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※画像は東京新聞より。
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イオンが言う「消費者の納得」はもっともらしく聞こえるフィクションに過ぎない 「ざまあみやがれい!メールマガジン」vol.261
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日本経済新聞紙面に、掲載されていない日がないほど頻出している企業に「イオン」がある。まるで日本経済新聞は、イオンの一挙手一投足を報じる広告塔のようだ。

そんな日本経済新聞の2012年7月24日の朝刊に、僕が感じているイオンの正体があらわになっている記事が掲載されている。
▼イオン 値上げ応じず

イオンが、食品卸3社から原価割れでビールを仕入れ、販売していたことを報じたものだ。現在公正取引委員会は、イオンではなく、卸3社に対して独占禁止法違反で警告する方針に切り替えている。

イオンはこの問題に関して、会見を開き、横尾博専務執行役が以下のように述べたという。

『(卸3社から値上げの要請があっても)応じる意向はない』

『(公正取引委員会からの取引条件変更を求める要請についても)消費者の納得が得られない』

最後の、「消費者の納得が得られない」という表現が、イオンの凄まじさを物語っている。

イオンは、「消費者の納得」を盾にして、卸3社から、原価割れでビールを仕入れ続けるという姿勢を打ち出している。

だが、この「消費者の納得」は一体どういう実態を表しているのだろうか。消費者個人個人に質問して回ったわけではないだろう。イオン独自のマーケティング調査によって弾きだした価格帯を達成するために、イオン自身がどのように振る舞うか、ということではないか。

つまりは、イオンが利益を出すためにどのような価格で仕入れるかという問題を、イオンは追求しているに過ぎない。価格が先行し、そして、仕入れ値が決まる。価格至上主義だといっていいだろう。

その価格は、消費者の意向だけで決定づけられるようには僕は思わない。競争相手の価格も影響する。そう考えると、マーケティングによってはじき出された 「最安値」は、「人々が求めている価格」ではなく、「人々が求めている価格より安い価格」ではないか、ということがわかってくる。

つまり、「消費者の納得」は、もっともらしく聞こえるが、フィクションにすぎないのではないか。

1円でも安くと考える人々は僕は愚かだと思う。私は母に口酸っぱく言っている。1円でも安いものを遠くに買いに行くのはやめろと。移動コストのほうが高くつくんだと。

ただし、美味しい物を買いに行くためになら遠くに行く価値があると。価格ではなく、価値こそが重要なのだと。価格が先に来てはダメだと。

だが、長い人生で染み付いてしまった「1円でも安く」という主婦根性は、なかなか払拭することが難しいようだ。

ある食品卸大手の証言は以下のとおり。

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