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11月8日早朝、1人の男性が長崎県の佐世保刑務所を出所した。白いものが交じった短髪。履き古したジ... 11月8日早朝、1人の男性が長崎県の佐世保刑務所を出所した。白いものが交じった短髪。履き古したジャージーの裾はすり切れていた。28回目の刑務所暮らしを終えた稲尾正さん=仮名=は、64年余の人生のうち約36年半を塀の中で過ごしてきた。「遠いところすいません」。迎えに来た「長崎県地域生活定着支援センター」の職員たちを見つけ、ほっとした様子を見せた。 ◇ ◇ センターは、長崎県雲仙市の社会福祉法人「南高愛隣(なんこうあいりん)会」(田島良昭理事長)が09年1月、全国に先駆けてモデル的に開設し、その後NPO法人となった。刑務所を出ても行き先のない障害者や高齢者を福祉施設や地域社会につなぐ「懸け橋」の役割を果たしている。 酒井龍彦所長(53)が、稲尾さんと面談したのは9月2日のことだ。「福祉はどういう意味か分かりますか」。そう尋ねると「国へあっせんしてくれるところ。一回も入ったことはありません」
2011/12/18 リンク