もうすぐ広島、長崎の原爆の日がやってきます。
記念式典ではヒロシマナガサキの
核廃絶の願いに思いを寄せるとともに、総理大臣の口先だけの美辞麗句を聞いて、政府の
核廃絶への不熱心さ、面従腹背ぶりを毎年新たに再認識してしまいます。
去年の麻生さんは原爆記念日に際してこんなことをやらかしていました。
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-329.htmlhttp://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-335.html民主党政権に変わった今年も、5年に一度の
核拡散防止条約(NPT)の再検討会議に唯一の被爆国である日本は鳩山元首相も岡田外相も欠席。
核廃絶に向けた政府の不熱心な態度に失望させられたのは記憶に新しいです。
このような日本の政府の態度は既に外国にも見透かされており、次のように皮肉られてしまいました。
◆
中国新聞
ヒロシマの声('10/8/2)
米国で「ヒロシマの声は届いていますか」と尋ねた。すると「日本政府にこそ届けて」と軍縮の専門家に切り返されたという。おとといの国際シンポジウムで、本紙の金崎由美記者が報告した情けなくも、考えさせられる話だ▲オーストラリアのエバンズ元外相は昨年5月、「日本は核兵器が大好き」と皮肉った。生物化学兵器などの脅威を念頭に、核の先制使用の選択肢は何としても残したい。「核の傘」にしがみつく日本外交が核軍縮の足を引っ張っていると言うのだ▲昨秋の政権交代後も、この分野での官僚の力は強い。岡田克也外相が先月、核軍縮の有識者懇談会を設けたのもその対抗策だろう。一方で、菅直人首相の諮問機関は非核三原則の見直しを近く求めるという。安全保障についての政治主導が見えない▲見過ごせない動きもある。政府はインドに原発関連の機器を輸出できるよう原子力協定の交渉を始めた。核拡散防止条約(NPT)に加盟しない核保有国への輸出はNPT体制を崩しかねない。野党時代に民主党も反対していた▲先日の会見で、成長著しいインドへの輸出拡大を説いた菅首相の感覚を疑う。ビジネスのために被爆国の責務を置き去りにするのか。6日の平和記念式典に臨む首相にこそ、ヒロシマの声を届けねば。
日本の政府ってホントに被爆国の政府なんでしょうか?・・・orz民主党は政権
後退交代前には核密約の存在を明らかにするのに熱心でしたが、政権をとって密約の存在が証明されたらその後は知らん顔、密約締結した前政権の責任追及もしなければ、アメリカに対し核持ち込みの事実を徹底的に明らかにするよう要求もしません。それどころか岡田外相など核密約を極秘裏に結んだ許し難い行為について「苦渋の決断だったと思う」と「理解」を示してさしあげる始末。
野党時代からの核密約追及も、他の政策同様、所詮は政権を取るための人気取りだったと言われても仕方ないですね。
核廃絶の先頭に立つべき唯一の被爆国の政府は、広島、長崎の思いに反してずっとこのていたらくです。
広島、長崎が世界に向けて核廃絶のメッセージを発信したいと願っても、政府は重い腰を上げようとはしません。本当なら、政府が率先してヒロシマナガサキを世界にアピールし、毎年各国の要人を原爆資料館に招待したりすべきなのです。でも残念ながら日本の政府が核の悲惨さについて力強いメッセージを世界に伝えようと先頭に立ったことはありません。
他の先進諸国に比べると
政府とは国民に対してアゲインストでネガティブな存在であることが日本の長い伝統です。自民党政権から民主政権になってもそれは本質的に変わっていません。
この伝統はアメリカ追従、財界の言いなりの体質が根本的に転換されるまで続くことでしょう。
この伝統を壊す政権になってこそ初めて真の政権交代だと言えると思います。
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