消費増税と社会保障の一体改革を議論する政府の「集中検討会議」（議長・菅直人首相）は、現在５％の消費税率を２０１５年度までに５％幅引き上げ、１０％とする方向で検討に入った。６月末にまとめる一体改革案に盛り込む方向だ。 　２３日開かれた集中検討会議で、財務省は、社会保障費のうち、消費税を充てると定められている高齢者向けの医療、介護、年金の３経費について、国と地方を合わせ１５年度で２７兆円程度が必要との試算を提示。税率５％のままだと、１４兆円程度の財源が不足する。 　消費税率を１％幅上げれば税収は約２．５兆円増えることから、政権内では「少なくとも５％幅の引き上げが必要」との考えでほぼ一致。菅政権は、毎年の政策経費を借金に頼らずにどれだけ賄えているかを示す基礎的財政収支の赤字幅の比率を、１５年度に半減させる目標を掲げている。このため財務省は「遅くとも１５年度までの消費増税が必要」（幹部）との考えだ

国民負担率は、国民の国や社会に対する毎年の金銭的な負担の度合いを表す指標であり、租税負担率と社会保障負担率からなっている。比率は国民所得に対する割合として算出される。年金、健康保険等の社会保障負担は、個人の負担と事業所の負担を合わせたものである。 図は国民負担率の年次推移を租税負担率と社会保障負担率とに分けて示した国際比較の図録である。出所は国立社会保障・人口問題研究所の資料、最近は財務省である。 国民負担率は図の右上ほど大きい。日本の社会保障負担率の推移については、図録2796参照。 2023年2月には何故か、財務省が発表した2022年見込み（末尾表参照）の国民負担率47.5％がTwitterなどで江戸時代に農民が領主に納める年貢割合を表現した「五公五民」になぞらえて話題となった。年貢の「五公五民」とは性格がまるで異なるし、急に値が上昇した訳でもなく、海外諸国と比較して高い訳でもないのに