短編小説の集い「のべらっくす」第10回に参加 - Letter from Kyoto

短編小説の集い「のべらっくす」第10回に参加 - Letter from Kyoto

テーマは「旅」 「全然変わってない」 縞は大学生だった頃、この土地に一度訪れた事があった。ちょうど...概要を表示 テーマは「旅」 「全然変わってない」 縞は大学生だった頃、この土地に一度訪れた事があった。ちょうど就職活動が終わり、入社を迎えるまでの間に出た旅行だったため、4年ほど前になる。そこは彼の旅の目的地ではなく、旅先と旅先を結ぶ中継地点だった。移動距離が長く、日をまたぐことになるためその街で一度バスを降りて一泊する予定だった。バスを降りた後バスターミナルのチケット売り場へ向かい、チケットを購入しようと聞いてみたところ、旅先へ向かうバスは出ていないと言われた。 「あそこにはもう行けないよ。ほら、あっちで紛争が終わっただろ？向こうから道を封鎖してしまってね」 引き返すか、もしくは行く予定だった土地を迂回して進むバスを待つかどちらかしかないそうだ。迂回するバスはそのうち来ると言われた。「そのうちって何だ」と縞は思いながらも引き返す気にはなれなかったため、バスが来るまでそこに滞在することになった。迂回の

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