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完全義務 (かんぜんぎむ perfect duty [obligation]) 「私は模範となって人々に教えてあげたいのです。慈善活動は楽しいことであり、慈善活動をすればするほど、私はよい気持ちになる」 ---ビル・ゲイツ, 彼の慈善活動について, in The Guardian Weekly 「慈善を求めているんじゃない。正義を求めているんだ」 (We are not looking for charity, we are looking for justice.) ---Bono (from the BBC News) I know you will be honest if you can't always be kind Oh yes, sweet darling, so glad you are a child of mine ---Carole King, Child of M
サンクション (さんくしょん sanction) 法や道徳といったある行動規則に効力を与える要因のこと。 言いかえると、ある規則に従う動機となる要因のこと。 制裁、制裁力とも。 ベンタムやロックや ジョン・オースティンなどにとっては、 サンクションがどういう源泉に由来するかは法や道徳を区別するための鍵概念である。 たとえばベンタムは、『序説』第3章において、 自然的サンクション、道徳的サンクション、法的サンクション、 宗教的サンクションを区別している。 たとえば喫煙を例にとると、 タバコを吸って肺炎で死ぬというのは自然的サンクションであり、 タバコを吸ってまわりの人に嫌われるというのは道徳的サンクションであり、 未成年がタバコを吸って警察につかまるというのは法的サンクションであり、 タバコを吸って神から天罰を受けるというのは宗教的サンクションである。 ベンタムはこれらの理由がタバコを吸わな
千葉大資料集用論文 / 参考文献一覧 千葉大資料集用論文 有効なすべり坂論法とは何か? 児玉 聡 キーワード すべり坂論法 the slippery slope argument 有害な前例への訴え the appeal to a pernicious precedent 堆積の誤謬 (連鎖式) the sophism of the heap (sorites) すべり坂論法とは、ある行為が法的または道徳的に許さ れないことを示すために使われる論法の一つであり、一般に次の形式を持つ。 「もしあなたがはじめの一歩Aをふみだすならば、あなたか、重要な点におい てあなたと似ている別の行為者によって類似の行為が次々と連鎖的に行なわれ、 その結果、行為Bが必ずなされるか、あるいは非常に高い可能性でなされるだ ろう。Bは道徳的に許容できない。したがって、あなたは第一歩Aをふみだして はならない。」(1
スーパーエロゲーション (すーぱーえろげーしょん supererogation) 義務とされている以上の善い行ないをすること。 「責務を超える善行」「余徳」「超義務」などと訳される。 某教授が 「日本で編集されたすべての哲学事典、 倫理学事典のたぐいで、この「スーパーエロゲーション」 に該当する言葉は欠落している」と書かれているので (加藤尚武、『脳死・クローン・遺伝子治療』、PHP新書、1999年、43頁)、 この項をもうけておいた。 (09/01/99) 不完全義務とスーパーエロゲーションの区別については、 M・シューメイカー、『愛と正義の構造』、加藤尚武・松川俊夫訳、 晃洋書房、2001年の第四章を参照せよ。 モラルセイントの項も参照せよ。 KODAMA Satoshi <[email protected]> Last modified: Tue Jan
SATOSHI KODAMA'S OFFICIAL WEBSITE Satoshi KODAMA (Ph.D) is Associate Professor of the Department of Ethics at Kyoto University Graduate School of Letters. japanese INDEX curriculum vitae and the like bentham studies ethics applied ethics some links newworld / oldworld (1997-2013) weakly news (in English) Most pages are written in Japanese. Feel free to link to any page on this site. And for those
倫理学風研究 平成11年度の学振の応募書類 (最終稿) 研究題目: ベンタムの倫理学=法哲学思想の検討と応用 1. 現在までの研究とその成果 現在まで、(1)ベンタムの倫理学=法哲学思想の研究、(2)功利主義と他の規範 倫理学説の比較検討、(3)現代の倫理的問題に対する功利主義的立場からの考 察を行なってきた。 まず、卒業論文「ベンタムにおける法と道徳の区別について」では、J・ ベンタム(18C-19C、英)の主著『道徳と立法の諸原理序説』を主に研究し、 「法の規制すべき個人の行動とは、他人に危害を加えるようなもののみであり、 それ以外の行動は道徳に任せるべきである」という彼の主張を、その哲学的基 礎をなす功利原理の吟味も含め、詳しく検討した。その結果、功利原理という 堅固な基礎によって法と道徳を明確に区別するベンタムの見解は、細部には検 討すべき点もあるが、明快かつ一貫した根拠に支えられ
履歴、その他の書類 履歴および業績一覧 科研費関連 平成21年度〜23年度「「功利主義VS直観主義」論争の変遷と現代倫理学における直観の方法論的意義の解明」(若手研究(B)21720005、研究代表者: 児玉聡) / 申請書 平成24年度〜26年度「功利主義と直観主義の論争に対するカント倫理学の影響とその現代的意義の考察」(若手研究(B)21720005、研究代表者: 児玉聡) 平成27年度〜29年度「功利主義と進化論の理論的・思想史的関係についての研究」 (基盤研究(C)15K01998、研究代表者: 児玉聡) / 申請書 平成30年度〜32年度「20世紀における進化思想と倫理学の関係および現代の論争状況の研究」 (基盤研究(C)18K00040、研究代表者: 児玉聡) 学振関係 平成15年度科学研究費補助金 (特別研究員奨励費) 研究計画調書 平成15年度の学振の応募書類(SPD) -
(適当な)論文紹介 Charles R. Beitz, `Cosmopolitanism and Global Justice', in The Journal of Ethics (2005) 9:11-27. 17/Oct/2005 某政治哲学研究会にて、児玉聡 Abstractの要約: グローバルジャスティスについて哲学者の注目がかつてない ほど集まっとる。本論文ではその理由について考える。また、 グローバルジャスティスの経済的側面と政治的側面に関する、 コスモポリタニズム的発想のジレンマについても考える。 * Beitzはプリンストン大学の政治学科にいる。 このペーパーはAPAの太平洋部会が2004年3月の年次大会で行なった `Mini-Conference on Global Justice'の基調講演で読まれたもの。 はじめに 戦争や人民の抑圧ばかりしてダメな国家、環境問題に見
投票のパラドクス (とうひょうのぱらどくす voting paradox [voters' paradox]) フランスの数学者兼社会理論家のコンドルセ(1743-94)が発見したとされる パラドクス。ただし定式化はエドワード・ジョン・ナンソン(1850-1936) によるらしい。 このパラドクスの簡単な例は次のようなものである。 今、ある社会には市民が三人(A, B, C)だけいて、 かれらはそれぞれの選択に基づいて社会的決定をなそうとしている。 選択肢には、x, y, zの三つがあるとする。 このとき各人の選好順位は以下のようなものであるとする。 A: x > y > z B: y > z > x C: z > x > y このとき、社会的選択としてはどの選択肢が選ばれるべきだろうか。 よく見るとわかるが、実は、この事例においては、 xをyより選好している人が二人、yをzより選好してい
倫理学風研究に戻る / 生命倫理学用語集 / トップページに戻る 哲学・倫理学用語集 はじめに あいまいで無意義な語法や言語の誤用が長く学の秘義とされてきて、 ほとんど、あるいはまったく無意味な、難解もしくは不正な言葉が、 長い慣行で深遠な学識・高邁な思索と間違えられる権利を得てしまったので、 そういう言葉を話す者にせよ聞く者にせよ、そうした人たちを説いて、 それらの言葉が無知をおおい、 真の知識を妨げるものに過ぎないと承服させることは容易でないでしょう。 ---ジョン・ロック あらゆる学問のさけられない運命なのか、 哲学や倫理学の本においても、 われわれ一般人にはわかりにくい単語が多用されています。 多くの一般人は、哲学や倫理学の本を読もうとして、 「物自体」とか「実在」とか「表象」とか、 生まれてこの方見たこともない単語を目にして気を失なってしまうか、 あるいは「これは日本語ではない」
自由主義 (じゆうしゅぎ liberalism) Liberalism is the conjunction of two ideals. The first is that of individual liberty: liberty of thought, speech, religion, and political action; freedom from government interference with privacy, personal life, and the exercise of individual inclination. The second ideal is that of a democratic society controlled by its citizens and serving their needs, in which inequalit
ノイラートの船 (のいらーとのふね Neurath's boat) ウィーン学派の中心人物の一人、 オットー・ノイラート(1882-1945)が『アンチ・シュペングラー』(1921) で用いた比喩。彼によれば、 知識の総体というのは港の見えない海上に浮かぶ船のようなもので、 そのような状態でなんとか故障を修理しつつやっていかなければならない。 「われわれは船乗りのようなもの--海原で船を修理しなけばならないが、 けっして一から作り直すことはできない船乗りのようなもの--である」。 この比喩は、知識に関する基礎づけ主義を批判して用いられている。 すなわち、基礎づけ主義によれば、ある批判不可能な土台(となる命題)があり、 その上に建てられた体系(諸命題)も、 土台から論理的に導かれているかぎり批判を受けつけないものである。 これに対し、ノイラートの船の比喩が含意しているのは、 知識には土台は存
ギュゲスの指輪 (ぎゅげすのゆびわ Gyges' ring) `It's amazing what you can do when you don't have to look at yourself in the mirror any more.' ---Sebastian Caine, in Hollow Man われわれが道徳に気を使うのは、道徳それ自身のためにではなく、 われわれに自分の仲間を支配する力がないからであり、 また彼らと接触しないで済むほど自己充足しているわけではないからである。 自分の目的を他人に頼らないで達成できるか、 あるいは他人を服従させることによって達成できる人は、 決して道徳の制約に従うことに同意しないであろう。 そんな人は不合理である--狂気の沙汰である。 ---ゴーティエ プラトンの『国家』第2巻において、 《不正を行なうことは自己利益に反する》という
ヒュームの法則 (ひゅーむの法則 hume's law) In every system ... which I have hitherto met with, I have always remark'd, that the author proceeds for some time in the ordinary way of reasoning ... when of a sudden I am surpriz'd to find, that instead of the usual copulations of propositions, is and is not, I meet with no proposition that is not connected with an ought, or an ought not. This change is imperceptibl
直観主義 (ちょっかんしゅぎ intuitionism) 英文学者福原麟太郎教授は説かれた。スベキダ・スベキデナイと論ずる余地なく、 スル・シナイ、と決まったことが人の世にはあるのだ、と。 それを直覚するのが道理の感覚である。 ---芳賀やすし 直覚主義は政治的保守主義の逃げ場である。 宗教的寛容や離婚法の自由化など、 社会変革を訴える功利主義的な議論に対して、 保守主義者は、自分たちが抱く道徳的嫌悪の感情を引き合いに出し、 自分たちの感情は、道徳的真理のアプリオリな知覚を反映しているのだと 主張した。 ベンタムもミルも、道徳的議論の仮装をまとった このような偏見のオンパレードを許さなかった。 彼らの一致した意見によると、 道徳的主張が正当化されるのは経験に訴えることのできる基準によって のみであり、 内面の確信のアプリオリな基準とされるものに訴えることでは正当化され なかった。 ---E
倫理学 (りんりがく ethics) 哲学的能力に関するかぎり、 われわれの大半は小学校を卒業したとは言いがたい。 われわれの思考は、懐疑主義、相対主義、 さらにはニヒリズムへの強い傾向を持つが、 しかしこうした傾向があるのと同時に、 普遍的な道徳的基準を強く信じる傾向もある。 われわれのほとんどは神について懐疑的だが、 倫理が神なしに存続しうるか確信が持てずにいる。 ---Ben Rogers たいていの道徳家は--宗教的信念を持っている道徳家なら明らかにその全員が--、 生徒たちは学校で「価値観を教えこまれる」べきだと考えているが、 しかし彼らの意図は、 科学や歴史や他の学問がどういう含意を持つかについて生徒が そうした価値観を用いて思考できるようにする、というのではなく、 生徒が彼ら(道徳家)の容認する仕方で行動するようにしむける、 ということにある。 だが、倫理について考えられるよ
Japan Bentham Mailing List(JBML)へ / トップページに戻る ベンタム(ベンサム)研究 ベンタム情報 ベンタムってだれ? ベンタム入門 ベンタムの年表 ベンタム参考文献 ベンタム格言集 ベンタムの死刑論 (翻訳--未完) ベンタムのリンク ポスドクの軌跡 功利主義における共感と反感の快苦の位置づけについて--ベンタムの同性愛擁護論を手がかりにして (2002年日本公益主義学会発表用 06/Jul/2002) 功利主義による寛容の基礎づけ――ベンタムの同性愛寛容論を手がかりにして (2002年日本倫理学会大会発表用 19/Jul/2002) 功利主義による寛容の基礎づけ――ベンタムの同性愛寛容論を手がかりにして (2002年日本倫理学会大会報告集用 26/Aug/2002) ベンタムの代議制民主主義論における世論と情報公開の役割 (2003年某学会大会個人研究発
自然主義的誤謬 (しぜんしゅぎてきごびゅう naturalistic fallacy) Moore calls it the naturalistic fallacy, though it would more appropriately have been called the definist fallacy. ---John Skorupski ムーアが言い出して、 学界に大きな衝撃を与えた言葉。 要するに、 「快さ」や「望まれるもの」など、 自然において存在するものによって「善さ」を定義しようとする試みは、 すべて失敗するから誤りである、とする説。 彼自身は、「善さ」は定義できない、と主張し、 ただただ直観的に理解できるだけだ、と論じた。(04/20/99) メアリ・ウォーノックはEthics since 1900において、 自然主義的誤謬は 「自然的なものによって道徳的なものを説
児玉 聡 (こだま さとし) english 索引 履歴、およびそれに類似した書類 倫理学 ベンタム研究 哲学・倫理学用語集 応用倫理学 リンク集 新世界 / 旧世界(1997-2013) weakly news (英語) ほとんどのページは日本語で書かれています。 リンクはこのサイトのどのページに貼っていただいても結構です。 english 連絡先 研究室 〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学大学院医学系研究科 健康科学・看護学専攻 医療倫理学教室 email: satoshikodama-tky[at]umin.ac.jp english お気に入り ウェブ日記 新聞 / ビービーシーラジオ / エヌ・エッチ・ケー ラジオ ニュース サーチエンジン / ヤフー! ジャパン / グーグル 本を探す 東京大学に関するリンク いろいろ 旅行ガイド / Yahoo!路線情報
倫理学関係 INDEX 哲学・倫理学用語集 ベンタム研究 昔の勉強会のハンドアウトなど 文献紹介: Adam Swift, Political Philosophy, Polity, 2006, ch. 1. (本郷政治哲学研究会での資料をPDF化した適当な要約。13/Apr/2009) 文献紹介: Liam Murphy and Thomas Nagel, The Myth of Ownership: Tax and Justice, OUP, 2002, ch. 1. (本郷政治哲学研究会での資料をPDF化した適当な要約。14/June/2008) 文献紹介: Kwame Anthony Appiah, Experiments in Ethics, Harvard University Press, 2008, ch. 1. (Bentham研究会での資料をPDF化した適当な要約。17
善に対する正の優越 (ぜんにたいするせいのゆうえつ the priority of the right over the good) This liberalism says ... that what makes the just society just is not the telos or purpose or end at which it aims, but precisely its refusal to choose in advance among competing purposes and ends. In its constitution and its laws, the just society seeks to provide a framework within which its citizens can pursue their own values a
アンガージュマン (あんがーじゅまん engagement) 人間はみずからつくるところのもの以外の何ものでもない。 ---サルトル この概念[アンガージュマン]はさまざまに解釈が可能であり、 その意味は必ずしも一義的ではない。 このことばには、単に〈参加〉という訳語だけではなくて、 〈政治参加〉〈社会参加〉〈現実参加〉〈自己束縛〉〈責任敢取〉〈かかわり〉など、 さまざまの訳語があてられている。これらの訳語にうかがわれることは、 現実を遊離して行きるのではなくて、 むしろ現実そのものにかかわって生きるということである。 ---市倉宏祐 サルトルの用語。 フランス語なのでengagementは「アンガージュマン」と読む。 英語ではcommitmentと訳されることが多いようである。 通常、アンガージュマンは政治参加と解されるが、 より一般的には、或る選択(たとえば結婚)を主体的に行なうことで
アローの定理 (あろーのていり Arrow's theorem) 経済学者ケネス・アロー(1921-)が発見した、 社会的選択に関する最も重要な定理の一つ。 アローの不可能性定理。 常識的に考えると、 「(1)社会の中の個人はそれぞれ個人的な選好を持ち、 そうした各人の選好を合計すると社会全体の選好を得ることができる」 というのはもっともらしいと思われるが、 アローによると、 次の(三つの前提と)四つのごくあたりまえの条件を受けいれるならば、 おどろくべきことに、(1)は正しくないことになる。 三つの前提: 選好は推移的である (A>B、B>CならばA>C) 選好は完全である (選好A,Bがある場合、A>BまたはA<BまたはA=Bのいずれかである) 3人(3組)以上の当事者が含まれる 四つの条件 当事者はいくつかの選択肢に関してどのような選好順位を付けてもよい。 すなわち、A>B>Cという
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