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三島由紀夫とドナルド・キーン「出会いから70年」学習院女子大で展覧会

 作家の三島由紀夫(1925~70)と日本文学研究者のドナルド・キーン(1922~2019)が出会って今年で70年になる。東京都新宿区の学習院女子大で、展覧会「三島由紀夫とドナルド・キーン 素晴らしき出会いから70年」が開かれている。

 三島が日本に留学していたキーンと出会ったのは、54年。会場では三島が学習院時代に詩歌や散文を投稿した機関誌「輔仁会(ほじんかい)雑誌」の展示から始まり、2人の出会いと親交、そして三島の死で訪れる別れまでが、ごくコンパクトにまとめられている。

 「どんなに軽い気持(きもち)で小説を書いたとしても、いつも何処(どこ)かに、三島でなければありえないような場面があった」。展示されている自筆原稿は三島の没後、新潮社の読書情報誌「波」にキーンが寄せたものだ。抑えた筆致の端々から悲しみがにじむ。

 12月20日まで。日曜祝日は休館。入場無料。=朝日新聞2024年12月11日掲載