『【遠藤のアートコラム】幽霊画vol.4～女と男の恨みと怨み～』

『【遠藤のアートコラム】幽霊画vol.4～女と男の恨みと怨み～』

女の「うらみ」と男の「うらみ」は違うものなのでしょうか？幽霊図といえば女の幽霊像が多いイメージで...概要を表示 女の「うらみ」と男の「うらみ」は違うものなのでしょうか？幽霊図といえば女の幽霊像が多いイメージですが、実は男の怨霊や幽霊も古くから存在します。 8月は、現在東京藝術大学大学美術館(東京・上野)で開催中の「うらめしや～、冥途のみやげ展-全生庵・三遊亭圓朝　幽霊画コレクションを中心に-」をご紹介しながら、暑い夏にぴったりの幽霊画をお届けします。 ※1　焔 ―『焔』は私の数多くある絵のうち、たつた一枚の凄艶な絵で、中年女の嫉妬の焔―一念がもえ上つて炎のやうにやけつく形相を描いたものである― 上記は、女流日本画家、上村松園(うえむらしょうえん)(1875-1949)が作品《焔》について語った言葉です。 松園は生涯を通じ、女性の目を通して「美人画」を描いた画家です。 女性が画家になることに理解がなかった明治期にありながら、高い才能を発揮。 「女のくせに」と男性画家からの激しい嫉妬と憎しみを浴びながら