのデッキを見比べた時点でおおよそどれを使ってくるか
 予想がついたわけです。

・実際遊んでみていただけると、このちとわかりがたい不可思議な理屈、
 ご理解いただけるかと思います。


・で、それが『3』では「軍師カード」になりました。
 軍師は1人2種類の、これまでの兵法と同じ様なもの、を持っています。
 これをデッキと一緒に登録する。
 『1』と同じく3連戦間中、デッキとともに、軍師カードも変えることが出来ない。
 『2』のように、1戦ごと、相手のデッキをみてから
 軍師の持つ「兵法」のどちらかをは選べるのですが
 つまりその間、それ以外は選べないわけであります。


・これでどう変わったかというと、兵法のように相手に合わせて自由に決められない分、
 より自分のデッキにあったものを選ぶようになります。
 この点『1』のころに近いのですが、違うのは
 軍師カード自体が、デッキと同じく所属勢力の影響を受けること、
 つまり同一勢力カードだけなら、勝負中時間経過で貯まる「計略」を使うために用いる
 「士気」ストックの最大値が増える、という特典にも影響すること。
 また、効果自体の博打さ加減が上がっていること。
 効果が強力になった分、効果範囲が減ったり、
 最大効果で使用するためには時間が必要だったりと、汎用性が下がっているのです。
 軍師の使う兵法は今回「奥義」という名前に変わったのですが
 「兵法」に比べて奥義は、決まれば強力、その代わり使いづらい、というのが増えている。


・ではこれまでのように、デッキにあった安定しているものを使えば効率良いかというと
 1人用ゲームならそれが最善ですが、対人対戦ゲームではさにあらず。
 カードのバランスがどんどん平準化され、デッキ間の相性が付きづらくなっている。
 その時、勝敗を決めるのは奥義である割合が、それまでに比べ高まるのです。
 3年も遊んでいる。何千勝負もしている。
 こういうデッキがこういう立ち回りをしてくることはお互いわかっているから
 まず負けまいとして、次にアクションゲームとして操作ミスをせず
 では次に勝とうとしたとき、相手の意表をついて
 デッキから想像付かないような奥義を使うことが、それを得る手段になり得る。


・『2』では互いのデッキを見て、まず兵法の予想が付いたので
 それを織り込んでの勝負になります。もちろん意外な手を打つこともできる。
 けれどそれすらもそれぞれが経験積んで、大局を動かしがたい状態により近づく。
 『3』では、意外な奥義を選択すること自体にデメリットが付きます。
 だからこそ相手の備えを崩すことができる。
 そして決まれば強力である、しかし効果を最大限発揮するには
 相手をこれまで以上に釣り込む動きが求められる。その動きから予想もできる。
 一段、奥深くなったわけです。
 地味ですが良い変更であります。



・階級の仕組みや、奥義を育てる要素などにみられますが
 遊んだ回数が勝負に影響する育成の要素がかなり弱められているのも良い点です。
 初心者狩りして連勝すればあっというまに昇格できる。
 つまりすぐに自分本来の階級に戻ってしまうのです。
 奥義は兵法に比べて格段に楽々自由に育成できる。
 奥義が育っていなかったから負けた、とはこれまでのように言うことはありません。
 複数のプレイヤーデータ記録を使い分けて遊ぶ理由は
 まったくないとはいわないまでも、明らかに少ない。
 結構な変更です。



・総じて、あまり変わっていない。むしろスケールダウンである。
 奥深さという点では薄味であります。
 けれども要素削減でわかりやすくなった。
 基本はいままでと同じで遊び勝手は変わらず、これまで同様に楽しめる。
 新しいカードでこれまでにない戦い方ができる、という面では弱いですが
 いままで遊んでいたひとが変わらず楽しめ
 そして新しく遊ぶひとが、入りやすいのがこの『3』の入り口である感触です。


・相変わらずアクションゲームとして抜群に面白い。
 カードを盤面で動かす。画面内の部隊が指定位置へ移動する。
 それが複数部隊、最大8部隊までリアルタイムで動かせオンライン全国対戦できる。
 WiiのリモコンコントローラーもDSのタッチパネルも
 Wi-Fi通信対戦と360のお手軽通信対戦標準装備、ボイスチャット付きでも勝てる。
 『グラディウス』にはもはやオプションコントロールがなくてはいられないように
 アナログ入力できるのにデジタルコントローラーはパズルゲームでも不要なように
 このアクションゲームに勝てるアクションゲームは未だにないです。



・けれどもおすすめできない。おかねがかかりすぎる。
 おかねがほしすぎる。じかんがほしすぎる。
 ほとんどまやく。けいこくけいじょうぼうこくのゆうぎ。
 それだけゲームとしては面白すぎる。
 本当、はやくどこのメーカーでも良いからこれより面白いゲームを出してください。
 もちろん安く。