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アストンマーティン、新型「DB12S」 最高出力700PS/最大トルク800NmのV8ツインターボエンジンを搭載
2025年10月8日 13:35
- 2025年10月8日(現地時間) 発表
アストンマーティンは10月8日(現地時間)、新型モデル「DB12 S」を発表した。現在受注受付中で、納車は2026年第1四半期開始予定。
DB12 Sは「DB12」をベースに、出力と優れた動的性能をさらに高めることによって躍動感あふれるウルトラ・ラグジュアリーなパフォーマンスを実現したというモデル。
「DBX S」と「ヴァンテージS」に続くDB12 Sは、既存モデルのハイパフォーマンス仕様の末尾に「S」を付ける、アストンマーティンの長年の伝統に連なる1台。この伝統は、1953年に登場した公道走行も可能なレーシングカー「DB3 S」にさかのぼり、近年では2004年と2016年にそれぞれ発売した「ヴァンキッシュS」の第1世代と第2世代、2011年と2013年のV8エンジンおよびV12エンジンを搭載した「ヴァンテージS」、同じく2013年に登場した4シーターの「ラピード」がある。
DB12 Sには、最高出力700PS/6000rpm、最大トルク800Nm/3000-6000rpmを発生する、従来のV型8気筒4.0リッターツインターボをさらに20PS出力アップさせたエンジンを搭載。最高速は202mph(325km/h)に達するという。
また、ローンチ・コントロール・システムの最適化により、ギアシフト時間が50%以上削減され、0-60mph加速は3.4秒と従来より0.1秒短縮。さらに、S専用の新しいドライブ・バイ・ワイヤのスロットルマップで、より進歩的なスロットルペダルのフィーリングが得られ、ドライバーの一体感とコントロール感が高められている。
新しいクアッドテールパイプは、ステンレススチール製のスポーツエキゾーストシステムで、全回転域を通じてエンジン周波数を際立たせるようにチューニングし、深さと力強さを両立。オプションのチタニウム製エキゾーストシステムは、サウンドを増幅して低音、中音、高音域の周波数をさらに高め、サウンドレベルを1.5dB高めるほか、ステンレススチール製に比べ、11.7kgの軽量化を実現する。
そのほかにも、ロールとピッチのコントロール性能向上を図るためにビルシュタインDTXダンパーの制御を変更し、剛性を高めたリアのアンチロールバーおよびキャンバー、トー、キャスターのジオメトリ設定と調和させることで、フロントの安定感と全体的な敏捷感を向上させた。加えて、リア電子制御ディファレンシャル(E-デフ)のさらなるチューニングにより、コーナー脱出でより早い時点でスロットルを開けられるという。
DB12 Sは、フロントに直径410mm、リアに直径360mmのカーボンセラミックブレーキ(CCB)を標準装備し、ブレーキ性能と熱容量の向上とともにバネ下重量27kgの軽量化を実現し、乗り心地、ステアリングフィール、ハンドリングを向上。また、「インテグレーテッド・ブレーキ・スリップ・コントロール」と「インテグレーテッド・ビークル・コントロール」の各モジュールとの連携を最適化する「次世代コーナーブレーキコントロール(CBC)システム」も装備し、コーナー進入から頂点(アペックス)までよりタイトなラインを描けるようになっている。
新しいフロントスプリッターは、低く幅広く見せる一方で、ダウンフォースを発生し、フロントのホイールアーチ内外の空気の流れを導いて流れを安定させることでリフトをさらに抑制する効果を発揮。グロスブラック仕上げまたはオプションの2×2ツイルカーボンファイバー仕上げのボンネットルーバーは、エンジンルームの熱を排出すると同時にアグレッシブなスタイルの要素となっている。
サイドは、フロントスプリッターが描くラインからつながるグロスブラックのサイドシルが追加され、重心の低いたたずまいを強調。リアは固定式リアスポイラーが高速時の安定性を向上し、新しいリアディフューザーは、リフトを抑制しながらも、視覚的なインパクトを最大限にまで高めている。
インテリアトリムは「アクセレレート・レザーとアルカンターラ・トリム」「インスパイアSセミアニリンレザーとアルカンターラ」「インスパイアSフルセミアニリンレザー」の3種の中から選べ、インスパイアSの2つのパッケージには、「Sヘリンボーン・キルト」と「マイクロパーフォレーション」「アルカンターラのヘッドライニング」が含まれるという。シートは、16方向調整可能スポーツプラス電動フロントシートを標準装備するほか、オプションでカーボンファイバー製パフォーマンスシートも選択可能となっている。