「地域主権」の名で何がすすめられようとしているのか。ちなみに、「地域主権」という言葉は、住民主権でも、国民主権でもない、地域に主権がある状態とはなんのことかよくわからないということで、法案名や条文から削除されることになった。民主党がわざわざ「地域主権」という言葉を使って自民党の「地方分権」との違いを強調したのは、従来の行政・財政上の分権化に加えて、新たに立法権の分権化を推し進め、行財政にかかわる決 . . . 本文を読む
衆院は22日の本会議で「国と地方の協議の場」設置法案などの地域主権関連3法案を、法案名や条文から「地域主権改革」の文言を削除するなどの修正を施したうえで可決した。民主、自民、公明、社民など与野党が賛成した。日本共産党は反対した。大震災と原発事故という動乱ともいえる事態の中でも、「構造改革」の手を緩めない支配層の意向に従う大政翼賛政治である。
行財政にかかわる決定権を地域に移すことがなぜ問題なのか . . . 本文を読む
「放射能の複合的な内部汚染が進行中だ。放射能は呼吸、水、食物、雨など、いろいろな経路で体内に入る。それが収束せず今後も続く。被ばく量は『放射能』掛ける『時間』の積算だから増えていく。リスクが高まっているが目に見えないし、直ちに発病しないから安心させられている。子供たちが心配だ」(「原発、放射能、そして私たち 鎌仲ひとみ監督に聞く」東京新聞2011年4月19日 朝刊)。
このような中で、文科省は福 . . . 本文を読む
東京電力が福島第一原発事故の収束に向けた工程表をようやく公表した。ところが、NHKすら“予定どおり進むか未知数”といういい加減なものである。この工程表の最大の問題は、課題とそれに対する抽象的な対応策は書いてあるが、抽象的な対応策を裏付ける具体的内容がないということだ。原子力施設のどこが損傷していて、放射性物質がどこからどのように漏れているか、いまだにはっきりつかめていない。 . . . 本文を読む
東日本大震災は東北地方を中心に未曽有の被害をもたらした。地震と津波、東京電力福島原発の事故で破壊された市町村では、住宅も商店街も、田畑や漁港、役場も学校も、病院も道路も橋も一からつくり直さなければならない。そのための復興財源をどう確保するか―早くも、震災復興支援に乗じて消費税増税の動きが蠢きだした。“広く薄くみんなで負担”のスローガンは、社会的連帯を表す言葉として美しい。し . . . 本文を読む
東電福島第1原発事故による放射能被害は、今なお、周辺住民、農業、水産業に深刻な打撃を与え続けている。東電と国による一刻も早い補償開始が必要だ。このような中で、東電の責任を免責する日本経団連の米倉弘昌会長の発言が波紋を広げている。また東芝、日立など原発大勢力は、原発は「なお有力な選択肢」と嘯き、おいしい原発ビジネスを一層推進する姿勢を示している。都合が悪くなると国に責任を擦り付け、人々の不幸までも食 . . . 本文を読む
「原子力発電は国策であり、首都圏の電力を担ってきたという自負があった」「エネルギー政策は、国防に匹敵する重要問題だ。一地方だけで判断できる問題ではない」(6日、日本記者クラブ)―福島第1原発が立地する福島県双葉町の井戸川克隆町長の言葉だ(「しんぶん赤旗」2011年4月12日)。“国策”の名による強固な圧力や、原発受け入れに伴う補助金や交付金といった懐柔策―有無を言わさぬ状況 . . . 本文を読む
統一地方選挙前半戦は、残念ながら、事前の予想通りで何の変哲もない結果に終わった。国民は、東日本大震災と原発震災という大きな災害から何ものかを学びとるかと思ったが、さしたる変化はなかった。民主党が敗北し、「減税日本」は愛知以外では勢いがなく、橋下「維新の会」は内容のないまま大阪で躍進した。
東京都知事選では、石原慎太郎氏が4選された。投票率は前回を上回ったというが、いったい都民はなにを考えて投票し . . . 本文を読む
4月7日深夜、東北地方は再び最大震度6を記録する余震に見舞われた。阪神・淡路大震災の揺れの恐怖を味わった私は、いまでも少し大きな揺れがあると、あの時の恐怖が甦り落ち着かない。東北の被災者の方たちは、どんなに恐ろしかったことだろう。
この余震の影響で、東北地方の原発関連施設は、停電のため外部電源が遮断されるなどの影響が出た。非常用電源などで対応し、今のところ何とか大事には至っていないようだが、一歩 . . . 本文を読む
福島第1原発事故で、東京電力は7日、1号機の原子炉で再び水素爆発が起きないよう、予防措置として燃えない窒素ガスを注入し続けるとともに、高濃度放射能汚染水の回収場所を確保するため、引き続き集中廃棄物処理施設や5、6号機から低濃度汚染水を海に放出した。窒素注入によって高濃度の放射性物質を含む水蒸気が格納容器から漏れ出す危険性がある。大きな事故を防ぐための手段とは言え、まさに、安定化対策が次の脅威を生む . . . 本文を読む
都知事選に関する大手マスコミの電話「世論調査」では、石原候補が安定した選挙戦をしているという。<石原氏は幅広い層から支持を受け、安定した戦いぶり。自民支持層の7割を固めたほか、無党派層の支持も4割を超し、東国原氏を上回る。>(「朝日」2011年4月3日23時7分)<6割が石原都政3期12年を「評価する」と回答し、知事野党の民主の支持層も6割が評価していた。投票先を決める基準には「政策」に次いで「リ . . . 本文を読む
東京電力福島第1原子力発電所の復旧作業が難航している。これまで、国の原子力安全委員長などを務めてきた原子力の専門家16名が4月1日、「我が国がもつ専門的英知と経験を組織的、機動的に活用しつつ、総合的かつ戦略的に取り組むことが必須である」として、国を挙げた強力な体制を構築することを政府に求める緊急提言を発表した。公表に同席した松浦祥次郎・元原子力安全委員長は「謝って謝れる問題ではないと思うが、失敗し . . . 本文を読む
政府与党、自民、公明が在日米軍「思いやり予算」特別協定について「米軍が身銭を切って支援してくれている」などと、東日本大震災に対する米軍「トモダチ」作戦への“お礼”であるかのように言っているのを聞いて腹が立ってムシャクシャしていたところ、沖縄市議会(仲宗根弘議長)が4月1日午前、臨時議会を開き、米海兵隊AV8Bハリアー垂直着陸攻撃機の「フレア(ミサイルの追尾を逃れるための熱源 . . . 本文を読む