食料品の「消費税減税」浮上、税率差拡大による外食離れに懸念の声…小売店より割高に

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 衆院選で物価高対策の争点として浮上した食料品の消費税減税を巡り、外食産業から懸念の声が相次いでいる。店内飲食の税率は10%だが、食料品の現行の税率8%がなくなれば差が広がり、消費者の外食離れが進む可能性があるためだ。追い風となりそうなスーパーなど小売店でもシステム改修などの対応を余儀なくされ、影響は大きい。

消費税に注目が集まる中、大勢の人々でにぎわう飲食店街(28日、東京都台東区で)
消費税に注目が集まる中、大勢の人々でにぎわう飲食店街(28日、東京都台東区で)

 「(家庭で調理して食べる)内食との価格差が広がり、外で食事をする人が減ってしまう。閉店に追い込まれる店も出てくるのでは」。全国の外食チェーン店などが加盟する日本フードサービス協会の担当者は警戒感をあらわにする。

 現在、酒類を除く食料品の消費税は8%の軽減税率を適用している。店内で飲食する場合は10%だが、食品や総菜、弁当などを購入してテイクアウトする場合は8%となる。ファストフードや牛丼店などでは消費者への分かりやすさを重視し、テイクアウトと店内飲食の価格を統一しているケースも多い。差額の2%分は事業者側が実質的に負担するなどしている。

【イメージ】「食料品消費税ゼロ」は外食産業の逆風に
【イメージ】「食料品消費税ゼロ」は外食産業の逆風に

 自民党は飲食料品を2年間に限り消費税の対象から外すため、実現に向けた検討を加速すると公約した。中道改革連合は恒久的に食料品の消費税率をゼロにすると打ち出した。実現すれば、同じ店舗でもテイクアウトと店内飲食の税率差が拡大するとみられる。ある外食大手の担当者は「価格設定を見直さざるを得なくなるだろう。テイクアウトの利用者増加が見込まれ、店舗戦略にも影響する。仮に2年の時限措置となれば混乱は避けられず、負担は大きい」と指摘する。

 中小の外食店を中心に、資金繰りにも影響しそうだ。現在は、飲食代を受け取る時に消費者から預かった消費税分から、食料品などの仕入れ時に支払った消費税分を差し引いて納税できる。食料品の消費税がゼロになれば、預かった消費税分から控除されていた消費税分がなくなり、一度に支払う納税額が膨らむ恐れがある。全体の負担額は変わらない計算となるが、納税への備えが求められることになる。

 スーパーなど小売業界からは「買い上げ点数が増え、食料品以外にも消費意欲が波及するかもしれない」と減税に期待の声が上がる一方、困惑も広がる。

 さいたま市内でスーパー3店舗を運営する丸福商事の福島晶彦社長は「人手不足の中、1000超ある店内の値札を一斉に作り替えるのは、相当な負荷がかかる」と漏らす。別の大手スーパーの担当者も「レジシステムの改修に時間も費用もかかる。時限措置となれば、元の価格に戻ったときに『高い』と思われ、買い控えが起こるかもしれない」と懸念する。

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