「プレイステーション 3」(PS3)で地デジ番組が録画できる「torne」が発売されて早1週間が経過したが、まだ気軽に購入できる状況ではないようで、大手通販サイトなどでも品切れの状態が続いている。もう少しすれば品薄も解消されるとは思うが、それにしてもこの人気ぶりはすごい。
さて、今回は前回に引き続き「プレイステーション・ポータブル」(PSP)との連携について重点的にチェックしていこう。torneは「リモートプレイ」に対応しているほか、録画した番組をPSPに書き出す機能も搭載している。PSPがあることが前提になるが、地デジ番組を視聴できるフィールドが大きく広がるわけで注目の機能だと言える。
まずはリモートプレイから試してみよう。あらかじめPS3とPSPでリモートプレイを設定しておき、PSPのXMBからリモートプレイを選んで接続する。これでPS3のXMBが表示されるので、torneを選択して起動する。
リモートプレイでのtorneだが、PS3で直接操作している場合と基本的には大きな違いはない。リアルタイムで放送されている番組を視聴できるのはもちろん、録画した番組を再生することも可能だ。インターフェイスも同一となっている。
まずリアルタイム視聴を試してみると、PS3の場合と同様に番組タイトルが表示された後、放送中の番組が流れ始める。そもそもリモートプレイではPSPに合わせて画面情報が480pに再変換されるため、地デジ本来の解像度はないが、PSPの液晶ディスプレーが小さく、また高精細であることも手伝ってまったく気にならない。むしろ、ワンセグの映像などと比較すると段違いの高精細さである。
このリアルタイム視聴時に十字キーを押すと、画面下にその時間帯の各局の番組などの情報が表示されるのもPS3と同じだ。さすがにオリジナルのようなクリアな表示は望めず、小さい文字や「ミル」のアイコンなどはさらに細かくなるため見づらい。
また□ボタンを押すと表示されるメニューから「番組情報を見る」を選ぶと、再生中の番組の概要や出演者などの情報が表示されるが、この文字もかなり読みづらい。このあたりは割り切りが必要だろう。
操作時のレスポンスはPS3同様に高速。ボタンを押すとすぐに反応があり、画面の切り替えやカーソルの移動は非常に快適だ。
重箱の隅をつつくようなことを言えば、ボタンを押した後の最初のレスポンスが、PS3よりも若干待たされる感覚はあるが、快適さを損なうようなレベルではない。リモートプレイでもtorneらしさは十分に発揮されていると言っていいだろう。
なお、リモートプレイでtorneが使えると聞いて期待してしまうのは、インターネット経由で接続してテレビを視聴するという使い方。しかし残念ながら、そうした使い方はサポートされていないようで、接続してもtorneの画面は転送されない。外出先で録画するのを忘れたときのために、せめて予約録画の設定だけでも実現してほしいところだ
この連載の記事
-
第95回
AV
映像を見ながらコミュニケーションを楽しむ「RZタグラー」 -
第94回
AV
録画番組の視聴スタイルを変えるAndroid端末「SV-MV100」 -
第93回
AV
HD動画もスムーズ!? 「iPad 2」のAV機能をチェック -
第92回
AV
ガツンとくる重低音ヘッドフォン 気になる3機種をチェック! -
第91回
AV
電車の中でも気軽に作曲! iPhone用シーケンサを試す -
第90回
AV
カメラ機能を愉快に使う! 特選Android用カメラアプリ -
第89回
AV
iPad版「Garage Band」で気軽に音楽制作! -
第88回
AV
iOS 4.3に組み込まれたホームシェアリングを試す! -
第87回
AV
編集機能が大幅強化! 生まれ変わった「TMPGEnc」 -
第86回
AV
Androidスマホは万能動画プレーヤーになれるのか!? -
第85回
AV
iPhoneより便利? Androidの音楽再生環境をチェック! - この連載の一覧へ