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1. 荒川洋治は様々な意味で重要な現代詩人である。彼について吉本隆明は「こ の詩人は多分若い現代詩の暗喩の意味をかえた最初の、最大の詩人である」と称賛し、北川透は「荒川洋治が出現するまで、詩人はもう少し偉大だった、荒川洋 治のおしゃべりがはじまるまで、詩人の語口はもう少し貴族的だった」とこき下ろし、鮎川信夫は「僕は目に止まれば荒川さんの詩は必ず読む。いつも読者に対 する挑戦を感じる。それに一つの詩集を見ると、必ずや一つ二つ自然に出来たいい詩がある。そういう人がいなくなっちゃったからね。そういう意味では独走態 勢じゃないかな」と座談会で肯定的に語っている。(注1) 好むと好まざるとにかかわらず荒川が無視できない現代詩人であることは間違いない。 詩を書き、詩を論ずる者の多くが大学教官であるいう現状の中、荒川洋治は 詩をビジネスにしているという点で特筆できる。彼は詩人として世に出て名前を売る一方
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