ユーザー参加の巨大「投稿イラストゲーム」が面白い
イラスト共有SNS・pixivで、壮大なファンタジーが生まれているのをご存知だろうか。
これは「pixivファンタジア」という、投稿イラストを使ったゲームのような企画から生まれたもの。ルールは単純。まず企画者が「ゲームマスター」として「国」を設定し、プレイヤーとなる投稿者は好きな国に所属するキャラクターのイラストをpixivに投稿する。そのイラストがpixivで何回見られたかという「閲覧数」の合計で、国同士が戦うというものだ。
オフィシャルに設定されているのは「国」と「世界地図」、そして定期的に行なわれる「イベント」の3つだけで、あとの細かい楽しみ方はユーザーの自由意思にかかっている。TRPG(テーブルトークRPG)や、メールを使ったゲーム「プレイバイメール」に近いものといえば、ゲーム通には分かりやすいかもしれない。
特筆すべきは、ただゲームとして数を競うだけでないことだ。そこに投稿されたキャラクターを様々なユーザーがくりかえし描くことでストーリーが生まれている。
pixivファンタジアは「Ⅰ」「Ⅱ」とシリーズ化し、現在「Ⅲ」まで開催されている。投稿イラストはⅢにして2万3000枚を超え、pixiv内で最大規模の企画になっている。それを1人で立ち上げ、運営の中心となっているのが、今回取材したaroha J氏だ。ここまで大規模な企画を運営する、趣味の次元を超えた情熱を感じとって欲しい。