GeForce GTX TITAN×4は
何に使うのか?
岡田氏のワークフロー上にあるアプリケーションはいくつもあるが、Blackmagic Design DaVinci Resolveを使用する際に、GPUを酷使するという。Design DaVinci Resolveはリアルタイム処理が前提になっており、CUDAを利用しての演算が必要不可欠なため、「GeFroce GTX TITAN」を選んだというわけだ。
ほぼ同じスペックで「Quadro Tesla K20」があり、プロ用途を考えるとQuadroなのだが……。岡田氏としてはスペックシートを見るに問題なさそうという理由と、TITANを4枚見たかったという理由でこちらを選択したのだいう。もちろん、DaVinci Resolve以外にもCUDA対応するアプリケーションはあるため、そういったシーンでも処理時間を短くするために4枚というのも、必然的な構成だ。
本来予定になかったエクストリームタイム
TITANの4Way SLIで3DMARKを回す!
そうこうしているうちに編集部からの支援パーツが届いた。取材中にSLIブリッジのために購入したGygabyte製マザー「GA-X79-UD3」が手元にあり、かつ目の前には「GeForce GTX TITAN」が4枚ある。であれば、4Way SLIをやらねばならない! 梱包を解き、さっそく組み立てを開始した。
編集部から届いたパーツは次の通り。CPUはIntel「Core i7-3960X」、メモリー4GB×2、PLEXTOR製SSD「M5 Pro」の256GB。3DMARKを計測したいだけと言ったら、ほんとにさっぱりした支援パーツだった。
また電源はAntec「Quattro 1200」(1200W)とPOWEREX「SD-660EPS」(500W)。なぜ電源が2つなのかというと、「GeForce GTX TITAN」1枚あたりの消費電力が最大250Wだからだ。システムには別途電源を用意しないと、起動はできてもベンチマークは完走できぬぞという配慮だろう。
※編注:TITAN4枚のバラック組みは、テンションを把握していないとボードの根っこから折れるため、良い子は真似をしないでください。
さて、ベンチマーク結果の前に、消費電力をお伝えしよう。2系統から電源を取得した状態で、3DMARK中の消費電力は最大時で1300Wを確認した。また事前チェックでFurmarkをフルHDで回してみたところ、GeForce GTX TITAN×4に電源を供給していたAntec「Quattro 1200」のブレーカーがダウン。
そのため、GeForce GTX TITAN×3とシステムの電源をAntec「Quattro 1200」に担当させ、POWEREX「SD-660EPS」は「GeForce GTX TITAN」×1を担当するよう変更した。これにより、Furmark(フルHD)の完走と3DMARK時に起きていた電源不足と思われる謎のカクツキの大半が解消された。
では、3DMARKの結果だ。今回は取材先が映像スタジオだったこともあり、ベンチマークの様子を動画でお送りする。Fire Strike Extremeの部分のみだが、4way SLIの実力がよくわかるものだ。またSLIの使用状況もレイヤー表示してのものなので、どこで使用しているかもわかるはず。なお、ドライバーは314.22、PhysXの設定はCPUだ。
Intensity Extreme経由で録画し、H.264にエンコードしたものを掲載している。序盤、カクツキがあるのは、電源が微妙に足りていないのか、CPUがボトルネックなのか判断できず。
実質4日間、充実した
自作PCライフを満喫
ガチガチのプロ環境に耐えるハイエンド自作をチェックしてきた。チェックというよりは、自作日記の勢いだったが、映像に興味ある人にとってはなかなか楽しいソースの塊だったはずだ。趣味でやっているのであれば、今回のような構成にまでする必要はないが、やりたいことから見て減算でスペックを決めやすくなるだろう。
また、GeForce GTX TITAN×4での3DMARKを確認できたのもラッキーだった。マルチモニター環境を考えると、3way SLIで当分安心といったところだが、そろそろ自作PC界隈にも4K2Kモニターの足音は聞こえ始めている。もちろん、まだ少し先のことだが、いずれ来るであろう環境の事前チェックデータとして役立ててほしい。