大手チェーンの底力を見たですよ!

前回たくさんの写真付きでお伝えした“すかいらーくのセントラルキッチン訪問記”の続編です!


1.愛情と味は分けて考えるべきだね

施設を見学して直感的に感じたのは、「これは自宅で作って食べるより美味しいかもね」ってことです。一般家庭で普通の料理技術の人が、同じ予算でこんなものは作れない、という料理がたくさんありました。

まずお肉が新鮮。あたしがスーパーで買ってるのより鮮やかでつやつやしてる。そりゃそーだよね。経由してる中間業者の数が少ないんだもん。

しかも届いたお肉をすぐさまカットしてステーキ肉にしたり、ミンチにして、その日中にハンバーグにして冷凍する。自宅ではこんなスピードで完成調理まで持っていけないです。



野菜だって、契約農家から直送されたのを、その日中に加工して出荷、店で二日以内にすべて食べられます、というスピードです。一週間に1,2度しか買い物しない私みたいな人が、自宅の冷蔵庫で3日も4日も食材を保存することがあるのとは大違い。

豆腐は大豆から作ってるわ、凝ったソースもイチから作ってチルドで出荷する。個店に届いてから1ー2日で消費する分しか製造しないので、保存料を大量に入れる必要もありません。



おいしそうなローストチキン!



千切りキャベツマシーン!



店舗出荷前、チルド状態を保てるようガスを注入。シュパー!


彼らの仕入れ価格は、ちきりんがスーパーで買うより相当安いだろうし、調理の技術がたとえ同じだとしても、コスパ、バリエーションの点で、自炊とはレベルが違います。

たしかに手作りの料理には愛情が込められてるし、“我が家の味”が引き継がれることはすばらしいけど、そもそも愛情と味は別なんだよね。

ファミリーレストランなんて学生時代以来ぜんぜん行ってなくて、なんとなく「安くてマズイに違いない」と思い込んでいたけど、今回の見学の後、いくつかの店舗に行ってみて、イメージは相当変わりました。


2.外食産業は可能性あるよね

日本の外食産業は市場規模 20兆円と言われてて、全体としては必ずしも成長産業ではありません。でもその中身をみれば、他の産業と同様、「個人店が減り、大手チェーンがシェアを伸ばす」という産業構造の変化が起こりつつあります。

一昔前は外食といっても、個人が経営するうどん屋や中華料理店、地域に数店舗のレストランなどが大半でした。今でも数としてはそういうところが多いのでしょうが、割合としては大手チェーンがシェアを伸ばしています。

理由は明らかで、最初にも書いたように大手チェーンには規模の利益があり、個人店ではとても太刀打ちできない価格が実現されているからです。

加えて彼らは季節ごとに松茸フェアだの広島牡蠣のフェアだのを開催し、新メニューの開発にも余念がありません。こんなこと個人経営店では不可能です。



大量に作られる“温泉たまご”。。。つまみ食いしたかった!!


東南アジアにいくと、みんな朝ご飯から外食しています。欧米でも朝はマフィンとコーヒーをテイクアウトで買って食べる人も多いし、家で食べる場合もシリアルにミルクとか、パンにハム切って出すだけの冷たい(簡単な)食事が多いです。

日本のように朝から暖かい食事を自宅で作るって、専業主婦ならともかく、共働きの家では大変でしょう。夕食だって、仕事が終わってからスーパーに寄って買い物し、わざわざ自宅で作るのって「まじですか」ってくらい大変なことです。

スーパーやコンビニの総菜はもちろん、宅配ご飯やファミレス(すかいらーくは“日本人の食堂”を目指してるらしい)的なところを巧く使うのは、これからの忙しい家庭にとって必須になっていくに違いありません。


3.手の洗い方、教えて貰った

みんな一番気になるのは衛生面だと思います。今回ちきりんも上下すっぽりと覆う制服や長靴、使い捨ての帽子にマスクをして見学を行いました。

加えてキッチンに入る前に入念な衛生管理が行われています。手洗いに関しては、「洗剤3プッシュ、タイマーを使って決められた時間洗い、決められた時間すすぐ」など、細かいルールがあります。

この手洗い場所はカメラで監視されており、いい加減な洗い方をしているといきなりマイクで怒られます。トイレに至っては、洗った手を乾燥させ、消毒液を付けないと、トイレのドアが開かず、外に出られません!!


↓前の壁についている黄色いのがタイマー。時間を計りながら洗い、すすぎます。


こちらはチリやホコリを吹き飛ばす通路、ここを通らないとキッチンに入れない


正直言って、自宅で料理をする時、あそこまで丁寧に手を洗う人はほとんどいないでしょ。ていうか、今回の見学で、「そうか、料理の前って、ここまで洗わないといけないのね・・・」と、初めて理解しました。


こちらは食材の検査室


人の口に入るものを作っているんだから当然とはいえ、全体としては「ここまでやるのね」というくらい頑張ってる。食品を扱う事業って、本当に大変だよね。そして、こういうセントラルキッチンを“日本国内に”持っていることの意味もよーく理解できました。



以上で“すかいらーくキッチン見学”、第二回目のレポートを終わります。

みなさん既にお気付きのように(一円も貰ってない上に、交通費まで自己負担で見に行ってはいますが)、以上のエントリはすべて“ステマ”です。

なので、本当に自宅で作るより美味しいのか、どんな値段でどんなものが食べられるのか、確認するためには、みなさん自身がお近くの店舗で確認されたほうがいいと思います。

→ すかいらーく 店舗検索ページ



なお、あたしのイチオシはやっぱりバーミヤン! あとはガストのパスタかな。



そんじゃーね!