(株)リコーは30日、単焦点レンズ搭載の高級志向コンパクトデジタルカメラ「GR DIGITAL」(2005年9月発表)の後継機種となるモデル「GR DIGITAL II」を発表した。発売は11月下旬。価格はオープンプライスで、予想実売価格は8万円前後。
撮像素子に1/1.75インチ有効1001万(総1030万)画素CCDを採用し、有効813万画素の従来機から高画素化が図られている。レンズは焦点距離f=5.9mm(35mmフィルムカメラ換算時:28mm相当)の単焦点でGR DIGITALと同一ながら、液晶ディスプレーは2.7インチ/23万画素(従来機は2.5インチ/21万画素)の広視野角タイプに変更された。
デザインについては従来機からほとんど変わっておらず、メーカーによれば「あえて変更することなしに、GR DIGITALのブランドイメージを維持することを意識した」という。外観の違いとしては、レンズ右上にあった外部AFセンサーが省略された点と、背面のADJダイヤルが従来機では回転させるダイヤルだったものが、押し込むことで決定ボタンとなる3WAY(左右+押し込み)タイプに変更された点のほか、上面のモードダイヤルに撮影モードをカスタマイズできる「MY MODE1/2」というポジションが追加された点が挙げられる。
画像処理エンジンは新開発の「GR ENGINE II」となり、大幅にノイズを低減している(同社ではISO 400での撮影結果がISO 100相当になるという)ほか、RAW撮影後の記録時間が従来の約11秒から約3.8秒に高速化され、記録中の撮影も可能となった。また、新たに加速度センサーを内蔵し、画面上に水平インジケーターが表示される“電子水準器”を搭載した。これにより、画面の表示を見ながら水平に撮影できるほか、縦撮りにも対応しており、画像の縦横情報にも利用される。このほか、RAWでの「アスペクト比1:1モード」、外部ファインダーを使用するときのために液晶ディスプレーにステータスを大きく表示するモードなどが追加された。
記録画素数は最大3648×2736ドット、SD/SDHCメモリーカードスロットのほか約54MBのフラッシュメモリーを内蔵する。動画記録は最大640×480ドット/30fpsのAVI形式で、最長41秒の連続記録が可能。インターフェイスはUSB 2.0、ビデオ出力、DC入力(ACアダプターはオプション)を搭載する。電源は専用充電池(DB-60)で、撮影可能枚数は従来機が250枚だったのに対して370枚と、省電力化された。従来機と同様に単4形乾電池(アルカリ乾電池/オキシライド乾電池/ニッケル水素充電池)×2本の利用も可能。
本体サイズは幅107×奥行き25×高さ58mm、重量は約168g(本体のみ、バッテリーおよびストラップの重量は約30g)。
なお、GR DIGITAL IIと同時に、既存製品よりも一回り小型の外付け光学ファインダー「GV-2」、および外付けファインダーを装備したままで本体を格納できるソフトケース「GC-2」、標準撮影範囲をカバーするための1.43倍(40mm相当にする)テレコン「GT-1」(テレコンのみ近日発売)などの新規オプション品も発売される。