宿泊税出だしまずまず 県、仙台市 「成果行き渡る工夫を」
完了しました
県内での宿泊税の課税が13日に始まった。1泊につき1人一律300円が徴収され、県と仙台市が誘客や観光振興策の財源として活用する。初日は、宿泊施設の利用客や宿泊事業者から戸惑いの声も聞かれた。

「本日から宿泊税が始まりました。300円の支払いをお願いします」。仙台市青葉区の「ホテルメトロポリタン仙台」では従業員が宿泊税について説明し、客が支払う姿がみられた。
同ホテルでは、サイトや口頭で宿泊税について告知してきたといい、門倉健彦宿泊支配人は「問題なく始まり、ほっとしている」と笑顔。「税を活用し、宮城の観光を盛り上げてほしい」と期待を寄せた。
県内有数の温泉地、大崎市鳴子温泉の「旅館ゆさ」に妻と1泊する仙台市青葉区の高橋豊さん(75)は「今後旅館に長期滞在したいとなると考えものだ。県は有効活用してほしい」と話した。
宿泊税は1人当たり1泊6000円(素泊まり、税抜き)以上の宿泊に一律300円を課すもので、仙台市内は200円が市税となる。
県内に唯一残っていた徴収の未登録事業者1事業者も13日に登録が完了。仙台市の全261施設(登録219施設、免除42施設)、仙台市以外全776施設(登録425施設、免除351施設)で申請が完了し、登録率100%となった。
仙台市の郡和子市長は13日の定例記者会見で「仙台の景観と歴史、文化、食を楽しんでもらえるよう、税収で取り組みを進めていく」と意気込みを語った。
県は2018年に交流人口の拡大を通じた地域経済の活性化を目指し、観光財源を議論する検討会を設置。20年に市も会議を設置し、税の導入に向けた機運が高まった。20年以降のコロナ禍による条例案の取り下げや検討の休止があったが、24年10月に県と市の両議会で条例案が可決された。
当初は昨年11月頃の課税開始を目指したが、宿泊事業者から導入までの期間が短いことや、繁忙期の秋、年末年始を避けてほしいとの要望を受け、開始時期を延期した。
年間の税収は県が約12億円、市が約10億円を見込む。県は仙台市から県内の他の観光地などを巡る周遊バスツアーを通じた二次交通対策などを進める。市もインバウンド(訪日外国人客)の誘客強化などに活用する考えで、具体的な事業費は新年度の一般会計当初予算案に盛り込む予定だ。
村井知事は13日、「宿泊税で観光振興を推進し、『導入してよかった』と言っていただけるよう成果に結びつけていく」とのコメントを出した。
七十七リサーチ&コンサルティングの田口庸友首席エコノミストは「隠れた観光資源の掘り起こしや、訪れた場所でお金を落としてもらう取り組みが重要だ。課税の成果がわかりやすい形で行き渡るようにする工夫も必要だ」と指摘する。




























