Logic, Market and Art

“色の三原色”というのがありますよね。たとえば、光の三原色は赤と青と緑で、すべての色はこの3つの色の組み合わせ(混ぜ合わせ比率)により作り出されます。

それと同様、最近ちきりんは「世の中のすべてのものは、この3要素の組み合わせで決まってるんだな」と思い始めました。


人もモノもコンセプトも、この3つの要素がどれくらいずつ含まれているかで、表現できそう。

たとえば極端な場合、「俺はロジック100%!」という人もいれば、「あいつってアート100だよな」という人や「マーケット100%な野郎」も存在します。

もちろん大半の人は、3つの要素の混じり合ったところにいて、そこには無数のバリエーションがありえます。

気の合う人、合わない人というのは、この比率のバランスが大きく異なるのでしょう。また反対に、自分と比率の違う人と話すと、新しい発見があって楽しいし、すごく勉強になります。


感覚的にわかると思うけど、それぞれ説明しておくと、
・ロジック=理屈の世界、あるべき世界
・マーケット=本能の世界、自然の世界、
そして
・アート=感覚の世界、説明できないイメージの世界


“ちきりん”という人間を自己分析すれば、
ロジック40、マーケット40、アート20かな。
表記方法は、[L40, M40, A20] ですね。


志に関してだと、
「あるべき社会を実現すべき!」みたいな志はロジックから生まれたもの、
「全員が自分のやりたいことやればいいのさ!」という意見はマーケットの人のもので、
「社会がどうなろうと関係ない」のがアート


ビジネスを設計するときにも、
「こういうサービスにはニーズがあるはず」がロジック
「俺の嗅覚的には売れるぜ」がマーケット
「売れるとか売れないとかどうでもいい」がアート


社会政策の場合は、
「弱者を救うべき」がロジック
「適者生存でしょ」がマーケット
「生にこだわるべきではない」がアート


食事について
「体にいいものを食べよう」がロジック
「旨いもん食おうぜ」がマーケット
「人はパンのみに生きず」がアート


人には、ロジックがないと動けない人もいるし、マーケット感覚に沿って自然に動く人もいる。それらを超越した世界に漂う人もいる。

で、
あなたの比率は? 


表記方法はこちら[Lxx, Mxx, Axx]
合計は100です。計算を間違えないように。


あと、子育ての時はLを重視しがちだけど、実は世の中はMを身につけたほうが断然、食べていきやすい。
それと、Aの多い子は食べていけなくても(本人は)ぜんぜん関係なく幸せになったりできるので心配しなくていいです。


3つのうち、ふたつを持っていると器用に生きていけるし、3つもってたらそれだけで最強です。でも、ひとかどの人物になるのは「どれかひとつに集中して秀でた人」だけ。

世の中、そんなもんです。


 そんじゃーね!

<関連エントリと音声配信>
・「研究者・勝負師・芸術家」
・(2020年12月28日放送)2020/12/28 #089 私が美術館に行く理由/ Voicy - 今日を彩るボイスメディア

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