Curse priest

Trigger Happy 出張所。D.Gray-manとシャドーハウスのネタバレ感想、アニメ感想を書いてます。

シャドーハウス第112話「入館」

2021-10-08 00:11:10 | ã‚·ãƒ£ãƒ‰ãƒ¼ãƒã‚¦ã‚¹

すぎやまこういち先生が亡くなられた。巨星、墜つ。素晴らしい曲ばかりだった。競馬でも。ゲームでも、アニメでもいつまでも彼の曲は流れ続ける。

シャドーハウス第112話「入館」

モーフの檻を乗せたドナドナ列車は停車中のスス列車の後ろに到着。
檻ごと最前部の貨車に積み込まれる(高山列車だから、昇りの機関車は最後部)
夜かと思えば、真昼間。
村中がお召列車を見ようと集まってんだから、柵もないし、積み込みも見られてんじゃないかと思うが、洗脳だから見えても認識できてないという事でよろしいか?
とも思ったが、食料や衣料品など村からの献上品もあるから、多分あれもその一部よねと勘違いされてるのかも。
堂々とやってると意外に人は変に思わないものである。

選別会の終わったショーン達も真ん中の客車に乗り込み、汽車は出発。
道中特に何事もなく、シャドーハウスに到着。
エミリコにはこの車中の記憶があるから、洗脳コーヒー飲んでも記憶自体には特に損傷はないらしい。

でも、シャドーハウスに来て、コーヒー止めるまで仕事やら何やら覚える事山積みだったのに、そういう記憶はバッチリある訳だから、生き人形になる前の記憶だけうまく埋めているのか?
凄いな、おじい様のスス。直にやらなくて、そんな繊細な情報操作が可能なのか。
コーヒーでなく、料理に混ぜられたら、もう対処しようがないじゃないか。
そういや「辺境のシュヴェスタ」ってマンガじゃ洗脳薬が無味無臭でどれに混ぜてあるか解らないので、食べるたび食事後全部吐き、修道院の森で採れたものだけで生き延びる荒業やってたが、シャドーハウスは島全体で洗脳状態なので、コーヒーだけ止めれば何とかなってよかったね。

しかし、島全体を洗脳するスス出さないといけないから、おじい様もバーバラ様並の重労働やってるんだな。凄いな。
感想書いてると、たまにおじい様を尊敬とは言わんが、感心して困る(笑)

さて、列車はシャドーハウスに到着。
ケイト様も故郷に帰ってくるのに、まさか檻でとは思わなかったろうな。
檻は顔のない人形に運ばれ、とある部屋の前に着くと檻が開けられる。
が、モーフ達は基本臆病なので誰も知らない部屋には入らない。
人形に棒でつんつん突かれて、ようやくゾロゾロと中へ。
ついでに檻の中にいたねずみも中へ。
獣扱いだなーと思うが、人形も喋っちゃいけないから、どっちも人間扱いされてない。
この館で口きいていいのはお披露目の済んだ子供と大人だけである。

部屋の中は真っ暗。
全員が入ると背後の扉が閉まる。
天井近くの明り取りのおかげで目が慣れてくると、彼らは大部屋にいる事に気づく。
モーフを住まわせる為の部屋かと思ったが、部屋の中には白い布がかけられた大きな台が五つ。
奥には素朴な木のテーブルがある食堂があるが、何処もドアには鍵がかけられている。

しばらくすると足音がして、子供達を小脇に抱えた顔のない人形たちが三人入ってきた。
「空いている箱に寝かせなさい」
背後の人物の命令によって、箱に一人づつ寝かされる子供達。
(サーカスで会った子!?)
ケイト様はその中にエミリコがいるのに気付いた。

「新たな生き人形として健やかに育ってくれるといいわね」

その声にケイト様は初めて命令した者達の姿を見て驚いた。
顔がない。
ソフィとジョゼフ。
ショーン達を運んできた3階の係は今回彼らでした。
村から連れてきて面倒を見るのが持ち回りの仕事の内容なのか。

自分と同じ存在がいた事を喜ぶケイト様。
この二人は仲間なのか?
彼らに尋ねれば私が何者なのか、人間に戻れるかが解る…?

思わず歩み寄ろうとしたが、
(…でも、焦っては駄目。
 味方かどうか見定めないと)
と、慎重に立ち止まるケイト様。こういう所が本当にケイト様はかしこいな。

「あら?」

突然、ソフィがこちらを向いたので驚くケイト様。
バレたかと思ったが、ソフィが気にしたのはケイト様の隣で木の枝を振ってるジョン様。

「枝なんて振って…おバカさんかしら」

嗤うソフィ様。
いずれ「何てスス量なのぉぉぉぉ!!」とハァハァする事になるけどな(笑)

「しかし、大きくて丈夫そうね。
 優秀なシャドーにならないと勿体ないわ」
「モーフを選別するのは我々の仕事ではない。
 優秀な個体が勝手に育つのを待つだけだ。
 必要なのは、偉大なるおじい様の役に立つ者のみ」

二人は話しながら出て行ってしまう。
初めて「偉大なるおじい様」なるラスボスの名を耳にするケイト様。

勝手に育つのを待つだけって、何故だろう。
確かに子供の棟にはそれなりに教育施設はあるのだが、あくまで自主的。
最初は教える先輩もいないから、大人が教師やってた筈。
優秀な大人が欲しいなら、子供の頃からみっちり育てた方が優秀な大人になるんじゃないのか?
労力掛けて育てたけど、ハードル高い一体化で、余り効果を上げなかったから労力の無駄として、優秀な者が育てばラッキー程度になったのか?
クリストファーが変革しようとしたけど、勝手に洗脳解くし、余計な事を考えてばかりで危険だと、バーバラ以降は止めさせたしな。

おじい様は可能性がーと言うが、少しやっただけで中止じゃ結果が出る訳ないし、何考えてんのかねぇ?
しかし、ここでジョン様がソフィの気をそらさず、ケイト様が話しかけていたらどーなっていたんだろう。
妊婦と一体化したモーフは他にいないだろうし、仲間にも冷たい大人達だから、いい実験体にされたかも。
この頃のケイト様は能力に目覚めていないしね。
危なかった。この頃からケイト様の慎重さとジョン様の行動力がいい方にマッチしてたんだな。

その後、しばらく放置されておなかがすくケイト様。
そういや、村についてからケイト様は食事をされたのかしら?
何処かでパン買ったりしたと思いたいけど。
すると目を覚ますエミリコ。
目覚める時間が解っていたのか、入ってくるソフィ。

「さぁ、食事の時間よ。
 服に着替えてテーブルにつきなさい」

いつもの生き人形の服に着替えるエミリコ達。
せっかくの一張羅とさよならリッキー達。かわいそう。
かわいそうなのは、その事に対する痛みすらなくしてしまってる事。
更衣室なしで、男女一緒に着替えか。ふー。

全員で食堂に移動。人間についてモーフもゾロゾロ。
ロウソクの光で無言でお食事。
いつものパンだけの粗末な食事に比べ、野菜や何か色々でおいしそう。
ショーン達が食べていると、それを周囲のモーフもつまみ食い。
食べる事を模倣してるのか。普通のつまみ食いか解らん。
ケイト様もつまみ食いに加わる。
ショーン達は気にしてないようで追っ払うでもない。
人間のマネして食べる事は解ってんだから、もっと大目に料理を作ればいいのに。

モーフって、何かを模倣しないと食事すら取らないの?
ジョン様、力を使うたびおなかを空かせていたし、使った後はガツガツしてたのに。
お影様は毎夜、普段もススを出すけど、これは食事したからかな。
ススがモーフの魔力とすると、食事がススに変換されているって事かな。

食事が終わった後は全員でコーヒータイム。
「あなたたちはシャドーハウスで作られた生き人形。
 シャドー家のお役に立つために存在している。
 さぁ、おやすみなさい」
洗脳の言葉を詠唱し、また睡眠。

そんな日々がしばらく過ぎる。
ずっと同じ事の繰り返し。食事、コーヒー、睡眠。
子供達は食事以外寝ているし、脱出する隙もない。
戸惑っていたらしい子供達もすっかり順応して言われるまま。

ケイト様は変化のない日々に飽き飽き。
一体何故こんな事を繰り返しているのか。
そもそも何故人間を「生き人形」と呼ぶのか。
この単調な日々の目的が解らない。

ケイト様には解らなかったが、少しづつ変化が表れていた。
リッキーをじっと見ていたモーフが他のモーフ達が近づくと追い払う。
多分、パトリック様だろう。
リッキーに擬態する為独占しようとしてるのだ。
モーフは対象を数匹で分け合うなんて事はしないらしい。
どうせ擬態しても真っ黒なのになーと思うけど、一体化以外にも何か理由があるのかな?

(この部屋でずっと生活していたら衰弱してしまうわ…。
 わたしの姿を見れば、もしかして仲間として受け入れてくれるかも…)

ソフィが入ってきたのを見て、待ち疲れの余り、ケイト様は楽観的な事を考えてしまう。
充分、この館がアヤシイとは思っていても、子供だからつい楽観的な方向に行ってしまうよね。

が、この後のソフィの行動がケイト様を震え上がらせることになった。

「明かりをつけて!」

ソフィが何かに気づき、顔のない人形に命じる。
初めての事にモーフ達とケイト様は部屋の奥に退いた。

「ネズミが入り込んでいたようね」

文字通り、ソフィは両手にネズミをぶら下げていた。
一匹は普通のねずみ。もう一匹は影のように真っ黒なねずみだ。
普通、女性ならねずみなど怖いだろうに、ソフィは気にもせずもがくネズミたちを見下ろしている。

(顔のないネズミ?)
ケイト様は首を傾げた。シャドーハウスなら、動物のシャドーもいて不思議ではないが、人間以外のシャドーを見るのは初めてだ。

が、ソフィは何の躊躇いもなく、本物のネズミを壁に投げつけた。
べチャッとネズミは潰れてしまう。
女性なのに意外な力と冷酷さにケイト様は衝撃を受けた。

ソフィは溜息をついた。
「はぁ…。生き人形以外の生き物がここに入り込んでは困ります。
 ほら、ネズミなんかに擬態して…これでは台無しよ」

そういいながら、ソフィは影のネズミをブンブン揺らし、足元の小さなモーフをゲシッと乱暴に蹴とばした。
だが、倒れたままの小さなモーフは動かない。

「残念。
 死んでいるモーフもいるわ。
 生命力のない個体だったのね。
 ネズミと一緒に片付けて頂戴」

ソフィの手の中のモーフは怯えたのだろう。
ススを出している。
ソフィはそれを眺めた。

「生きのいいすす…ああ、勿体ない」

あろうことか。ソフィは影のネズミをペロリと丸のみにしてしまった。

「んん…味は悪くないわね」

むっしゃあと平らげながら、ソフィは満足げに呟いた。
ケイト様は思わず総毛だった。

(まともじゃない!
 シャドーハウスに住んでいるのは素晴らしい貴族ですって!?
 こんな奴らが味方のはずがない!
 
 ミラーハウスがシャドーハウスに変わった理由…。
 乗っ取られたんだわ!
 味方はいない!
 一人で何とかしなければ…)

ケイト様は闇の中で打ち震えた。
彼女が1巻から2巻にかけて、疑心暗鬼にまみれていたのがよく解る。
ソフィの奇行のせいだったのか…。
ライアン達も乱暴でサドだけどネズミは食べないだろうし、まだ仲間になれるかもと期待を持てたかも知れんのに。
他のシャドーがネズミを食べないの見て、お影様の食事が普通にまともで、ほっとしたろうな、ケイト様。不憫だ。

怯えていたケイト様は傍にいたモーフの見慣れない姿に驚いた。
モーフではない。
人間の姿になっている。
手に持っているのは小枝。自分になついていたモーフだ。
ショーンの傍に立っている。
ただ、まだ髪の毛もなく、完全な生き写しではない。
けれど、ソフィは満足したようだった。

「あら?ペアの誕生ね」

早速ジョン様を部屋の外に促す。ショーンも眠ったまま、顔のない人形に抱かれてその後ろに続く。
さすが、ジョン様!一番に部屋を脱出。おバカさん呼ばわりされても、ショーンをゲットするのはさすが!
自分の弱点を補う為か、体が一番大きいからかどっちかな。どっちもかな。

(枝を気に入っていたモーフ…形が変わった!?)

ジョン様の転生をケイト様はまさに目撃したのか。
自分になついていた割に冷たいのは何でかなと思ったが、ソフィの奇行とセットじゃな。つい思い出して警戒してしまうんだろう。
タイミングが悪かった(笑)
トラウマになるよねぇ。むっしゃあは。

これがこの部屋から出る条件かと、ケイト様はようやく気づく。
この単調な日々の理由も。
先程のパトリック様がリッキーから他のモーフを遠ざけていた行為も説明がついた。
(集団でついてまわるのがモーフの性質なのかと思っていたけれど、
 時間が経つにつれて、ひとりに一匹だけつくようになるの?
 それがペア…。人間について廻るモーフ…。顔のないネズミ…擬態…)

顔のない人形も部屋を片付けて出て行った。
また部屋は暗闇に戻る。

(モーフは他の生き物に擬態する…。
 擬態したモーフはペアになったこどもと、この部屋を出る…)

その時、ケイト様はやっと思い出した。
サーカスでの会話。向かい合って立った鏡合わせのような少女の姿を。

「貴女はわたしと同じくらいの背丈ね」

あの時は何気ない感想のつもりだった。
また出会うとは思っていなかったのだ。
だが、湖のほとりの出会い。サーカスでの再会。
そして、今。

これはえにしだ。縁だ。
出会うべくして出会った。
ケイト様は駆け寄る。
エミリコの下へ。

さぁ、やっと話が現代に戻ってくるか?
問題はかぶっていた黒い布と下着をどうするかだな。ハァハァ。
隠すところは何処にもないぞ。ナイフがあったから、布を切り刻むとエミリコのお守り人形を隠せないし。
少しだけ残して、腹に巻いて隠す?
触られたらバレないかな?

ジョン様も全裸だったのかなぁ??
真っ黒だからよく解らん。
くやしい! 残念だ! ちきしょう!

まだ書く事あるけどタイムアウト。
また明日。



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