Webブラウザと対になる存在が、Webサーバだ。WebサーバはWebブラウザのリクエストに応じて、Webのコンテンツを送信する役割を持つ。では、具体的にどんな機能を持っているのか、Webブラウザとどのように通信を行なうのか見てみよう。
Webサーバの基本機能
Webブラウザの仕組みがわかったら、次はWebサーバを見てみよう。Webサーバでは、Linuxとの組み合わせで広く使われている「Apache(画面1)」や、Windowsに付属する「IIS(Internet Information Services)」が有名だが、おもな機能はほぼ同様だ。ここではIISを例に解説していこう。
Webサーバの基本機能は、Webブラウザからのリクエストに応えて、Webサーバに保存されたHTMLや画像ファイルを送信することだ。IISの場合、標準では「C:\Inetpub\wwwroot」がWebサーバで公開するコンテンツを保存するフォルダとなる。このフォルダを、IISでは「ホームディレクトリ」と呼ぶ(Apacheでは「ドキュメントルート」)。
IISは、Webブラウザから「/iisstart.htm」のリクエストが来たら、
C:\Inetpub\wwwroot\iisstart.htm
というファイルの内容をWebブラウザに送信する(画面2)。URLのパスとホームディレクトリのフォルダ構成は連携しており、「/ascii/nmag/index.html」のリクエストに対しては、
C:\Inetpub\wwwroot\ascii\nmag\index.html
が送信される仕組みだ。
なお、URLとホームディレクトリ内のリソースは1対1とは限らない。ファイルとしての実体が存在しないURLパスも存在するのだ。このような実体のないURLパスを含め、URLパスと実体のあるファイル、URLパスと呼び出すべき機能をマッピングするのもWebサーバの重要な役目である。
(次ページ、「動的なコンテンツへの対応」に続く)
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