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「陰謀論」という言葉は現在でこそよく目にするが、その歴史は意外に新しい。しかもこの言葉は使われる... 「陰謀論」という言葉は現在でこそよく目にするが、その歴史は意外に新しい。しかもこの言葉は使われるようになった当初から、馬鹿げたものというレッテル貼りに利用されてきた。 自然にそうなったのではない。政府がひそかにそのように仕向けたのである。陰謀論とは、その言葉からして政府の陰謀の産物だったのだ。そのきっかけは前回の本連載で取り上げた、ケネディ米大統領暗殺事件である。 米歴史学者ランス・デヘイヴンスミスが2013年に上梓した著書『アメリカの陰謀論(Conspiracy Theory in America)』(未邦訳)によれば、陰謀論(conspiracy theory)という言葉が米国の日常会話で使われるようになったのは、1960年代半ば以降のことである。50年余り前にすぎない。それ以前は日常会話の表現としては存在しなかった。 それでは、陰謀論という言葉はなぜ広まったのか。デヘイヴンスミスは衝
2018/04/03 リンク