本日、auの2012年夏モデル新製品発表会が開催された。端末情報は別の記事を読んでいただくとして(関連記事)、ここでは剛力彩芽さんも登場した発表会の様子をレポートしよう。
発表会はKDDIの名物社長である、代表取締役社長の田中孝司氏のプレゼンテーションからスタート。田中社長は今年の始めに発表したスマートパスポート構想のうち、光回線やCATVなど、KDDIと提携している固定回線を契約することでスマホの料金が毎月1480円割引かれる「スマートバリュー」、そして月額390円で有料アプリなどがダウンロードし放題になる「auスマートパス」がサービス開始から2ヵ月で100万契約を突破したと報告した。
auスマートパスについては、「有料コンテンツが2ヵ月で100万契約は異例」とし、ユーザーだけでなく、アプリの開発側からの評判もいいとのこと。今日の発表会はスマートパスポート構想のステップ2であり、スマホだけでなく、タブレットやPC、テレビなどマルチデバイスで音楽や映画といったエンターテインメントに力を入れていくと語った。「音楽と映画は娯楽の2大巨頭。auはエンターテインメントの視聴スタイルと変えていく。ユーザーのみなさんの“ウォンツ”に応えるべく、快適でシンプルに楽しめるようにしたい」と、プレゼンテーションを締めくくった。
クラウドを利用した映像・音楽配信サービスがスタート
田中社長のあとは、新サービスである「うたパス」と「ビデオパス」について、同社執行役員専務新規事業統括本部長の高橋 誠氏がプレゼンテーションを行なった。
ビデオパスは月額590円で邦画や洋画、アニメの旧作3000本以上が見放題になるサービス。作品のレンタル開始と同時に新作も見られるようになるが、こちらは1本につき315~500円のレンタル料金がかる。さらにダウンロードから48時間以内に視聴する必要がある。なお、月額590円の中には新作1本ぶんのレンタル代が含まれている。
マルチデバイスで楽しめるようにすると田中社長が言っていた通り、例えばスマホで映画を見始めて途中で止めても、テレビやPCなどの他のデバイスでスマホの途中から視聴することもできる。学校や会社からの帰りにスマホで視聴し、家のテレビで続きから観る、なんてことが可能だ。
音楽配信サービスの「うたパス」は、邦楽・洋楽が聴き放題というだけでなく、ソーシャルとの連携がウリのクラウドサービス。友達同士でフォローしあうと、フォローした相手の聴いている楽曲が一緒に楽しめるだけでなく、自分の聴いている音楽をフォロワーに聴かせることもできる。ただし、1曲ごとに聴くというよりは様々なチャンネルが用意されていて、そこで流れている曲を聴くというスタイル。どちらかというと、音楽ばかりのラジオという感じだ。楽曲のビットレートは128kbpsとのこと。曲のスキップもできるが、アプリを1回起動するごとに5~10回と回数制限を設ける予定。なお、利用料金は月額315円。
このようなクラウドサービスを展開するにあたっての懸念事項は回線の品質だが、4月10日から低負荷の基地局にデータ通信先を切り替える「EVDO Advance」を導入しはじめ、体感速度が2倍になっているという。また、2012年12月から開始予定だった4G LTEを前倒しでスタートさせ、年度末には人口カバー率96%を目指すとのこと。さらにau Wi-Fiスポットでは、従来の2.4GHz帯だけでなく5GHz帯にも対応させることで回線のトラフィックを緩和させる。
従来の発表会と比べると、スマホのニューモデルは少なめだったが、端末だけでなくスマホを使ったサービスを拡充させていくというauの意思表示がハッキリと出た発表会であった。
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