猫学 ニャンコロジー

[猫学]ミー太郎、ちよだ猫まつり“初登板”へ

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科学部 宮沢輝夫

 来たる2月14、15日、「ちよだ猫まつり2026」が東京都千代田区役所で開かれます。猫の保護活動をするNPO法人ちよだニャンとなる会などが主催し、千代田区が共催するこのイベントに、読売新聞日曜版の漫画「猫ピッチャー」の主人公ミー太郎が参加することになりました。“ヨリウミニャイアンツ”の主戦(エースピッチャー)が、マウンドを離れて別の舞台に立つ――その知らせを耳にしたとき、これは単なるにぎやかしでは終わらないな、と感じた次第です。

地元同士の縁

“初登板”を控えるミー太郎
“初登板”を控えるミー太郎

 きっかけは、昨年7月によみうり大手町ホール(千代田区)で開かれた「小泉今日子×ニャンコロジー 猫学フォーラムSpecial」でした。イベントの収益の一部が、ちよだニャンとなる会に寄付された縁で、今回のミー太郎の“初登板”が決まったのです。

 ちよだ猫まつりは、今年で11回目を迎えます。市民と行政が手を取り合い、獣医師や研究者、企業も加わった、全国的にも類例のない規模のイベントです。

 会場では、ちよだニャンとなる会の古川尚美会長が登壇し、高齢化した野良猫の保護など、現場が直面する課題について語ります。子ども向けの学びの場も用意されており、たとえば獣医師の仕事を題材にしたプログラムは、緊急手術が入ったという想定で白衣から手術着に素早く着替えるなど、実戦さながらの内容になっています。

エース、会場に立つ

ちよだ猫まつりとの縁を生んだ「小泉今日子×ニャンコロジー 猫学フォーラムSpecial」の一場面。小泉さん(右)と筆者
ちよだ猫まつりとの縁を生んだ「小泉今日子×ニャンコロジー 猫学フォーラムSpecial」の一場面。小泉さん(右)と筆者

 そんな会場に、ミー太郎が姿を現します。会場内やエントランスで来場者を出迎えるグリーティングが予定されており、1日2回ほど登場する見込みです。遠くからでも目に入るビッグなシルエットに、思わず足を止める人もいることでしょう。

 ステージでは、ミー太郎が登場するクイズ大会も開かれます。ピンク色の大きな肉球を惜しげもなく見せながら身振り手振りでヒントを送る。会場に笑いが起き、春のように空気が温まる、そんなひとときになりそうです。

 古川会長は、ミー太郎の初登板について、こう語ります。「最初は『かわいい』という声が上がって、気づけば展示を見たり、話を聞いたりしている。先発ピッチャーが試合の流れをつくるような存在になってくれたらうれしいですね」。直球だけでなく、ときには肉球すべりの変化球も交えながら、老若男女を保護猫活動へといざなう。確かに、エースの仕事は点を取られないことだけではありません。

保護猫支援に

ちよだニャンとなる会の古川尚美会長(古川さん提供)
ちよだニャンとなる会の古川尚美会長(古川さん提供)

グッズの準備をする読売新聞ブランド企画部の担当者
グッズの準備をする読売新聞ブランド企画部の担当者

 会場では、「猫ピッチャー」のグッズ販売も行われます。ミー太郎をあしらったミニタオルやランチトート、アクリルスタンドなどが並ぶ予定です。登板日に向けて、読売新聞ブランド企画部の担当者が、用途やサイズ感を精査しながら、品目を選んでいます。

 なかでも、“お座り姿”のミー太郎のぬいぐるみは、高さ約17センチと手ごろなサイズで、丸みのあるフォルムと親しみやすい表情が印象的です。マグネットや台ふきん、コンパクトミラーといった新しいグッズの準備も進んでおり、こちらは初スタメンとなります。

 イベントの収益は保護猫活動に充てられます。猫を飼っていない人であっても、帰り道に、会場で見聞きしたことを思い起こしている。そうした時間が生まれるなら、ミー太郎は先発ピッチャーの任を果たせたと言えるでしょう。

―猫学事始め―

 人間にとって、猫という存在はなんなのか。猫にとって、人間という存在はなんなのだろう。

 古今東西の人々は猫を愛し、あるいは忌み嫌ってきた。猫は宗教や伝統をはじめ、絵画、文学、音楽といった芸術活動とも浅からぬ縁がある。

 昨今の日本ではペットの猫の数が犬を上回り、海外でも似た現象がある。猫は家族と同様の扱いを受け、一部では熱烈な愛護の対象ともなっている。他方で、野生化した「ノネコ」は希少な野鳥を絶滅に追いやりかねない「小さな猛獣」であることが、科学的な調査で判明している。

 猫学では識者へのインタビュー、猫にまつわるちまたの話題、科学部記者と暮らすノネコの日常をつづりながら、猫と人とのより良い関係に思いを巡らせていく。

プロフィル
宮沢 輝夫( みやざわ・てるお
 科学部次長。猫学者(ニャンコロジスト)。ノネコのハニーの飼い主。1998年入社。昆虫少年かつ文学少年として育ち、大学時代は動物写真家が目標だった。在学中の95年、小説「ハチの巣とり名人」で第7回舟橋聖一顕彰青年文学賞を受賞。著書に「生きのこるって、超たいへん!めげないいきもの事典」(高橋書店)、「秋田犬」(文春新書)など。趣味は筋トレで、ボディービル大会に出場したこともある。

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7583107 0 コラム 2026/01/27 11:00:00 2026/01/28 14:54:58 /media/2026/01/20260119-GYT8I00194-T.jpg?type=thumbnail

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