水族館「アクアマリンふくしま」のブログに圧力がかかっている事実が記されている。そして、ブログを書いていた人は、最後の記事を7月23日に掲載している。
そこでは「ホタルの放流」にまつわる、復興のいびつさが紹介されている。
▼復興ブログの終了について - アクアマリンふくしまの復興日記 - Yahoo!ブログ
しょっぱなから、衝撃的な出だしだ。
『アクアマリンふくしまが営業を再開したのは昨年の7月15日でした。
それから1年経ち、この復興ブログの取り巻く環境も変わってきました。
復興の記事よりも日常の記事が多くなり、「そろそろ復興日記ではなく…」との上司の声もあります。
まあ、それだけでは、このブログを終了するつもりもありませんでしたが、なにやら最近、ブログの記事に対する圧力がかかってきています。
更新した記事に対して、経営方針に関わるとの考えで文章の訂正を求められたり、外部からの苦言で画像を消去させられたり…
大した内容でもない記事(福島県への嫌み)に対して、修正を行うだけなら我慢はできますが、我々現場の人間が本当に伝えたいことまで消去させられるのは我慢できません。
多くの読者様と共に歩んできた「アクアマリンふくしまの復興日記」をこれ以上汚されたくないと考えこのブログを終了する決断をしました。
特に今、私が取り組んでいる福島県を取り巻く原発問題について、今後、情報発信する際にこのような圧力がかかる可能性があるのであれば、現在の職を続けていくことは私には無理です。
ということで、私の机の上には今、明日、提出する予定の退職願が置かれています。』
- 経営方針に関わるとして文章の訂正
- 外部からの苦言で画像を消去
という圧力があることをブログ主は主張している。そして、最終的には、ブログを終了する決断をしたとのことだ。インサイダーによるブログは、情報の多様化という側面で見ても、あったほうがいいものだと僕は思う。だから、こういう具合に、やめざるを得なくなっているという状況は胸が痛む。
僕ら読者は、インサイダーからの情報によって、その企業のすべてを判断するわけではない。そこまで単純ではない。企業と人を分けて捉えることができる。だからこそ、インサイダーが語る内容を受け取りながら、物事を単純化しないように心がけることができる。
そういうことが、企業は商品の価値を豊かにするのであって。とはいえこれは、企業イメージを企業側のみが構築する、ということを不可能にするわけだけれども。つまり、いつでも企業は、企業イメージを独占的に作り上げたいと思うということなんだよね。
企業イメージを企業が作り上げる場合、そこには利益追求という使命があるわけで。それがどれだけ素晴らしい印象を与えるものであっても、その裏には、ある1側面やあるイメージのみを消費者に与えて利益を追求するという役割があるわけで。
そういう視点で見ると、今回のブログ主への圧力は理解できるわけだし、同時に、そういったことに抗って、豊かな情報を伝えてもらいたいという思いを強くする。
話がそれたけれども、ブログ内容に戻ることにする。
あくまで、僕はこのブログの内容を読んだだけでこのエントリーを書いているわけだけど。このブログは、僕らが読んで、納得する程度には、証拠や根拠、ブログ主の考えが提示されているように僕は思う。
だからとにかくブログを読むことをおすすめするが、特に気になった点は、以下の箇所だ。
とにかく、ここからは紹介したブログを皆さんが読んでいる前提で書くことにする。
このホタルの放流は、
「我々は、ホタルも大事であるが、自然保護活動を主たる目的としているものではなく、いわき湯本温泉の復興を願い活動するもの」だと、「いわき湯本温泉ホタルプロジェクト委員会」は主張している。
「ホタルの光」という生命の大切さというイメージ戦略、つまり「大義名分」をかなぐり捨てて、全力で利害関係を主張していることになる。これはかなり衝撃的だ。
また、「抗議文の通り行動する」とは一体どういう行動を指すのかがこれだけを読んでも不明。
当然こうなる後、「いわき湯本温泉ホタルプロジェクト委員会」に俄然関心が出てくる。
▼参考:ふくしま復興ホタルプロジェクト
「ふくしま復興ホタルプロジェクト」という名前であるにもかかわらず「いわき湯本温泉・ホタルプロジェクト委員会について」という項目があることが当然引っかかる。
▼参考:ふくしま復興ホタルプロジェクト
ずらりと「いわき」関連の企業名と人名が並んでいる。何のことはない、これは、いわきの復興事業だ。なぜ「福島復興ホタルプロジェクト」という名前を用いているのか、非常に気になる。
だいいち「天性のボーカリスト サラオレイン」がミニライブを行うあたり、広告代理店や芸能関係の臭いがプンプンと漂ってくる。
▼参考:ふくしま復興ホタルプロジェクト
さらに、ポスターを見てみると……。
▼http://f-hotaru.jp/fes2012/pdf/poster.pdf
左下に「東北観光博」の文字が見えます。つまり「東北観光博」の中のイベントという位置づけなのですね。
下の方に、関係組織がずらっと並んでいます。
そう。おもいっきり国が支援している。これは国策だということがわかる。
国策のもとで、国策を批判した1つのブログに圧力がかかり、閉鎖に追い込まれようとしている、ということになる。
別に国策でもいいけどさ、それをバックにした圧力を僕は不愉快だと思うのですよね。
=====【追記:2012年7月25日午前1時41分】
本間龍さんにコメントを頂いたので掲載します。
『本間 龍 うーん、これだけを見るとまだはっきりは分りませんが、つまりいわき湯本が温泉の皆さんが一致団結してイベントをやろうとして、邪魔者を排除したということでしょうか。このポスターや仕掛けを見て、さらに後援に国交省があるところからして、これはデンパククラスの代理店が請け負っている感じがします。プレスの掲載も同じ時期に集中しているのは、同じプレスリリースに基づいて機械的に掲載しているからですね。しかしその後、プレス独自の取材がないということは、イベントに魅力がないことの裏返しなんですよね。』
そういう見方があるのですねえ。同じプレスに基づく新聞報道。そして、その後の取材の有り無しを解説してくださっています。
▼電通と原発報道――巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ
確かに一斉の横並び報道ですね。
『2012-06-05 朝日新聞(朝刊)で取り上げられました
2012-06-05 読売新聞(朝刊)で取り上げられました
2012-06-05 産経新聞(朝刊)で取り上げられました
2012-06-05 いわき民報で取り上げられました
2012-06-05 福島民友で取り上げられました
2012-06-05 福島民報で取り上げられました
2012-06-04 産経新聞(web)に掲載されました
2012-06-04 NHK福島放送局で放映されました
2012-06-04 SEA WAVE FMいわきで取り上げられました』
これは酷い。
=====【追記ここまで】
コメント
コメント一覧 (6)
よくよく見ると、矛盾する記述があるようで、どこまで根拠のある事なのか気になりますね。
・ホタルの「養殖」業者がビジネスをしているだろう事は分かります。しかし、それって完全に人工的な飼育なのでは? そうだとすると、自生するホタルの乱獲との繋がりが分からない。
・ホタルは移動能力が弱いので、生息域は非常に狭い範囲に限定されていると聞きます。イベント用に放されたホタルが、自生のホタル生息域と交わる事があるのだろうか。本当にそれが遺伝子撹乱の原因なのか?
・ホタルの成虫の放流だとすると、餌のカワニナ(巻貝)は不要。幼虫から持ち込む話をしているのか?
など、色々と疑問点が出てきました。
ホタルをダシに、エコを偽装した単なる商売!
以下に、上記本P82から引用しておく。
ホタルが生息できない環境にも関わらず、イベント用として養殖業者から購入して何千匹と放す。
彼らにとって、ホタルは単なる商品にすぎず、生態系や遺伝子など関係ない。
法的規制がないホタルビジネスは、今や3億円市場にまで成長している。
故に養殖業者が跳梁跋扈する。
裏では自然に発生している貴重なホタルが、次々と乱獲されているのである。
遠方への移動によって遺伝子撹乱も頻繁に起こり、固有種は絶え続けている。
餌として外来種の巻貝も持ち込まれ、河川の生態系が崩れかけている。
また、そういう例が1つ増えてしまったのですね。
9条を破壊するためにオスプレイを本土にもってきて中台と紛争を起こそうとしても中台のほうがアホユダ米より賢いのでそんな見え透いた策謀には乗らず無理でしょう。野豚アホ内閣など中台から見れば問題外です。
そこでユダ金のショックドクトリンはオスプレイを本土に搬入したあとユダ米の準備が整った時点でシリアか南スーダンの自衛隊にジャッカルが現地紛争勢力を擬装して軍事攻撃をかけて否応なく日本を9条放棄交戦国に引きずり込むという二段構えの作戦です。単純だが効果的。余り時間がありません。
急いで菅を刑事犯罪人として緊急逮捕し菅内閣の財務大臣だった野田を共犯者として逮捕して野田内閣総辞職させなければなりません。間に合わせるにはそれしかない。
あるいはシリアと南スーダンの両現地自衛隊指揮官が戦場の裁量判断として直ちに平和憲法9条のもと名誉ある即時撤退帰国を選択するか。彼らが真の日本のサムライなら堂々と誰はばかることもなくそうするでしょうが。