3人用 短い掛け合い台本 【男3 】 SFシリアス 未来の話 研究室系　#358 培養体は、哀しい役目を負って

3人用 声劇台本 【 男性 3人 】

台詞数 ： 54
所要時間 ： 約 8分


【 短い 掛け合い台本 #358　タイトル 】

培養体（ばいようたい）は、
　　哀（かな）しい役目を負（お）って

【 配役 】

A ： フジサワ　♂　（ セリフ数 32 ）
B ： 博士　♂　（ セリフ数 17 ）
C ： 23号　♂　（ セリフ数 5 ）
***********

【】 ： モノローグ
〔 〕 ： ナレーション

【 役表 】
―――――
培養体は、哀しい役目を負って
https://zeotogen.blog.fc2.com/blog-entry-717.html

A ： フジサワ ♂ ：
B ： 博士 ♂ ：
C ： 23号 ♂ ：
―――――

【 ジャンル 】

SFシリアス 未来の話
研究室系

【 注意事項 】

事前に一度も台本
またはセリフに目を通さない
初見での上演と
ぶっつけ本番は禁止です
必ず演じる方全員が
台本チェックをしてください

台本の転載・再配布禁止です
URL で、このページに誘導してください
必ず 利用規約 を読んでから
自己責任でご使用ください

【 作品概要 】

造られた 培養体（ばいようたい） ……
ソレは、と、ある哀（かな）しい役目 を
背負っていた……
と、いった感じの SF掛け合い台本 です☆

良かったら、バンバン
　やってみてください （｀･ω･´）ゝ☆♪

【 活用例として 】

短いですので、掛け合い台本 としてだけでなく
ゼヒ、マンガの練習用題材 や サンプルで提出する用 などの
簡単な ボイスドラマ用の原稿 等としても
バンバン、ご活用いただけたら幸いです (｀・ω・´)ゞ☆
â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡â–¡


B 「 彼が実験体だ 」

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A 【 そう言いオレの目の前に
　　　連れてこられた実験体……
　　　一目見てオレは
　　　驚きを隠せなかった 】

*******************

B 「 どうかね？ 」

A 「 こ、コレが……
　　　研究の成果か…… 」

*******************

A 【 ソコに居たのは、紛（まぎ）れも無いオレ…… 】

*******************

B 「 そうだ、コレが今回
　　　我々のラボで産声（うぶごえ）を上げた実験体
　　　正式には 23号 になる 」

A 「 23号…… 」

*******************

A 【 コレまでに数々の
　　　失敗があったというが…… 】

*******************

B 「 まだ眼は見えていない 」

A 「 そうなのか？ 」

B 「 あァ、ついさっきまで
　　　培養（ばいよう）スフィアの中に
　　　入っていたからな 」

A 「 もう大丈夫なのか？ 」

B 「 なにがだ？ 」

*******************

A 【 その 23号 と呼ばれる実験体は
　　　ひどく、なんていうか
　　　もろそうに見えた 】

*******************

B 「 まだ、完全では無いが……
　　　自分の臓器でエネルギーを確保し
　　　自分の脳できちんと思考するコトが
　　　出来る状態になっている 」

A 「 そうなのか…… 」

*******************

A 【 しかし、その身体にはまだ
　　　無数のプラグや
　　　パイプがつけられている状態

　　　数々の生命維持装置によって
　　　辛うじて息をしている
　　　そんな風に見えた 】

*******************

B 「 どうかね？ この成果は…… 」

A 「 あァ……、まだ完全ではないようだが
　　　出来栄（できば）えには、正直感謝をしている 」

B 「 そう言って貰（もら）えれば光栄だ 」

*******************

A 【 ソコにいる、実験体 23号 の出来栄（できば）え
　　　そう、ソコにいる培養（ばいよう）されたばかりの
　　　彼の姿はこのオレにうり二つ…… 】

*******************

B 「 満足していただけたかな？ 」

A 「 あァ……、身代わりとして
　　　充分に期待できそうだな…… 」

B 「 そう言って貰（もら）えれば何よりだ 」

*******************

A 【 クローン体はコレまでに
　　　いくつも見てきたが
　　　成人の状態に造られたクローンで
　　　ここまで完成されている実験体は
　　　初めてお目にかかった、

　　　オレにそっくりのクローン……
　　　ありがたい 】

*******************

A 「 恩に着る、コレでオレの
　　　新しい人生が
　　　スタートするというワケだ 」

B 「 そうだ、存分に余生を謳歌（おうか）してくれたまえ 」

A 「 あァ、そうさせてもらおう 」

*******************

A 【 現在オレは、数え切れない程の
　　　組織から命を狙われている……

　　　コレまでに国家レベルの機密情報を
　　　幾度（いくど）と無く盗み出してきたからだ

　　　ソレを売って得た金は
　　　正直、腐る程の大金となっている

　　　しかし、ソレによってオレは毎日
　　　命をいつ奪われてもおかしくはない
　　　緊張の日々に追いやられてしまった

　　　正直、疲れて、もう死んでもイイとさえ
　　　思い始めていた頃だった…… 】

*******************

B 「 随分（ずいぶん）と、待たせてすまなかったな 」

A 「 いや、ありがたいよ 」

*******************

A 【 こいつが影武者となって
　　　オレの身代わりとなってくれれば

　　　オレは、世間的に
　　　死んだというコトになる

　　　そうなれば後（あと）は整形を済ませ
　　　南国の温かい島にでも行って
　　　ノンビリと時間を
　　　過ごすコトが出来る 】

*******************

B 「 高額な資金の提供には感謝する 」

A 「 高額？ とんでもない
　　　自分の人生を手に入れるためだ

　　　コレぐらいの買い物
　　　確かに安い買い物とは言えなかったが
　　　上乗せしてボーナスを払ってもイイぐらいだ 」

B 「 そうか、ソコまで喜んで貰（もら）えれば何よりだ

　　　我々としてもここまで資金を気にせず
　　　研究を行うコトが出来なければ
　　　ここまでの成果は上げられなかったはずだ

　　　ワタシの方からも礼を言う 」

A 「 礼？ そんなモノを
　　　言われる覚えはないさ 」

*******************

A 【 なんせ、コレでオレは
　　　念願の自分の残りの人生を
　　　手に入れるコトが
　　　出来るのだから…… 】

*******************

C 「 ココ、ハ……？ 」

*******************

A 【 実験体が口を開いた
　　　もう言葉が喋れるらしい……

　　　だが、余り多くは知らず
　　　余り多くを考えない方がイイ 】

*******************

C 「 ソコニ居ルノハ、誰……？ 」

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A 【 まだ眼が見えていないが
　　　気配を感じ取ったようだ 】

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A 「 オレか？ オレは
　　　オマエにとってはそうだな
　　　『 死神 』 といったところだ 」

C 「 シニガミ……？ 」

A 「 そう、死神だ 」

*******************

A 【 少し悪い気が
　　　しないでもないがな…… 】

*******************

C 「 ボクハ、一体ナニモノ……？ 」

A 「 余り多くを知らない方がイイ 」

C 「 ナゼ……？ 」

A 「 何故……？ か、ソレは、
　　　ソレはオマエがコレから…… 」

*******************

A 【 オレはソレ以上を
　　　口（クチ）にするコトが出来なかった 】

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A 「 博士、コイツを
　　　眠らせてやってはくれないか 」

B 「 ……、そうだな、その方が
　　　イイかもしれないな 」

*******************

B 〔 研究員に注射を打たれる実験体

　　　暫くしてから 23号はゆっくりと
　　　その眼を閉じた…… 〕

A 【 自分と同じ容貌（ようぼう）を持つ
　　　造られたとはいえ
　　　一つの生命に対して
　　　少し悪い気がしないでもないが……

　　　例えクローンといえど
　　　知りたくはないだろう

　　　自分がただ身代わりとなるために

　　　ただ、そのためだけに
　　　造られたのだという現実を…… 】


　　　END

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