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今年の「#文学」
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2020.3.29 00:11 バッファサイズと shcat の本来の意図に関して文末に追記 まとまった文章を書く機会が減ってしまって、これではいかんと久しぶりに更新。 大学院に入った 19 年前。担当していた大学院生から研究室の計算機環境の管理を引き継いだ。動機は単純で、Unix 系 OS の管理に興味があったからだった。研究室では過去の管理者が構築したメールサーバが引き継がれていて、詳しいひとはすでにいなくなっていた。Unix 系 OS はデスクトップ用途で使われておらず、学生はほぼ全員、当時現役だった管理者が Windows NT で構築したファイルサーバと数台の Windows クライアントマシンを使っていた。 Windows の環境に問題があるわけではなかったが、クライアントマシンは台数が少なく、取り合いになっていた。ネットワークも共有フォルダがあるだけで、認証やホームディレクト
先のライセンス話のどこがおかしいのか聞かれたのでまとめておく。 「BSDライセンスはコードを改変した人の権利がまったく守られない」と書いているが、改変した部分の著作権は改変したひとに帰属する。BSDライセンス表示の頭にある著作権者表示(”Copyright”)の行に、自分の名前を追加することが多い。なので、ひとつのファイルがたくさんのひとに変更されると著作権者が増えるので、すべての名前を残さないといけない。件の記事にあるように「原著作者のものになってしまう」ようなことはない。著作権者は改変部分だけを切り出して、別のライセンスで再配布することもできる。 「GPLでは、原著作者という考え方がなくなり、パブリックドメインに近くなる」という記述。これもデタラメ。著作権はBSDライセンスと同様、改変したひとに帰属するので、”Copyright” の行を増やすことができる。ただしGPLの場合、再配布に
オープンソースプロジェクトに参加したいな、と思った時、まず最初に問題だと感じるのは英語だと思う。構成員が日本人だけで、日本人に向けてのみ出しているそソフトウェアでない限り、プロジェクトの共通語はふつう英語だ。植山さんの記事には英語で物事を進めることの利点が体験談とともに書かれている。他の記事にも、オープンソースプロジェクトで上手いことやっていくためのひとつとして英語の話が出てくる。一方、英語のせいで参加したくても二の足を踏んでしまう、というのもよく聞く話だ。結論から言ってしまうと、やっぱり読み書きだけでも習得しないと話に入っていくのは難しい。ソフトウェア開発者の多くは多様性に対して寛容なので、英語が不得意という理由で拒絶されることはないだろう。ただ、特別な配慮もしてくれない。 しかし英語の前に、プロジェクトとの距離のとりかたを学ぶべきだと思う。いままでわたしが見てきたり、自分自身がやって良
この記事は、シェルスクリプトの記事よりも前に読んだような気がする。同じくらい古い記事だけれど、ちょっと書いてみる。記事への反論はいくつか検索すると見つかって、たぶんみんな知っていることなのだと思うけれど、まとまって書かれている文章はないみたい。 tl;dr read(2) と mmap(2) の性能差に絶対的な回答はない。どちらか一方が常に高速だと主張している文章は、根拠が証拠とともに明確に書かれていない限り信用しないほうが良い。 メモリコピーのコストが高かった時代と、L1キャッシュが巨大になってメモリコピーのコストが低くなった時代と、SMPが一般的になってメモリのマッピング処理のコストが高くなった時代とで、この性能差は頻繁に入れ替わっている。少なくともスループットとレイテンシを分けないで分析できるものではない。 まず当該記事には技術的な間違いがいくつかある。 「mmap()はユーザランド
昨年の11/29に勉強会で使ったZFSの性能測定とチューニングの資料のリンクを、Twitterに投げただけになっていたので、参照しやすいようにここにも貼っておく。しゃべり資料は後から読んでもわかりにくいので、後ほどもうちょっと整理して文書化する予定。 ZFSはスケールするファイルシステムだけれど、速いファイルシステムではないので性能の話を見聞きする時には疑ってかかるのが吉。
力武さんがこういう記事を書いている。自分自身BSD界隈に関わって15年は経つし、コミュニティ運営についてはいろいろと経験を積んだつもりなので、意見を書いてみることにした。書いてみたらまとまりのない文章になってしまったけれど、残しておくことにする。 目的のないコミュニティは続かない 「コミュニティに参加している人の年齢が高くなって、そのうちなくなるんじゃないか」という懸念は、少なくともFreeBSDには当てはまらない。活動がなくなる開発者もいるが、若いcommitter(ソースコードの変更権限を持っている開発者)は定期的に入ってきていて、人材の流動性は入口も出口も高い。CSRGの時代に活躍していた人が最近になって開発に再参加するケースも増えた。これらは国際会議の運営などを通じて交流を深める努力をしている成果でもある。50代や60代でコードを書いて参加しているひとはたくさんいて、特別なことでは
12月にTwitterに流れていたPOSIX何とかという話題を読んでいたらこの記事にたどり着いた。もう3年以上前の記事だけれど、内容がとても偏っていると思う。 シェルスクリプトの書き方について解説しているウェブ上の資料は少なく、当該記事も検索に引っかかりやすい。最近の初学者はまず検索して調べることが多いが、反論が検索に引っかからないとそれが正しいと受け入れてしまう可能性が高いように思う。きちんと反論している日本語の記事が引っかからないので、あえて問題と思う点をまとめてみた。 そんなこと書いているあなたは誰? わたしはシェルスクリプトの専門家でも職業プログラマでもないけれど、シェルスクリプトを書いた量はそれなりにあると思う。環境はSunOS4, Solaris, HP-UX, IBM AIX, FreeBSD, OpenBSD, Linuxを経験していて、移植性や性能の問題がどこで発生しやす
昨年の夏からずっとこの問題に悩まされていて、Appleがいまだに修正してくれないので状況をまとめてみた。 macOS を NFS サーバとして使う VMWare や VirtualBox を使い仮想マシン上で別の OS を動かしている場合、気になるのはストレージの消費である。わたしは主に開発用途で各種 Unix系OSを扱うことが多いが、GitやSubversionでソースファイルを展開し、試作用ブランチも含めて 10-20 GB くらいはすぐに埋まってしまう。 そこで、ホストの macOS を NFS サーバとして、複数の仮想マシンからホームディレクトリを NFS マウントすることで共有する使い方をしている。設定は簡単だ。たとえば/etc/exports に次のように書いて、nfsd enable && nfsd startとすれば良い。仮想マシンが接続される内部ネットワークが完全に管理で
新しい秩序の確立は、他の何にも増して難しく、 成功する可能性が低く、危険な事業である。 改革者は旧秩序から利益を得ている 全ての者を敵にまわし、 新秩序から利益を受けるはずの者からは 及び腰の支持しか集められない。 --- Niccolo Machiavelli, The Prince この種の「保護」は初心者を保護するかも知れないが、 熟練ユーザを窮地に追い込むことになる。 というのは、何が親切であり、何が適切でないかかという オペレーティングシステムの考え方の裏をかくことばかりに かなりの労力を費やさなければならないからである。 --- A.S.Tannenbaum, Modern Operating Systems 不定期更新の日記です。ディスクスペースの関係上、 あまりに古くなったものは順次消していきます。 この日記の更新は、今野さんの *BSD Diary Links から取得す
Linux 等の PC-UNIX でふつう使われているのは v3 です。 v2 と v3 は設定方法にほとんど違いがないので、 気づかずに v2 を使っているというケースもあるかも知れません。 2GB 以上のファイルを扱ったりすると、はまります。 基本的に、 実現できること(=リモートマシンのファイルシステムを、 ローカルのファイルシステムのように操作すること)は同じです。 9.0 で変わったところ FreeBSD の NFS 実装は、Sun が公開した NFS コードが 4.3BSD Reno に取り込まれた後、 BSD で発展してきたコードの流れを継承したものです。 NFSv2 と v3 に対応しており、 性能を向上させるための独自の改良がいくつか追加されています[2]。 しかし、長い間 NFS のコードは進化することなく、 メンテナンス担当不在のまま、バグ修正だけが細々と続けられる状
FreeBSD doc-jp 作業メモ Notes on FreeBSD Japanese Documentation Project Hiroki Sato Copyright © 1999, 2000 Hiroki Sato([email protected]) This document is a part of HRS's Web Page. All rights reserved and unauthorized reproduction prohibitted. These pages are provided for amusement and informational purposes only. Information provided in the pages and any softwares that may accompany it is provided "AS
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