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シリアのアサド独裁政権の崩壊は世界の意表を突くものだった。反体制派が進撃を開始してからわずか10日... シリアのアサド独裁政権の崩壊は世界の意表を突くものだった。反体制派が進撃を開始してからわずか10日余りの急展開で、アサド大統領はロシアに亡命した。だが、そうした中で今回の政変を仕掛けたとみられているのがトルコのエルドアン大統領だ。権力の空白が生まれたシリアの利権をめぐる新たな“グレートゲーム”が始まった。 「アラブの春」の最終章 シリアは半世紀以上、アサド一族に私物化されてきた。1970年、無血クーデターでハフェズ・アサド国防相が権力を握って以来、国民への厳しい監視と弾圧政治で苛烈な統治が続いてきた。次男のバッシャール・アサド氏が父親の死去を受けて大統領に就任してからも親族や側近、軍部によるネポティズム支配は変わらなかった。 筆者が通信社の特派員時代に定宿にしていた首都ダマスカスの中心部にあったメリディアンにも宿泊客を監視する情報機関員があちこちで目を光らせ、外出時には必ず追尾された。シリ
2024/12/10 リンク