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GWの過ごし方
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オランダのアムステルダム大学医療センター(Amsterdam UMC)で行われた研究によって、粒子加速器から発生した強力なX線をクリトリスを含む腰部に照射したところ、これまでで最も精密なクリトリスの神経構造が3Dで描き出すことに成功しました。 そこに浮かび上がった姿は、長年医学の教科書に描かれてきたイラストとはまるで別物でした。 亀頭の中で「先細りして消える」とされてきた神経が、実は5本の太い幹に分かれて樹木のように広がり、しかもこれまで描かれてこなかった包皮や恥丘の皮膚にまで枝を伸ばしていたのです。 研究者らは今回の成果を「クリトリス科学の出発点」と述べています。 では、なぜ500年以上もの長きにわたり、人類はこの器官の本当の姿を描けずにいたのでしょうか。 研究内容の詳細は2026年3月20日にプレプリントサーバーである『bioRxiv』にて発表されました。 目次 「恥ずべき器官」と呼ば
60年分・約79万人のデータを統合した「職場ストレス」分析で、「役割の曖昧さ」がトップに躍り出る職場ストレスの研究では、長年「役割ストレス(role stressor)」という概念が重視されてきました。 これは簡単に言えば、「仕事上で求められる役割そのものがストレス源になる」という考え方です。 今回の研究では、その中でも特に代表的な3種類の役割ストレスが比較されました。 1つ目は「役割の曖昧性(role ambiguity)」です。 これは、「自分が何をすべきなのか分からない状態」を指します。 例えば、仕事の優先順位が不明だったり、上司によって指示が違ったり、評価基準が曖昧だったり、「自主的に動いて」とだけ言われたりする状況です。 2つ目は「役割の葛藤(role conflict)」です。 これは、互いに矛盾する要求を同時に受ける状態を意味します。 「急げ」と「ミスするな」を同時に求められ
海の世界には、他の動物にくっついて移動する“ヒッチハイカー”がいます。 その代表がコバンザメです。 コバンザメは背中にある吸盤のような器官で、サメやクジラ、ウミガメなどの大型海洋動物にくっつき、移動の手間を省いたり、食べ残しや寄生虫などを利用したりします。 ところが今回、米マイアミ大学(UM)の研究チームは、コバンザメがマンタの「肛門」とも表現される場所、正確には排泄や生殖に関わる「総排泄孔」に入り込む行動を記録しました。 研究成果は2026年5月11日付で学術誌『Ecology and Evolution』に掲載されています。 ‘A combination of amazement and horror’: Hitchhiker fish hide in manta ray buttholes https://www.livescience.com/animals/fish/a-comb
誰が赤ちゃんアザラシを殺しているのか?カナダの東海岸から沖へおよそ290キロ。 風と砂しかないような、全長およそ42キロの細長い島があります。 名前はセーブル島。 冬になると、この島では毎年およそ8万頭ものハイイロアザラシの赤ちゃんが生まれます。 世界中のどの繁殖地よりも、ここで生まれる数のほうが多いハイイロアザラシの世界最大の繁殖地です。 ところがこの島には、40年近くにわたって科学者たちを悩ませてきた「未解決事件」がありました。 繁殖期のたびに、大量の赤ちゃんアザラシの死体が見つかるのです。 しかも、その傷のつき方が、どう見ても普通ではありません。 口元のあたりから胸に向かって、ぐるりと螺旋を描くように深い裂傷が走っています。 骨が見えるほどの深さなのに、体のほかの部分にはほとんど傷がありません。 まるでワインのコルク栓を抜くときのように、くるくると「ねじり取られた」ような跡なのです。
電子と陽電子は、消える前に“ひとつ”だった電子と陽電子は、消える前に“ひとつ”だった / Credit: Yasuyuki Nagashima / Tokyo University of Science (CC BY 4.0) . Nagata et al., Nature Communications (2026)量子力学の中心には「粒子は波でもある」という奇妙な原理があります。 この原理を最もわかりやすく示すのが二重スリット実験です。 壁に2つの細い隙間を開けて粒子を飛ばすと、向こう側に明暗の縞模様が現れます。 これは波が2つの隙間を同時に通り抜け、互いに強め合ったり打ち消し合ったりする「干渉」の証拠です。 粒子なのに波のように振る舞う──この発見が量子力学の出発点になりました。 じつは、この二重スリット実験には「親戚」がいます。 スリットの代わりに、原子が規則的にびっしり並んだ結晶に
北マケドニアのマケドニア生態学会(MES)などが行った16年に及ぶ野外調査によって、北マケドニア・プレスパ湖に浮かぶ小さな島ではリクガメのオスのしつこい嫌がらせがメスを死に追いやり、島内で絶滅の道を進んでいることが16年間の野外調査で明らかになりました。 また研究では、慢性的な嫌がらせに加えて、オスに追い詰められて崖から転落死するメスがいる場合があることも示されています。 島には成体を襲う天敵が一切おらず、約1,000匹ものリクガメがひしめく「楽園」のような場所です。 しかし研究者たちは、このままメスの数の減少が続けば2083年には島の最後のメスが死亡し、やがてこの個体群は消滅すると予測されました。 いったいなぜ、天敵もいない「楽園」で、リクガメたちは自滅の道を歩んでいるのでしょうか? 研究内容の詳細は2026年1月26日に学術誌『Ecology Letters』にて発表されました。
心理学のコラムなどで「女性は男性よりマルチタスクが得意だ」「SNSをよく使う人ほど共感力が低い」といった解説を目にしたとき、あまり周囲を見ても当てはまらないと感じることがあるかもしれません。 心理学の世界には「WEIRD問題」と呼ばれる課題があります。 これは研究データの多くが、西洋の(Western)、教育水準が高く(Educated)、工業化された(Industrialized)、裕福な(Rich)、民主的な(Democratic)社会の人々に偏りがちだという問題です。 実際、心理学の研究では、調査された対象の偏りが専門家の間で指摘されることはよくあります。 しかし広く知られた定説になると、その心理傾向がどういう対象を調査した結果なのかという重要な部分は抜け落ちて伝わることが珍しくありません。 カリフォルニア大学サンタバーバラ校(University of California, Sa
脳を洗う仕組みは夜だけ動くのか?脳を洗う仕組みは夜だけ動くのか? / Credit:Canva私たちの脳は、毎日せっせと老廃物を出しています。 考えごとをしたり、記憶を整理したり、感覚を処理したり——そうした活動のたびに、脳の細胞はいわば「ゴミ」を出します。 アルツハイマー病の原因のひとつとされる「アミロイドβ」も、こうした老廃物の一種と考えられています。 ところが困ったことに、脳本体には、体の他の部分にあるような「リンパ系」がありません。 リンパ系というのは、体の隅々に張り巡らされた排水システムのようなもので、老廃物を回収して処理する仕組みです。 腕にも脚にも内臓にもあるのに、なぜか脳本体にこれがない。 では脳はいつ、どうやって掃除しているのでしょうか? 近年の研究で、脳に独自の洗浄メカニズム(グリンパティック・システム)があることがわかってきました。 脳の周囲を満たしている「脳脊髄液」
真空中での光の速さは、秒速およそ30万キロメートル。 物理学が100年以上にわたって「これより速いものは存在しない」と断言してきた、宇宙の絶対的な制限速度です。 ところが世界最高峰の科学誌『Nature』に、その絶対をひっくり返すような論文が掲載されました。 イスラエル工科大学(Technion)のイド・カミナー教授らのチームが、光波の中に存在する多数の「暗闇の点」を直接観測したところその平均速度は、秒速約3億1200万メートル、つまり真空中の光速の1.04倍だったのです。 また全体をみると観測された闇のうち29%が光速を突破していました。 しかも、ある瞬間を切り取ると、速度は理論上は闇の速度が無限大に向かって発散しているということです。 この現象は、1970年代以来、マイケル・ベリーらの一連の理論研究で予測されてきたものでした。 彼は今回の研究で観測された闇のような存在について、光そのも
従来の治療は「街ごと焼き払う」方式だった歯周病と聞くと「歯茎が腫れる病気でしょ?」と思う方も多いかもしれません。 確かにそれも正しいのですが、実は歯周病の影響は口の中だけにとどまりません。 歯周病の主犯格であるポルフィロモナス・ジンジバリスという細菌は、歯茎の境目にある歯垢に住みつき、そこで炎症(歯肉炎)を引き起こします。これが悪化すると慢性歯周炎となり、歯茎が後退して歯がグラグラになってしまいます。 しかし本当に怖いのはここからです。 歯周病に関わる細菌が血流に入ると、糖尿病、関節リウマチ、心血管疾患、慢性炎症性腸疾患、さらにはアルツハイマー病にまで関与する可能性が指摘されているのです。 たかが歯周病、されど歯周病。口の中のトラブルが、全身の健康を脅かすリスク要因になりうるわけです。 ポルフィロモナス・ジンジバリスが優勢になり、口の中のバランスが崩れた状態を示した模式図です。歯茎が下がり
・タイムトラベルや因果律の破壊は真剣に研究されている「過去にメッセージを送る」と聞くと、ほとんどの人が反射的に「無理に決まっている」と感じます。 私たちは生まれてからずっと、原因が先で結果が後、という順番でしか世界を見たことがありません。 コップを倒してから水がこぼれる、逆はありません。 だから「未来から過去」と聞くだけで、頭が拒絶反応を起こすのは当然のことです。 ところが意外なことに、現代物理学でもっとも信頼されている理論のひとつである一般相対性理論は、過去への通信を明確には禁じていません。 アインシュタインが1915年に完成させた一般相対性理論では、時間と空間は固定された舞台ではなく、物質やエネルギーによって曲げられる柔軟なシートのようなものです。 このシートを極端に曲げると、未来へ進んだ物体がぐるっと一周して自分の出発点に戻ってくるような経路が、計算上は出現します。 1949年には数
最近の曲を聴いていて、「このメロディ、どこかで聴いたことがある」と感じたことはないでしょうか。 イタリアのトゥーシャ大学(Tuscia University)などの研究チームはこの感覚をデータから検証しました。 音符の移動パターンに注目し、西洋音楽の構造変化を分析。 近年の曲が、単純化され、反復的になっていることを明らかにしたのです。 論文は2026年4月23日付の科学誌『Scientific Reports』に掲載されました。 Western music is getting simpler and more repetitive by the day and data prove it https://phys.org/news/2026-04-western-music-simpler-repetitive-day.html Decoding the evolution of mel
ネコなどの動物に簡単に近づけて撫でたり出来る人がいる一方で、近づくとすぐ逃げられてしまうという人がいます。 こうした動物の反応は、近づき方や服装などに理由があるのでしょうか? ネコについてはわかりませんが、最近イタリア・トリノ大学(University of Turin)を中心とした研究チームから、鳥たちの警戒行動について興味深い報告がなされました。 この研究によると、ヨーロッパの都市部に生息する鳥類37種、2,500件を超える観察データから鳥たちは一貫して、男性が近づくときよりも女性が近づくときの方が、およそ1メートル早く逃げ出す傾向が示されたというのです。 この傾向は、調査が行われた5カ国すべてで一貫していました。 私たちの日常に溶け込んでいる都会の鳥たちは、人間の性別に関連する何らかの違いに反応しているようです。しかし彼らはなぜ女性だけを警戒するのでしょうか? この研究の詳細は、20
私たちは普段、3次元の立体について「これくらいなら直観で答えが出る」と素朴に信じて生きています。 たとえば、こんな問いです。 「サイコロの中を同じ大きさのサイコロを通過させられるか?」 ほとんどの人が、まず「無理に決まっている」と答えるはずです。 同じ大きさなのだから、通り抜けられるわけがない。 直観的にそう感じます。 ところが、答えはイエスなのです。 サイコロを角を上に向けて立てれば、同じ大きさのサイコロを通せる穴を開けることができます。さらに巧妙な向きを選べば、約6%大きい立方体まで通せることまで分かっています。 これは300年以上前にライン川のルパート王子という人物が賭けに勝ったと伝えられ、後に数学者ジョン・ウォリスが数学的に証明してみせた、数学界では有名な話です。 それから現代に至る300年のあいだ、数学者たちはあらゆる立体を調べてきました。 立方体、正四面体、正八面体、正十二面体
人はストレスがあるから不安になる、そう考えるのが普通でしょう。 しかし、何も起きていないときでも不安を感じてしまうことはありませんか。 電車の中や寝る前、手が止まった瞬間に「将来は大丈夫だろうか」「あの失敗はまずかったかもしれない」と、問題や心配ごとが頭に浮かんでくることがあります。 アメリカのノースダコタ州立大学(UND)の研究チームは、この“ぼんやりした時間の思考”が、神経症傾向(ストレスや不安、落ち込みなどのネガティブな感情を抱きやすい性格特性)を理解する手がかりとなる可能性を示しました。 この研究は2026年2月24日に学術誌『Personality and Individual Differences』に掲載されています。 A simple “blank screen” test revealed a key fact about the psychology of neurot
私たちは普段、「部分のことを十分に調べれば、全体のこともわかる」と素朴に信じて生きています。 家の壁を全部触れば家の形がわかる。地図のすべての道のりを測れば街の姿がわかる。これは人間の認識の、もっとも基本的な前提のひとつです。 ところが2025年、3人の数学者がこの素朴な信頼を、ドーナツ2つで打ち砕いてみせました。 ベルリン工科大学、ミュンヘン工科大学、ノースカロライナ州立大学の研究チームによって、表面上の道のりを測り、足元の曲がり具合まで読み取れる小さなアリがどれだけ歩き回って測量を完璧に行っても、自分が乗っているドーナツが「こちら」なのか「あちら」なのかを区別できない――そんな双子のドーナツが、本当に存在することが初めて示されたのです。 これは「数学的な小さなパズル」が解けた、という話ではありません。 1867年にフランスの数学者ボネが「全部測れば形は決まるはずだ」と問うてから、158
「ただの疲れ」と思われがちな症状が、人生そのものを崩してしまうとしたらどうでしょうか。 慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎、Myalgic Encephalomyelitis/Chronic Fatigue Syndrome:ME/CFS)は、絶えず続く疲労感や倦怠感、体の痛み、思考力の低下、睡眠障害などを引き起こす病気として知られています。 しかしその実態は、長らく十分に理解されてきませんでした。 そんな中、米アイオワ州立大学(ISU)の研究チームは、慢性疲労症を抱えたまま亡くなった505人の追悼記録を分析するという、これまでにない方法で研究を行いました。 その結果、患者たちの人生に共通して現れる「4つのテーマ」が浮かび上がってきたのです。 研究の詳細は2026年4月22日付で学術誌『PLOS One』に掲載されています。
レストランや職場など、ほとんどの場所では何らかの環境音が聞こえます。 ほとんどの人は気にせず過ごしますが、特定の音に強い不快感を覚え、ときに激しい怒りまで引き起こされる人もいます。 こうした症状は「ミソフォニア」と呼ばれます。 米ミシシッピ大学(University of Mississippi)などの研究チームは、ミソフォニアのある人が、そうでない人に比べて、不安や抑うつなどの精神的な不調や、耳鳴りなどの聴覚・感覚の問題を報告する割合が大きく高いことを明らかにしました。 詳細は、2026年1月9日付で『Psychiatry Research』に掲載されています。 If Hearing People Chew Makes You Furious, You Might Have a Condition Linked to Anxiety, Depression and PTSD https:
アメリカのアイオワ大学の研究チームが、6羽のハトに対して8か月間・3万回におよぶ実験を行いました。 課題はいたってシンプル。 5つのボタンをどんな順番でつついても必ずエサがもらえるという、ハトにとっては”パラダイス”のような設定です。 論文著者のワッサーマン教授もこの環境を「何をやっても報酬がもらえる、至れり尽くせりの環境」と表現しています。 常識的に考えれば、ハトはすぐに「一番ラクな順番」を見つけて、そればかり繰り返すようになるはずです。 100年以上前に提唱された「効果の法則」――ご褒美がもらえる行動は繰り返され、他の選択肢は淘汰される――という、心理学の教科書の1ページ目に書かれている原理です。 ところが、ハトたちはこの「正解に落ち着く」ことを拒否し、あえて様々なパターンを試していました。 研究者たちは、このハトの振る舞いを「カオスの淵(edge of chaos)で反応している」と
森の中でひっそりと暮らすアリたちの社会は、女王アリが子を産み、働きアリがそれを育てるという“分業”によって成り立っています。 ところが、その常識を根底から覆す存在が、日本の里山に棲んでいたのです。 国立研究開発法人 森林研究・整備機構森林総合研究所などの研究グループは、「キノムラヤドリムネボソアリ」という種が、働きアリもオスアリも持たず、女王だけで繁殖する極めて特異な生態を持つことを報告しました。 しかしさらに驚くべきは、このアリの“子育ての方法”です。 女王アリしかいませんから、自分で子どもを育てることはしません。 では一体どうしているのでしょうか。 研究の詳細は2026年2月の学術誌『Current Biology』に掲載されています。
空っぽの部屋を想像してみてください。 家具も空気も光も、全部取り去った、完全な「無」の空間です。 ところが現代物理学は、ずっと奇妙なことを言い続けてきました。 完全な真空は、実は何もない場所ではない、と。 目に見えないほど短い時間のあいだに、粒子と反粒子のペアが”ポッ”と現れては、すぐに消えている。 真空とは、そんなちらちらと泡立つ場所なのだ、というのです。 これは誰かの思いつきではありません。 そう考えないと、この世界のさまざまな現象がうまく説明できないのです。 だから物理学者たちは長いあいだ、真空はそういうものだと信じてきました。 けれど、その”出現の瞬間”を実験で捉えた人は、これまで誰もいませんでした。 あまりに一瞬の出来事で、捕まえる手立てがなかったのです。 真空の底で起きているはずの出来事は、理論の計算式の中にだけ閃く、幻のようなものでした。 しかし今回、アメリカのブルックヘブン
猫も相手につられて表情を変えるのか?猫は「AIでしか見えない速さ」で互いの表情をコピーし合うことが判明――表情の真似っこに隠れた文法 / Credit: Martvel et al., Scientific Reports (2024) / CC BY-NC-ND 4.0笑顔の人と話していると、気づいたら自分も笑顔になっている。 泣いている映画を見て、思わずもらい泣きしてしまう。 人間が相手の表情を無意識にコピーしてしまう現象は「感情の伝染」として広く知られています。 これは意識してやっているわけではなく、脳が自動的に相手に同期している状態なのです。 ここで面白いのは、一部の研究者はこのコピペ行為を「共感の土台」ではないかと考えていることです。 人間を対象にした過去の研究では、相手と同じように顔の表情を動かした人ほど、相手の感情を正確に読み取れる一方で、ボトックス注射などで顔の筋肉を動けな
同じ言葉なのに「殺される文」と「生き残る文」がある私たちの体の設計図はDNAに書かれています。 DNAは約30億文字からなる巨大な「レシピ本」のようなもので、そこには約2万種類のタンパク質(体を動かす部品)の作り方が書かれています。 でも、DNAは直接タンパク質を作るわけではありません。 工事現場で例えると、DNAは「金庫に保管された工場全体の設計図」で、各細胞の核に保管された貴重品です。 そんな貴重品を部品を組み立てるごとに引っ張り出すのは、かなりのリスクです。 そこで私たちの細胞は大元の設計図ではなく、一部をコピーした「設計図の部分写し」としてmRNAという分子を使用します。 人間の大工さんなら、この部分写しとにらめっこしながら、木材を切り出し、形を整え、担当する区画を構築していきますが、細胞はもう少しオートマチックです。 設計図の部分写し(mRNA)を部品自動組み立てマシーン(リボソ
陰謀論をコンテンツとして楽しむ分には問題ありません。 しかし陰謀論を本当に信じ込んでしまうと、社会交流において問題が発生し、周囲とのコミュニケーションが崩壊してしまう恐れがあります。 そうした人たちは、一般の我々から見ると非常に奇妙に思えます。 では、陰謀論を強く信じやすい人たちには、何か共通する問題があるのでしょうか? 英ノッティンガム大学(University of Nottingham)の研究チームによると、睡眠不足や不眠症に陥っている人ほど、陰謀論を信じやすくなる可能性が高いという。 なぜ睡眠不足は陰謀論者を生んでしまうのでしょうか? 研究の詳細は2025年3月12日付で学術誌『Journal of Health Psychology』に掲載されています。
「集中できない(不注意)」「落ち着きがない(多動性)」「衝動的に行動してしまう(衝動性)」 ADHD(注意欠如・多動症)は、この3つの特徴で語られることが一般的です。 しかし最新の研究は、こうした理解があまりにも単純すぎる可能性を示しました。 豪メルボルン大学(The University of Melbourne)らの最新研究で、ADHDの症状は従来の3分類ではなく、実際には「9つのカテゴリー」に分けられることが明らかになったのです。 では、残りの6つは何なのでしょうか? 研究の詳細は2026年2月5日付で学術誌『Irish Journal of Psychological Medicine』に掲載されています。
重いソファは動かしにくく、軽い椅子はスッと引ける――誰もが知っているこの当たり前は、「物と物が触れ合っているから摩擦が生まれる」という大前提のうえに立っています。 ところがドイツ・コンスタンツ大学(UKN)の研究チームが、この300年続いた日常的な摩擦の常識を根底から揺さぶる実験結果を発表しました。 触れていない2枚の板の間に、はっきりとした”摩擦”が発生していたのです。 さらに奇妙なことに、触れ合っていないこの世界では、「荷重が大きいほど摩擦は強くなる」という17世紀以来の大原則までもが崩れ、ある特定の距離でだけ摩擦がピークを迎えるという山なりの振る舞いまで観測されました。 研究成果は2026年3月18日に学術誌『Nature Materials』にて発表されました。
「あなたは私のことを理解しようとしない」親子関係の断絶は、ある日いきなり起きたように見えます。 しかし実際には、多くの場合、その前に小さなサインが積み重なっています。 ただしそれは、いかにも「警告」と分かる形では現れません。 バーンスタイン氏が繰り返し耳にしてきたのは、次のような訴えです。 「あなたは私を理解しようとしない」 もちろん、いつもこの言葉そのままで語られるわけではありません。 「ちゃんと聞いていない」「分かってくれない」「もうこの話はできない」といった形で表れることもあります。 ですが意味はほぼ同じです。 子供は、「自分は理解されていない」と感じているのです。 バーンスタイン氏は、親密な関係では愛情そのものだけでなく、「自分が理解されている」と感じられることがとりわけ重要だと強調しています。 愛情があるつもりでも、相手が「分かってもらえない」と感じ続ければ、関係は少しずつすれ違
『知らなかった』が生んだ革命大学生が40年間信じられてきたデータサイエンスの定説を覆した / Credit:Canvaしかしその壁は、2025年1月に公開されたたった1本の論文で崩れ落ちることになります。 論文のタイトルは「並べ替えを行わないオープンアドレッシングの最適境界」。 クラピヴィン氏らがアーカイブ(arXiv)に投稿したこの論文は、あまりに鮮やかに壁を崩してみせたため、世界中の研究者を唖然とさせました。 ただ、この論文の凄さを楽しむには、ちょっとだけ準備運動が必要です。 難しい話ではなく、「ハッシュテーブルの速さ」には実は二つの顔があるのだと知っておくだけで十分です。 一つ目の顔は、一番運が悪かったときの速さ。 満室寸前のぎゅうぎゅうの棚に物を突っ込むとき、平均して何回くらい空き探しに失敗するか、という見方です。 もう一つは、全体をならしたときの速さ。 表にずらりと並んだ要素を一
コンピューターサイエンスの世界には、1985年にアンドリュー・ヤオ(Andrew Yao)氏が残した一つの予想がありました。 それは「目的のデータを探すとき、その手数には、これ以上減らせない理論的な下限が存在するはずだ」というものでした。 以後40年にわたり、多くの研究者はこれを長く有力な予想として受け止め、計算機科学の議論に深く影響を与えてきました。 多くの人が「これは破れないだろう」と考えていたのです。 しかし、この40年来の予想を真正面から覆す結果が発表されました。 設計を最初に確認したクーズマウル氏は、こう語ったとされています。 「君は単にカッコいい仕組みを作っただけじゃない。40年来の予想を完全に吹き飛ばしたんだ」 さらに驚くべきことに、発見者のクラピヴィン氏自身はその予想の存在すら知らなかったといいます。 知らなかったからこそ彼は「これは破れないはず」という先入観が働かず、誰も
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