AHSは1日、DAWソフト「Music Maker」シリーズの「Music Maker MX Producer Edition」、ボーカロイドソフト「VOCALOID3 結月ゆかり」、音声読み上げソフト「VOICEROID+ 結月ゆかり」の3本を発表した。すべて12月22日に同時発売する。
初心者向け機能を強化した
「Music Maker MX Producer Edition」
Music Maker MX Producer Editionは、主に前バージョンの機能を改良したもの。主に初心者向けの機能が強化されている。曲のジャンルと長さを指定するだけで自動的に曲を作れる「ソングメーカー」機能は、イントロ/Aメロ/Bメロ/サビなどが細かく演出できるようになった。直感的に楽曲が作れる「イージーモード」なども搭載している。
サウンド面ではエフェクトにギター/ベース・アンプシミュレーター「VANDAL_SE」を搭載したほか、音源は新たにリードシンセやドラムス、ギター、ベースなどを追加。既存のボーカロイドともReWire/VSTi規格で連携できる。収録する音楽素材は全部で3500種類以上。
OSはWindows XP/Vista/7で、Windows XP以外は64bit版に対応する。ただしReWireは64bit版では使用不可。CPUは2GHz以上、マルチコア以上を推奨。メモリーは1GB、HDD空き容量は4GB以上(インストール時)。16bit以上のサウンドカード(WDM/ASIO)が推奨となる。価格は1万4800円。
息づかいが本物っぽいボーカロイド
「結月ゆかり」
ボーカロイドソフト「結月ゆかり」は、今年6月に発表されたヤマハの音声合成エンジン「VOCALOID 3」を採用したもの。音声の編集画面は従来のようなピアノロールに加え、DAWライクなトラックビューも追加されている。
声質はしっとりと大人っぽい歌声で、音を延ばしたときの人間らしさや、息づかいの再現など生っぽい音づくりを重視。ポップスのほかジャズやローテンポの曲(60~120BPM)にも向いているという。ソフトには「exVOICE」として、ブレス(息継ぎ)や各種のセリフ、エフェクトなど、作曲に使える音源が非圧縮Wave形式で収録されている。
音声面は、TakeponG aka ちょむP、アカサコフ aka にいとPなど、ボーカロイドを使ったコンポーザー(ボカロP)らによる「VOCALOMAKETS」(運営:BumpyFactory)が監修。音声担当者はオーディションで選ばれた。ソフトにはVOCALOMAKETS参加のボカロPによるサンプル楽曲も収録している(公式サイトでも配信中)。
対応OSはWindows XP/Vista/7。Windows 7のみ64bit版も対応。CPUはCeleron Dual Core(2.1GHz)以上、メモリーは1GB、HDD空き容量は2GB以上。価格は1万1800円。Music Maker MXとセットの「Music Maker MX ボカロパック 結月ゆかり」は2万1800円。
同じく「結月ゆかり」の音源を使ったボイスロイドソフトは、「民安ともえ」「鷹の爪 吉田くん」に継ぐシリーズ第3弾。テキストエリアに入力した文章を読み上げ、WAVE形式で音声を保存し、DAWソフトなどで利用できる。
よく使う単語を辞書に登録しておいたり、アクセントの調整で微妙な言い回しを変更できるところから、リリースでは「自分だけの結月ゆかりを育てるような育成ゲーム感覚でお楽しみいただけます」としている。
対応OSはWindows XP/Vista/7、いずれも32/64bit両対応。CPUはPentium 4以上、メモリーは512MB、HDD空き容量は1GB以上。価格は9800円。