市民が市バスに乗れない京都 商議所のLRT導入提案に市長の考えは

日比野容子
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 京都市松井孝治市長は、19日に京都市内で開かれた経済4団体との経済問題懇談会で、京都商工会議所が導入に向けた検討を進めている京都市内への次世代型路面電車(LRT)について、「従来難しいと考えていたことも聖域なく見直していく」と述べ、導入に向けた議論を積極的に進める考えを示した。

 4団体は京都経済同友会、京都商工会議所、京都経営者協会、京都工業会。例年この時期に一堂に会して意見を交換している。

 このうち、京都商工会議所の堀場厚会頭が真っ先に松井孝治市長に求めたのが、将来の京都を支える基盤として必要となる、総合的な交通体系の整備だ。堀場会頭は「例えば、市内外周にLRTなどの環状線交通網を整備すれば、京都市内のすべての鉄軌道や市バスとの接続が可能になる。交通の循環性は高まり、市民の利便性向上だけでなく、(混雑する市バスの)観光客分散にも大きく寄与する」と述べた。京都商工会議所は次世代交通システムの検討を進める委員会を新設したばかりで、「一緒に計画を進めていければ」と市側に呼びかけた。

 京都市は2000年代初頭に計7路線のLRT導入を検討したが、財政難もあって頓挫した。松井市長は「当時は今ほど観光客が来ておらず、実情が全く違う」としたうえで、「(京都駅から主要観光地に向かう)観光特急バスといった対症療法だけでは限界だ。京都の交通体系には過小投資がある」と指摘。「財政事情を踏まえた賢い選択をしながら、LRTも含めてしっかり考えていく」と述べた。

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この記事を書いた人
日比野容子
京都総局
専門・関心分野
オーバーツーリズム、歴史文化、医療・介護、クラシック音楽、スキー、料理、欧州事情など