家族との日常生活のなかで生まれたアイデアを起点とした玩具、小林一毅による巡回展「Play Time」

 グラフィックデザイナー 小林一毅の巡回展「Play Time」が、金沢市のTORI、大阪市のATAKA、東京のdessin で開催されている。




 2020年に子どもが産まれ、生活を取り巻く環境が大きく変化した小林は、子どもと過ごす生活を充実させることを最優先に掲げ、仕事を組み立て、自身の趣味や自主的な制作を子どもと共有できるものにすることから、生活と仕事の両立の可能性、日常と仕事の相関性について模索している。




 小林の仕事は紙媒体を中心としたグラフィックデザインであり、その多くは作図や作字を伴う造形的な営み。アントニオ・ヴィタリやエンツォ・マーリが作る玩具を資料として観察し、また子どもと共に遊んでいるうちに、自身が作っている平面的な造形を立体に起こしてみたら、どのような視覚情報が生まれるか、あるいは初めて手で撫でられる造形になった時の感覚を確かめたいという想いが芽生えたという。




 本展は、家族との日常生活のなかで生まれたアイデアを起点とした玩具を中心とする展覧会だ。形や色彩、素材や塗装の仕様についても追求した玩具には、造形の担い手としての理想を常に追いかけていきたいという小林の思いが込められている。空間構成はインテリアスタイリストの竹内優介のもと、子どもの視点と大人の視点を組み合わせ、かつ名作の玩具とあわせてスタイリングすることから新しい玩具表現の可能性の表現を試みる。




 ぜひ足を運んでいただき、その手で玩具にふれてほしい。





Play Time
IKKI KOBAYASHI exhibition


金沢会場
会期 | 2022年7月16日(土) – 7月24日(日)*作家在廊予定日 7月16日
会場 | TORI 〒920-0962 石川県金沢市広坂1丁目2−32
時間 | 平日13:00 – 17:00 土日祝11:00-17:00
休廊 | 7月19日(火)・20日(水)

大阪会場
会期 | 2022年8月6日(土) – 8月14日(日)*作家在廊予定日 8月6日
会場 | ATAKA 〒544-0021 大阪府大阪市生野区勝山南3丁目8−27
時間 | 13:00 – 19:00
会期中無休

東京会場
会期 | 2022年8月19日(金)~9月4日(日)
在廊予定 | 8/20・8/27・9/4
会場 | dessin 〒153-0051 東京都目黒区上目黒2丁目11−1
時間 | 13:00 – 18:00
火曜定休

展示協力
HOTTA CARPET / KEY-KILT / Vitra / YOU ARE WELCOM


小林一毅 / Ikki Kobayashi
グラフィックデザイナー。1992年滋賀県彦根市生まれ。2015年多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。資生堂クリエイティブ本部を経て2019年に独立。東京TDC賞、JAGDA新人賞、日本パッケージデザイン大賞銀賞、Pentawards Silver受賞。