超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

ましろ色シンフォニー 第12話(最終回) 「はじまり色の季節」 感想

2011-12-21 03:09:56 | ã‚¢ãƒ‹ãƒ¡






強い人だと思っていたあなたがこぼした涙。





いやはやここまで完璧にやられると言葉も出ないッス。
気が付けば殆どのキャラが均等に成長してるじゃないか。
愛理がここに来てストーリー的に活躍してるのも流石だなあ、と思ったし
彼女は恋愛って言うよりも人間的な成長を見越して描かれたキャラだったんだなあ、と
この最終回を見て実直に思ったんですよね。
で、それって上手いと感じるんですよ。
誰もが誰もを本筋にしたらストーリーが絡まる、かといって誰か一人を本筋に絞ったら他キャラの見せ場が・・・
という事でこの物語のテーマである変化を恐れない、どんどん新しいものに染まって
次の時代を作り上げていく、という根本的なテーマを体現してたのが他ならぬ愛理で
それを考えると男である新吾を必要とする、認めるようなエピソードも十分に必要だったんだなあ、と。
要はフェイクやミスリードではなく、計算されたものだった、と。
アンジェはアンジェらしさを取り戻し
桜乃は兄の恋愛成就をサポートし、
紗凪は、もう説明するまでもなく失恋で大きくなった、それが逆に成長させた。
なんつーか、手さばき上手すぎて実直に感心してしまう。
これこそが恋愛アニメの醍醐味っていうか
決してリセットの効かない物語だからこそ出来た構成っていうか
久々に太鼓判を押せるギャルゲアニメに出会ったような感覚ですね。
それでいて反面教師的なメッセージも目立ったし
この手のジャンルの作品としては内容作画共に一級品だったんじゃないでしょうか。
取り合えず当方としては不満一切なし、
後は見る人の感性に拠るってところですかね。
王道ではありますが、リアルであったり信じられないレベルのニヤニヤがあったり
個人的に純粋な新番組の中では一番夢中になって見てた気がしますね。
それはキャラが記号じゃないっていうのと
ギャルゲアニメの内容に少女漫画顔負けのリアリティを持ち込んだ勇気
それによる唯一無二のカタルシスを受ける感覚・・・
それは近年では稀に見る衝撃で
それがあったからこそ話題性や評判を獲得したのは明白なので、正に個性を尊重した作品作りだったと言えるかと。
で、前述のように矛盾とは無縁の作りでもあったように感じるので、統合性もバッチリ、みたいな。
最終回で一本の線がきれいに繋がった気がしたのは個人的にも予想以上の反応でありました。
とにかく、素晴らしく純粋で誠実な作品だったと思います。
ここまで化けてくれたのは本当にありがたかったですね。感謝します。


で、そんな新吾とみう先輩の物語。
これもまた上手くてね
ちゃんと新吾が告白するきっかけだったであろうぱにゃちゃんとの別れのエピを真正面から描き、
それを見届けるまで一緒にいる、その後も一緒にいるっていうのは
ある意味新吾くんの有言実行っぷりも証明してる訳で
ここでもきれいにまとまった感、
「思い出を糧に」っていうもう一つのテーマ性も語られたりで
中々に感心させられる着地点、お話の盛り上がりだったんじゃないかと。
形あるものは
今存在しているものは
絶対にいつか終わりや別れがくる
だからこそ一瞬一瞬を、過ごした日々を大切に
それに怯えて悲しさを残さないように
最後は笑ってお別れ。
本気で泣いたのが別れる前、っていうのもなんだかいじらしくて良いなあ。
思い出だけは、その感触だけは忘れない限り一生残っていく
それを受け入れた時点でみう先輩もまた成長したんだろうな。
心地の良いラストでした。
二人の作っていく、まっしろな未来に乾杯!という〆で。




総評としては、まあ前述でもあるんですが、久々に堂々と好きだって思える恋愛アニメっていうか
それアニメの意味あんの?っていうオムニバスにも逃げず
かといってキャラをないがしろにもせず
しっかりと正攻法で作り上げた恋愛ゲーム原作アニメってイメージなんですね。私の中では。
差異はあるけどそれぞれに見せ場はちゃんとあったと思うし
最終的に上手くまとまったなと思うし
何より繊細な感情の表現の仕方がいちいち抜群で、
それだけでも一級品だと思えるくらい優れた作品だったと思います。次どうなんの?ってワクワク感もあったし
時には本気で泣かせるくらいの感情表現の演出の凄みを見せ付けられましたし
自分の中で名作認定なのは間違いないですね。
ここまで納得出来る恋愛ゲーム原作アニメは本当数年ぶりって気がする。
それくらい夢中になれた作品でした。
何より、みう先輩が一番可愛い、って思えたのも大きかったかな(笑)。
なんかもうごちそうさま!って感じですよ。はい。大好きなアニメでした!感想読んでくれた方もありがとうです。





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