与党も85小選挙区で激突の異例の構図…自民幹部「首相は今回、大阪には入れないのではないか」
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今回の衆院選では与野党ともに候補者調整が原則行われない方向となっている。急な衆院解散で協議が整わないことと、各党が比例票の掘り起こしを目指して小選挙区で候補者の積極擁立を進めているためだ。候補者の乱立で多党化の流れが加速する可能性もある。(谷川広二郎、岡田遼介)
与野党 一本化調整進まず

「なるべく野党の候補者を一本に絞った上で、ようやく強い自民党に挑める」
中道改革連合の野田共同代表は23日、国会内で記者団に候補者調整の重要性を強調した。
しかし、野党の候補者一本化の動きは限定的だ。島根県で国民民主党県連が中道改革の候補を支援する方針を決めた程度で、広がりは見えていない。読売新聞の集計(23日午後8時現在)では、中道改革、国民民主、参政、共産、れいわ新選組の野党5党のうち、複数の党が競合する見通しの選挙区は225に上る。
前回2024年衆院選では、野田氏自身が日本維新の会、国民民主、共産の3党党首とそれぞれ会談し、候補者調整を要請した。こうした動きに今回踏み込んでいないのは、新党結成に傾注したためだ。維新が与党に回り、候補者調整の余地が狭まった側面もある。
国民民主の玉木代表は23日、「他党と協力することを指示したことも、予定もない」と国会内で記者団に語り、候補者調整に応じない考えを示した。国民民主はこれまで連合の要望もあって、立憲民主党には一定の配慮をしてきたが、「新党との間では縛られない」(幹部)との立場に切り替えたようだ。
参政は昨夏の参院選で他党と候補者調整をしておらず、今回も積極擁立を目指す。すでに170人超の擁立を決めており、さらに積み増す予定だ。共産は中道改革との対決を辞さない構えで、小選挙区で150人超の擁立を発表している。中道改革が安全保障法制への対応などで現実路線を取ったことも影響している。
各党とも比例選での得票の上積みを図る狙いがあるとみられ、「野党票が分散し、与党を利することになりかねない」(中道改革幹部)との声が出ている。
一方、与党も85小選挙区でぶつかる異例の構図となる見通しだ。与党の間には緊張感も漂う。維新の藤田文武共同代表は22日の記者会見で、「(高市首相は)僕らのいるところに、できる限り入らないでほしいと(自民と)話している」と語った。高い内閣支持率を維持する首相の動向に警戒感を示したものだ。
自民の大阪府連の松川るい会長は20日付で、首相や党幹部が維新候補の応援に入らないよう党本部に要請した。自民内では「首相は今回、大阪には入れないのではないか」(幹部)との声も漏れている。





























