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「往生極楽院阿弥陀堂」天井画復元、午前3時まで現場に立ち間に合わせた…筆を握ったまま眠っていたことも

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文化財彩色復元の第一人者 馬場良治さん<6> 

 国宝・平等院鳳凰堂(京都府宇治市)の 彩色さいしき 復元を進めていた2006年、三千院(京都市)の重要文化財「往生極楽院 阿弥陀あみだ 堂」の天井画の復元も担うことになった。

 三千院からは、同年10月の法要に間に合わせてほしいと依頼されたが、平等院とのかけ持ちで忙しく、現地で作業に入れたのは8月末。夜は腰痛でほとんど眠れなかったため、日中に加え、午後8時から翌午前3時まで現場に立った。睡眠不足で昼間、足場の上で筆を握ったまま眠ってしまうことも。「1日に2日分働くことで何とか間に合わせることができた」

デザイナーとして活躍していた頃の馬場さん=本人提供
デザイナーとして活躍していた頃の馬場さん=本人提供

 大学時代から腰痛に悩まされてきた。4年生の頃には痛みで夜中に何度も起きるようになり、30分以上続けて眠れなくなった。少しでも痛みを和らげようと、午前2時頃に散歩に出かけたり、近くの公園で鉄棒にぶら下がったりした。「ゆっくり眠れたのは、湯船につかって痛みが和らいでいる時だけだった」と振り返る。腰痛との格闘は60歳代前半まで続くことになる。

 大病にも見舞われた。文化財修復や日本画の創作だけでは食べていけず、東京でデザイン会社を経営していた40歳の時、食道の静脈 りゅう 破裂で吐血し、救急搬送された。幸い大事には至らなかったが、日頃の睡眠不足や疲労の蓄積で肝臓や腎臓も悪くしており、「もう長くは生きられないだろう」と絶望的な気持ちになった。

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