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これまで何回かかつての米作りのことを書かせてもらってきたが、書きながらこんなことが頭に浮かんで来... これまで何回かかつての米作りのことを書かせてもらってきたが、書きながらこんなことが頭に浮かんで来た。この数十年の間に死語となってしまった稲作用語がいかに多いことかと。 農家の人たちにとってはもちろんのこと、日本人にとって常識だった言葉が、常識どころか死語になっているのである。前にも書いたが、たとえば「苗代」がそうだ。今の日本人の半数はこの苗代を見たことも聞いたこともないのではなかろうか、そもそも苗代という名前すら知らない人もいるかもしれない。田植え機・育苗施設が普及した1980年代以降苗代はまったく見られなくなったし、食料生産・日本農業のことを自らの問題、日本の政治の重要課題として考える人は少なくなっており、話題にもしなくなっているからである。 もちろん、苗代が見られなくなって話題にならなくなったことは喜ぶべきことである。きつかった育苗・田植え作業の省力化・効率化が進み、それが定着したこと
2023/09/30 リンク