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17年もの間、待たされ続けた作品がようやく発売された。 百鬼夜行シリーズの最新作「鵼の碑」である。 ... 17年もの間、待たされ続けた作品がようやく発売された。 百鬼夜行シリーズの最新作「鵼の碑」である。 もはや待たされすぎてもうこのシリーズはやめてしまったものかと諦めていたときに突如の新作発表があり正直驚いた。 発売日に買ってすぐ読んだが読み終わったあとから込み上げてくる様々な感情のやりどころがないのでブログに書いて成仏させたいと思う。 いわばセルフ憑き物落としである。 まず最初に結論から言ってしまうが、百鬼夜行シリーズの最新作としては大変不満である。 このシリーズは京極堂の憑き物落としが中心をなす話ではあるものの、実際にはそこに至るまでの延々と長い京極夏彦による「前戯」を楽しむものであり、ある種の変態性、性的倒錯、フェチズム、等など、グロテスクなのに美しく、ねちっこくてドロドロとしたストーリーテリングに若干の胸焼けを憶えながらも、京極堂による憑き物落としで作中の登場人物と同時に読者もまた憑
2024/01/07 リンク