以下は今日発信した特定失踪者問題調査会のニュースに書いた内容です。
[[[[[[[[調査会ニュース Vol.244]]]]]](2005.5.10)
■田中実さんに関する新たな情報について
本日の朝刊に田中実さんについて失踪前に本人が北朝鮮に行くと複数の友人に言っていたとの報道がなされています。
記事の内容からすれば警察からのリークのようですが、これが事実なら確かに新しい証言ということになるのでしょう。
しかし、あらためてその前提で考えたとき、全く別の問題点が見えてきます。結局現在の、警察の捜査に依拠するやり方では拉致問題は解決できないということです。
警察は「法と証拠」の原則に基づいてやっているから、怪しい事件だとは思っていたが、証拠が固められなかったので拉致と認めてこなかったということなのでしょう。しかし、この事件は平成9年1月号の月刊『文藝春秋』に記事が出た時点から極めて拉致の疑いの濃い事件でした。それが、救う会兵庫の長瀬代表、調査会岡田理事らの関係者に対する告発などによってやっと警察が重い腰を上げ、8年余り経ってやっと拉致と正式に認めたということです。
平成14年3月に有本恵子さんの拉致認定がされたときも、そもそも有本さんが拉致されていることが分かった発端である手紙を出した石岡亨さん、その手紙に書かれていた松木薫さんについては政府は拉致認定をしませんでした。この2人については北朝鮮が「死亡」と発表してからやっと拉致認定に至ったのです。
つまり、今のシステムでいけば、結局どんなに拉致の疑いが濃厚でも、それを政府が認めるのは本当に氷山の一角で、しかも極めて長い時間がかかるということになります。そして、例外を除いて政府は、拉致認定しない限り北朝鮮に安否確認すらしません。例えば前述の『文藝春秋』が出てから今日までの間に、田中実さんに危害が加えられたりしていたら、誰が責任をとるのでしょうか。警察庁長官でしょうか、あるいは兵庫県警本部長でしょうか。
国家の責任(それは国民全体の責任でもありますが)でやらなければならないことは拉致を認定することではなく、拉致被害者を救うことです。拉致認定というのは救出に至るアプローチのうちの一つに過ぎません。その根本は政治家も、官僚も、マスコミも、国民も絶対に忘れてはならないと思います。(荒木和博)
■調査会役員の参加する講演会等の予定
★5月12日(木) (社)鳥取県人権文化センター主催講演会
14:00〜15:00 於 ウェルシティ鳥取・砂丘の間(JR鳥取駅南口からすぐ)
松本孟さん(松本京子さんの兄)と調査会常務理事妹原が参加
★5月14日(土) 拉致被害者の救出支援はびきの集会(大阪ブルーリボンの会主催)
14:00〜 於 LICはびきの 羽曳野市立生活文化情報センター(0729-50-5500)
家族会から飯塚繁雄さん、有本明弘・嘉代子夫妻、調査会から理事三宅が参加
★5月15日(日)第2回高砂集会 (東播磨ブルーリボンの会主催)
14:00〜 於 高砂市福祉保健センター 中ホール(0794−42−4831 山陽電鉄高砂駅徒歩5分)
家族会から有本明弘・嘉代子夫妻・飯塚繁雄さん、調査会から代表荒木が参加
★5月20日(金)公開講座(拓殖大学海外事情研究所主催)
14:00〜 拓殖大学文京キャンパス(03-3947°2261)
家族会飯塚繁雄副代表と荒木が参加
★6月25日(土)「古川了子さんを救う千葉集会in市原」(古川了子さんを救う千葉集会実行委員会主催)
14:00〜 於 市原市民会館
家族会増元照明事務局長(調査会常務理事)と調査会専務理事真鍋が参加
★7月17日(日)第11回「拉致被害者と家族の人権を考える市民集会」
14:00〜 於 藤沢産業センター(JR藤沢駅北口より徒歩5分・藤沢郵便局隣り)
家族会横田拓也さん・斎藤文代さん・市川龍子さんと真鍋が参加
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特定失踪者問題調査会ニュース
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