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「Kindle Fire HDX」の体験スペース設置。VODは対応端末拡大へ。Fire OSは3.1に
(2013/11/28 16:03)
Amazon.co.jpは、新タブレット「Kindle Fire HDX」などの体験型スペース「Kindle エンタメステーション」を、11月28日~12月1日までの期間限定で東京・表参道にオープンする。初日の28日に、報道関係者などを対象にプレスプレビューを開催し、アマゾン ジャパンのジャスパー・チャン社長らが、新端末や体験スペースなどについて紹介した。
なお、28日にはKindle Fire HDXのOSを「Fire OS 3.1」にアップデートしたことも発表。VPNクライアント機能や、無線LANでダイレクトにプリンタから印刷可能になる機能など、法人向けに利用できる機能を拡充した。
自宅のようなスペースで体験。イベントや来場者クーポンプレゼントも
28日から発売される「Kindle Fire HDX 8.9/7」は、300ppiを超える高精細ディスプレイやステレオスピーカーを備え、Kindleの電子書籍や26日から始まったVODサービスの「Amazonインスタント・ビデオ」などが利用可能。価格は、7型でストレージメモリ16GBのモデルが24,800円、32GBが29,800円、64GBが33,800円。8.9型は16GBが39,800円、32GBが45,800円、64GBが51,800円。
同日にオープンした「Kindle エンタメステーション」は、Amazonのタブレット端末「Kindle Fire HDX」などが11月28日より発売されることに合わせて展開する期間限定の体験スペース。場所は表参道のカフェ「ベーカリーカフェ426」(東京都渋谷区神宮前4-26-18)。営業時間は11時~21時(一部変更の可能性あり)。
新しいKindle Fire HDXを手にとって電子書籍などのデジタルコンテンツを試せるタッチ&トライコーナーを用意。リビング、キッチン、寝室など日常シーンをイメージした空間で“Kindleのあるライフスタイル”を体感できるコーナーも設置する。Miracastを使って家のテレビにワイヤレスでKindle Fire HDXの映像を表示する機能のデモなども実施する。既報の通り、Amazonインスタント・ビデオにはドルビーデジタルプラスが採用されているが、Miracastで転送すると規格上、同形式からは変換される。ただし、ダイアログエンハンサーとボリュームレベラーの機能は継続されるという。
期間中は、来場者に向けた特典も用意。初日の11月28日には、先着100名に3,000円分のデジタルコンテンツ購入に使えるクーポンをプレゼント。さらに、その中から抽選で5名にKindle Fire HDX 8.9が当たるプレゼントも企画している。
また、11月28日~12月1日の期間中は、来場者全員にAmazonインスタント・ビデオとMP3の購入に使えるクーポン400円分(アプリ、電子書籍は対象外)をプレゼントする。
そのほか、配信コンテンツに関連したイベントも実施。11月30日の13時からは、「ダ・ヴィンチ・コード」などで知られるダン・ブラウンによる新たな著作「インフェルノ」の日本語版発売を記念したトークショー「荒俣宏&越前敏弥(翻訳者)が語る『インフェルノ』の魅力」を実施する。定員は70名で、30日の11時に整理券を配布する。
そのほか、Kindle Fire HDXをコントローラーにしてラジコンのように遊べる“スマートトイ”の「Sphero」(スフィロ)を使ったレース大会を、11月28日~12月1日の期間中毎日実施。上位入選者にはSpheroの実機などがプレゼントされる。
インスタントビデオの対応端末拡大は検討中。Fire OS 3.1アップデート実施
Amazonが今回のような体験スペースを設置するのは初めて。最近のAmazonのテレビCMで、「一般の人がKindle Paperwhiteを体験して感想を語る」という形式のものを観たことがある人も多いと思うが、その体験スペースを発展させて、1つの建物に収めたようなものと言えそうだ。Kindle Fire HDXなどの最新端末を手に取って触れるだけでなく、リビングやキッチン、寝室、書斎などのスペースを設けることで、実際の生活シーンに近い環境で使えるような場所になっている。
28日に行なわれたプレスプレビューに登壇したアマゾン ジャパンのジャスパー・チャン社長は、新端末の「Kindle Fire HDX」について、「軽さ」、「滑らかさ」、「操作性」、「美しいディスプレイ」、「豊富なコンテンツ」を特徴として紹介し、自身も普段使っていることで「生活が豊かになっていると実感している」と述べた。
26日に開始したVODサービスの「Amazonインスタント・ビデオ」についても触れ、「大手映画会社やテレビ局など、多くのコンテンツ提供会社から、26,000本以上の国内外映画、ドラマ、アニメなどの提供を受け、うち1万本以上が高画質のHDコンテンツ。自宅でも、外出先でも好きな映画やテレビを楽しめる。レンタルビデオを返却する必要もない」とし、今回の体験スペースで「端末の良さは(スペックなどの)数字ではなかなか伝わらない。ここではアプリも全て揃っているので、端末、コンテンツ双方の魅力を感じていただき、年末年始の買い物の選択肢に入れていただければ」と述べた。
現在、「Amazonインスタント・ビデオ」が使えるのは、Kindle Fireとパソコンのみ。パソコンではストリーミングのみだが、Kindle Fireの場合はストリーミングに加えて、ダウンロードにも対応する。対応端末の拡大について具体的な案は明かされなかったが、「今後は色々な端末で観られることを考えたい」と前向きな姿勢を示した。
さらに、「うれしいお知らせがある」として、Kindle Fire HDXのOSを新しい「Fire OS 3.1」にアップデートすることも発表。法人利用向けの機能を強化したことが特徴で、ジャスパー・チャン社長は「プライベートでも仕事でも、安心して便利に利用できる」とアピールした。
28日より、新モデルのKindle Fire HDや、Kindle Fire HDX向けにFire OS 3.1が無料でダウンロード配信される。VPNクライアント対応や、無線LANプリンタでの印刷などに対応し、法人利用を想定した様々な機能を追加する。主な新機能は下記の通り。
- WPA2 サポート付き無線LANネットワークで、法人向けアプリ、ドキュメント、SharePointなどのリソースへのアクセスが可能
- メールアカウントの設定、件名単位でのスレッドグループ内会話、連絡先の同期を簡略化
- Kindle Fire から無線LAN対応プリンタへのドキュメント、メールの直接印刷が可能
- ドキュメント、スプレッドシート、プレゼン資料が読めるOfficeSuiteを標準搭載
- VPNクライアントで、外出先からでも社内ネットワークにアクセス可能
- ケルベロス認証に対応したSilkブラウザがシングルサインオンをサポート。会社のイントラネットにも安全にアクセス可能
- 社内データに安全にアクセスするために、シンプル・サーティフィケイト・エンロールメント・プロトコル(SCEP)を使用し、デジタル証明書に対応
- Kindle向けデバイス管理APIにより、既存のモバイルデバイス管理(MDM)システムと連携が可能。社内IT担当者は簡単にKindle Fireを管理できる。アイキューブドシステムズ、AirWatch、Citrix、 Fiberlink、 Good Technology、 SOTI などのベンダーが提供するMDMソリューションをサポートする
Kindle Fire HDX 7 | Kindle Fire HDX 8.9 |
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