雑草の言葉

食べ残し禁止法

2021/09/05
食料と人口 19
 中学3年生の修学旅行で、北海道に行った時のこと。旅館の夕飯で、ご飯のおかわりに、お釜のところへ行ったら、旅館の中居さんが大盛りにしてくれました。「そんなに食べられない」と言う前に、大き目の茶碗は大盛りにされていました。食べ盛りの男子にサービスしてくれた積りでしょう。残すのが嫌だったので、お腹いっぱいでしたが、みんなが部屋に戻った後も一人で食べていました。中居さん達が、「食べ切れないなら、残してもいいよ。」と言ってくれましたが「残すのは嫌なので食べます。」と返したら、中居さんに「偉いねえ、食べ物を粗末にしないで、そういう風に親に躾けられているんだね。」
って口々に褒めてくれました。否定はしませんでしたが、躾けられてた訳ではなくて、小学生の頃からビアフラとか世界の飢餓の映像とか観てて、食べ物を残してはいけないと、強迫的に、意地でも残さない習慣がついていただけです。それに、確かに中学2年生くらいからは、夕ご飯は、どんぶり2、3杯は普通に食べていました。


 それから時代は経って、フードファイターなる人たちの存在を知って、しょうも無い人たちだと思いました。食べ物を粗末にする悪趣味だと思いました。大食い選手権など禁止にすべきだとも思いました。
 しかし一方、日本人のフードファイターは、太っていない人が多く、痩せた若い男性や女性が、平然と何食わぬ顔で、太った大柄なアメリカ人などよりも遥かに沢山食べた競技や、驚かすTV番組などは面白いなと観ていたこともあります。(私のポリシーに反すると言いながら楽しんで、言行不一致でしょうも無いですね。。。)


 さて、本題です。。。。。。。。。。
 今年2021年の4月に、中国で、食べ残しを禁止する法律「反食品浪費法」が可決されました。(IDEAS FOR GOOD)
○過剰な量の食べ残しをした客に対して、飲食店側は食べ残した分の処分費用を請求できる。
○飲食店は客が適量を注文するよう促す必要があり、大量に注文させた場合は罰金となる。
○中国の動画共有サイトで人気の「大食い映像」の配信を禁止。
○大食い番組に関わったテレビ局や動画配信業者に対しても罰金を科す。
○食堂を持つ政府機関や学校、出前アプリを運営するネット企業にも食品の無駄が生じないような施作を求める。
など、徹底していていいと思いました。
中国ではもともと、客に対して食べきれない量の料理を並べてもてなす文化があり、そうして生まれた食べ残しが問題となっていたとのことです。

 その中国と日本は、一人当たりの年間食品廃棄量は、同じくらい(64kg)です。(UNEP Food Waste Index Report 2021)
 日本でもこの中国のような「反食品浪費法」を作るべきだと思います。中国よりも食料自給率が遥かに低い日本が、輸入してまで大量に食べ残す現状は、醜いものです。食料不足はすぐ目の前に迫っているのにも関わらず、こんなに食べ物を粗末にすれば、しっぺ返しも沢山出てくるでしょう。
 日本のみならず、世界中でこのような法律ができて然りと考えますが、そんな法律ができる前に、世界的な食料不足がやって来て、法律が無くても食料を浪費することは無くなるかも知れません。その時までに準備すべき事は、地力=土地の生産性 を高める事でしょう。その為には慣行農法を止めて、有機農法を拡大しておく事でしょう。

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Comments 19

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爽風上々

UNEP

食品廃棄物の数量データと言うものがなかなか見当たらなかったので、UNEP(国連環境計画)のものをご紹介いただきありがとうございました。

食品の廃棄については、これまでもある概念を持っていました。
一つは、日本では日本の廃棄物の量しか言いませんが、実際は欧米より少ないのではないかと言うことです。
日本人の多くはまだ曲がりなりにも「もったいない」感覚が少しは残ってしますが、欧米人にはほとんどないということを聞いていました。
もう一つは、日本の食品廃棄の量は、家庭や飲食店などと、食品工業の各段階でのものに大別されますが、家庭などでの廃棄量は少ないのではないか、そして食品工業での廃棄量が非常に多いのではないかと言うことです。
これについては、小売り段階での有名な「賞味期限三分の一ルール」だとか、些細なクレームでもロット全品回収して廃棄といったことが頻繁に見られるということから、そう想像していたものです。
なお、クレームでは「ラベルに間違いがある」といった内容であっても、ロット全品回収というのが企業姿勢を表すもののようにとらえられ、「中身に問題ないだろう」と思ってもそうするのが客重視のように見られるというものです。

UNEPのデータはまだ全部に目を通してはいませんが(さすがに英語の文献を見るのはちょっと荷が重い)、どうやらこれは家庭、飲食店、小売業についての集計のようです。
食品製造段階での廃棄量がちょっと見当たらないのですが、それは範囲外でしょうか。

見た範囲の中では、日本が特に多いという印象はなく、もっとひどいところも多いというところでしょうか。

アフリカ諸国がかなり多いというのも意外なところです。
保存が上手くできずに捨てざるを得ないものが多いのかもと想像します。

日本の「小売」(retail)の数値がそれほど高くないというのが意外なほどです。
ここはかなり大きいのではないかと想像していたのですが、違うのでしょうか。

日本の製造流通段階での食品廃棄の多さは、とにかく行き過ぎた品質管理と衛生感覚のためだと思います。

2021/09/05 (Sun) 10:18
☘雑草Z☘

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Re: UNEP

爽風上々さん

UNEPのFood Waste.pdfは、英語で100ページもあり、データも見つけにくいですね。これをコンパクトにまとめた日本語のサイトが無いものかと探しましたが見つかりませんでした。

爽風上々さんが食品の廃棄に関して持っていらっしゃった概念はかなり当たっていますね。最近の日本人の食品廃棄は非常にひどいと思っていましたが、確かに欧米の方がもっと酷かったですね。
Food Waste.pdf によれば、家庭からの一人当たりの年間食品廃棄量は、ドイツ75kg、フランス85kg,ギリシア142kg・・・と日本の64kgより多いですね。仰るようにアフリカの食品廃棄も意外に大きいですね。アフリカには今でも飢餓の国があるのにおかしいですね。やっぱり、貧富の差でしょうか?
仰るようにフードロスは日本が特に多いという訳では無いようです。確かにまだ日本には「勿体ない」の精神が少しばかりは残っているようです。

>日本の製造流通段階での食品廃棄の多さは、とにかく行き過ぎた品質管理と衛生感覚のためだと思います。

おっしゃる通りだと思いました。参考になりました。

 私は、記事に書いたように食品ロスは大きな問題だと思っている一方、野菜などの植物は、豊作過ぎたら収穫せずにそのまま土にもどすと言う作業は、勿体ないようで、環境負荷はそれほど大きくないと思うのですが、如何でしょうか?加工して容器(特にプラスチック)に入れて廃棄する方が、遥かに酷いでしょう。

2021/09/05 (Sun) 17:12

guyver1092

原因

 日本での廃棄食品の廃棄される段階は、半分が消費者に届くまでで、残り半分が家庭だという記事を読んだことがあります。
 製造流通段階での理由の一つには、規格外があったと思います。他には、賞味期限切れもあったような・・・
 家庭での理由は、賞味期限切れだったと思います。なぜ、食べきれないほど食品を買うかというと、消費者は特売という言葉に弱く、販売側が賞味期限切れ間近の食品を特売と言って安売りをすると一定以上の世帯が飛びつくのだそうです。
 根底には、拡大再生産があるのでしょう。売り切れで儲けの機会を失いたくないとなれば、余分な商品を仕入れるしかないでしょうし、余剰の損失分は特売で一部取り戻せます。
 対策としては、税制等で、廃棄食品が出た場合(特売を含む)には何らかのペナルティの税がかかるようにすればよいと思います。具体的な税制は思いつきませんが(税制自体詳しくないので)。

2021/09/05 (Sun) 19:41
☘雑草Z☘

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Re: 原因

guyver1092 さん

>賞味期限切れ間近の食品を特売と言って安売りをすると一定以上の世帯が飛びつくのだそうです。

私も賞味期限間近の食品はよく買います。そして直ぐに食べてしまいますから、あまり無駄にはなりません。その分家に買い置きした長持ちする保存食を後に回しています。スーパーでは閉店間近に売れ残りそうな生ものなどが半額とかで特売されてますが、それを期待している主婦なども多いでしょう。確かに食べ切れないほど買うのは問題です。そして売れ残るほど多めに生産したり仕入れたりするのは良くないですが、売れ残り品の特売は必要悪な部分とも考えられます。・・・最近の自動車の販売のように注文してから作られるのが理想かとも思いますが、食品にそれはなかなか難しいかも知れません。

>廃棄食品が出た場合(特売を含む)には何らかのペナルティの税がかかるようにすればよい

「特売も含む」というのが徹底していていいですね。食品廃棄物に税(引き取り料金)を大きく掛けるのもいいかと思いますが、それでは不法投棄が増えますね。
 話は少し変わりますが、食品廃棄物は堆肥にするのがいいですね。家畜の餌(豚の餌として食品廃棄物を集めていた養豚農家もありました。)という方法もあります。

2021/09/05 (Sun) 21:06

爽風上々

過剰作物のすき込みと有機農業

過剰に出来過ぎた作物をそのまま農地にすきこむということは、たびたび行われているようで、テレビニュースなどでも衝撃的な光景のためか放映されますが、確かに土壌の栄養分を逃さないという意味では有意義なことです。
農家にとっては打撃でしょうが。
この「土壌栄養分」という問題は、化学肥料全盛の現代では忘れられがちですが、それ以前は常に大問題でした。
今のような食糧供給の余裕は化学肥料なしには実現できませんでした。

有機農業では有機肥料を用いるということになりますが、その有機肥料は何から作るのか。
実は、農地で栽培した農産物をその地域以外に出荷するということは、そこに含まれる栄養分をも地域外に逃すことになります。
それを消費する都会などでは、その栄養分は邪魔な排せつ物となり、汚水処理場で除去しなければならなくなっていますが、それが農地の土壌の栄養分であったことなど誰も考えていません。

これまでは(慣行農業ではということですが、慣行といってもわずか100年ほどの間に限られた話です)その減少分も化学肥料で補ってやれば良かったのですが、有機農業では異なります。
今のたいていの有機農業では、家畜の堆肥を用いるといった程度のことしか考えていないのでしょうが、これが食料自給率を大幅に下げている家畜用飼料から生まれているということは、都合よく忘れているようです。

地産地消というのは、本当はここまで考えるべきことなのですが、現状では単に生産者側の商売の都合だけのようです。

2021/09/06 (Mon) 08:17
☘雑草Z☘

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Re: 過剰作物のすき込みと有機農業

爽風上々 さん

私にも以前は、過剰に出来過ぎた作物をそのまま農地にすきこむというニュース映像はかなり衝撃的で、勿体ない事するなあ・・と思っておりました。叩き売りしたり、飢餓で苦しんでいる人達に送れば無駄にならないのに・・・などとも考えたりしました。しかし、収穫して整えて発送して売ると言う一連の作業では赤字になってしまうのでしょう。更にそんな事をすれば、その作物の値が暴落してしまうんでしょうね。そしてそんな経済だけの話でもないようです。結局のところ商品化してから廃棄することにもなり、投入エネルギーが更に増え、環境負荷も大きくなるでしょう。

>「土壌栄養分」という問題は、化学肥料全盛の現代では忘れられがちですが、それ以前は常に大問題でした。

化学肥料は持続可能では無いでしょうから、また近い将来、土壌栄養分の問題は大きくなると言う事でしょう。

排泄物を肥料化する事は、昔は常識で、田舎には普通に肥溜めがありました。私が子供の頃父から聞いた話では、農家の人が作物をお礼に持って来て、便所から糞尿を汲んで行ってたそうです。ある日、いつもの農家が汲みにやってきた時に、他の農家が汲んで行ってしまったことを知って泣いたと言っていました。それ程に下肥は大切な肥料だったのでしょう。それは1950年代頃まで続いたそうですので、そこまではかなり望ましい「循環型農業」がなされていたと言えましょう。東京でも、江戸時代は勿論のこと、第二次世界大戦終了の頃までは、肥溜めは普通にあったとの事です。西武鉄道だったかと思いますが、武蔵野台地に東京の糞尿を運ぶ目的で出来たとかいう話も読んだ記憶があります。

>慣行農業
って私は、最近まで日本で言えば戦前の有機無農薬農法の事だと思っていましたが、農家の人などの話を聞いていると逆で、化学肥料と農薬を使った農業のことでした。Orz。それがもう今では日本の農業の「慣行」になってしまったのでした。

 ちょっと話は変わりますが、福岡正信さんなどが提唱した自然農法は、以前は素晴らしいと思っていましたが、施肥しない自然農法は、作物を収穫すれば、土地から栄養分を収奪する一方だから、持続可能な農業では無くなりましょう。炭水化物やタンパク質は光合成などで植物が無機物から作れますが、ミネラルなどは土地から収奪されれば作れません。最近、Zoom会議で自然農法をされている方に、この減少分は補えないから自然農法は行き詰まるのでは?・・・と、質問したら、
その場で刈った雑草とか、昆虫や動物が畑にやってきてする排泄物、死体などで補うと答えてました。ちょっとだけ納得しましたが、その場で刈った雑草の中の栄養分は、元々そこの土地の養分で、他からの補給ではないし、昆虫や動物が他からやって来てする糞尿やその死体くらいで、養分補充になるのか甚だ疑問です。爽風上々さんはどう思われますか?

2021/09/06 (Mon) 21:01

爽風上々

栄養分

植物が生育するための栄養分のうち、炭化水素のみは二酸化炭素と水から光合成によって作られますが、その他のものは土壌から吸収するしかありません。
植物の三大栄養素として有名だと思いますが、窒素、リン酸、カリが大量に必要です。
その他の成分としてカルシウム、マグネシウム、イオウ、そしてその他の微量必須元素です。

こういったものから植物体が形成されますが、自然のままの状態であればその植物はやがて死滅しその場で分解するためにそこの土壌に栄養成分が戻ります。
しかし、「農業」として行われる活動では、かならず「収穫と出荷」が行われます。
収穫したものもその場で食べてその場で排泄すればその土壌に戻りますが、そういったことはほとんど無く、圏外となる別の場所に運ばれそこで消費されます。
つまり、その出荷分の植物体に含まれる栄養素はその土壌には還元されないということです。
その分は何らかの形で補給しない限り土壌中の栄養分は減少します。

よく「自然の状態では施肥もせずに毎年植物が成長する」という人がいますが、これは「施肥をしない」とともに「収穫もしない」から成り立つのであって、そこを間違えると意味がありません。

農産物の種類によりその程度はかなり異なり、キャベツなどの植物体のほとんどすべてを出荷してしまうものと、ごく一部の種子のみを出荷する場合とでは栄養素の減少率も異なると思いますが、あまりそれを問題視して研究した例と言うのは聞きませんが、おそらくかなりの差はあるでしょう。
また、水田の場合は潅水ということで外部からの栄養補給がある場合があるため、栄養素の減少が畑地よりは少ないということもあります。

ご質問の内容ですが、「その場で刈った雑草」はその場の土壌栄養を吸収して成長していますので、±0です。
昆虫や動物の排せつ物や死体というのも、それらが食べた栄養分がその土地のものであれば±0,よそから来た動物であればプラスですが、逆にその土地で成長した動物などが外に行ってしまえばマイナス。大きく捉えれば増減なしです。
栄養素などの物質循環は、その中ですべてが完結していれば持続可能ですが、外部との出入りがあれば影響を受けます。
特に、農産物の出荷のような大きなマイナスが恒常的に続けば成り立つはずもありません。

なお、文中の「炭水化物やタンパク質は光合成で」というのは、炭水化物についてはOKですが、タンパク質はその窒素分の補給が必要ですので、外部補給が必須です。

2021/09/07 (Tue) 08:07
☘雑草Z☘

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Re: 栄養分

爽風上々さん

> なお、文中の「炭水化物やタンパク質は光合成で」というのは、炭水化物についてはOKですが、タンパク質はその窒素分の補給が必要ですので、外部補給が必須です。

植物(生物学)には素人の私もその辺りの超基本的なことは十分に知っております。省略して(説明不足で)
「炭水化物やタンパク質は光合成で」
と書きましたが、大気中に8割存在する窒素は分子N2の形では植物は利用できませんが、窒素固定細菌は、窒素分子を窒素化合物(アンモニア等)に還元出来ますから、(カミナリもそうだと言いますね。)その窒素化合物と炭水化合物からアミノ酸が作れる事は省略して書か無かったまでです。(学生時代に塾のアルバイトでその事も教えていました。)大気中の窒素N2は外部補給とも言えますが、意図的に外から運んできて投入する必要は無いわけです。自然農法の方に確認して一部納得した部分というのは、そのような自然に外部補給されるものは、自然農法の範疇であるということです。確かに、現在、化学肥料で最も多く使われるのは窒素肥料です。慣行農法では窒素化合物の大量外部補給が必要なのでしょう。然るに自然農法では、大豆などの豆科の作物の共生窒素固定細菌などもうまく利用して、アミノ酸を作り出していると言う事でしょう。自然農法の方々は実際に直接的な窒素肥料は使っておりません。タンパク質の根幹元素であるNは非常に多く必要ですが、それを自然農法では外部補給なしに(外部から自然に入ってくるものは除く)やっている事が凄いと思います。実際に眉唾な自然農法の方もおりますが、私がZoom会議で話された方は、嘘をついているようには思えません。意図的な外部肥料の施肥はしてないようです。その辺りを彼らによくお聞きしたかったのですが、そのZoom会議では、知識の無いご老人が横から関係のない事を長々と言い出して中断されてしまいまいました。(議題は農業のことばかりではありません。)そのZoom会議には自然農法の日本の権威やその弟子の方が参加される場合もあるので、是非しっかりと確認たいと思っておりました。彼らはきっと窒素Nの補給に関しては、窒素固定細菌などでクリアしているのかなとも想像しておりましたが、また機会があれば是非確認したいところです。
 ご専門であった爽風上々さんから見て、意図的な窒素化合物の施肥なしに、窒素固定細菌等だけで窒素をある程度まで十分に賄えるとお考えですか?ぜひともお伺いしたいところです。


私が爽風上々さんのご見解を伺いたかった事は、
>農産物の出荷のような大きなマイナスが恒常的に続けば成り立つはずもありません。
なのに、何故自然農法が成り立っているかと言う事です。
①眉唾(うそ)で、実際は何らかの外部補給を行なっているのでしょうか?
一番可能性が高いと私が思うのは、
②自然農法に移る前に土地に存在した養分(元素・・)がまだ残っているのではと言う事。つまり、自然農法が始まってから長くてもまだ数十年ですから、そこの土地の養分(特にミネラル)の貯蓄がまだ余っていると言う事
若しくは、
③山からミネラルを十分に含んだ水が流れてきて、その水を用いているから
などを想定してZoom会議で確認したかったのです。
爽風上々さんのご回答も上の3つの何れかと言うことになりましょうか?

2021/09/07 (Tue) 09:32

爽風上々

根粒菌

ちょっと上から目線風の書き方だったので気を悪くされましたか。
しかしこれには仕方のない事情もあり、実は私の大学での専攻がちょうどこの分野で、原点のようなところです。
どうしてもこの話になると力が入ります。

さて、根粒菌が共生できるのはほぼマメ科植物なのですが、したがってマメ科植物栽培の場合は良いとしても他の作物の場合はどうするかです。
かつてのレンゲ畑のように、イネの植え付け前に一面にレンゲを植えて田植え前にすきこむといった使い方をするのですが、十分な栽培期間が取れるとは思えませんので、窒素固定の量はどれほどでしょうか。
三圃制のように一年間はマメ科植物を栽培するといった使い方をすればまだマシかもしれません。
それでも、「それで十分」かどうか、ないよりマシ程度かどうか、これも現状では非常に安い窒素肥料があるために真剣に検討されたことがあるかどうか、調べてみないと分かりません。

なお、根粒菌によるのはあくまでも「窒素固定」であり、他の養分についてはその機能はありませんので、やはり何らかの補給が必要となります。

自然農法の話ですが、どうも「科学」という考え方に基づかない人たちとはあまり話もする気もしないのですが、よく分かりません。
1はまあやらないとは思いますが、3も水田ならある程度(といっても必要量にはかなり不足)あるかもしれませんが、畑作でそれだけの水をやることはないでしょう。
2が可能性が高いようにも思います。自然農法でそれほど大量の作物を出荷するということもないように思いますので、まだ土壌中の栄養分が切れないで続いているのかも。

なお、「周辺から下草や落ち葉を集めて堆肥化する」ということがありますが、これは実は江戸時代から明治期まで多く実施されていたことです。
このための場所が里山でした。
その結果、里山の有機栄養分は枯渇していきました。
近畿から中国地方の人里近い里山はその最後の頃には禿山と化していたということは事実です。
その結果、その環境を好むアカマツとマツタケが非常に繁茂したということになります。
こういった採草地という場所が当時の農村にとっては重要で、隣村との間の紛争も数多く発生していたということです。

2021/09/07 (Tue) 15:02
☘雑草Z☘

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Re: 根粒菌

爽風上々さん

 上から目線とは感じませんで、逆に基礎知識の無い者に丁寧に説明されてる感じで「そこは十分に知ってるから別のところの見解を述べて欲しい」と言う思いでした。、「±0です。」の部分も同様です。爽風上々さんとのコメントのやり取りでは、これまでも度々そう言うことはありました。当方のコメントにもそう言う部分もあったかと思います。私は日常生活でも過剰に丁寧に説明してしまう嫌いがあります。今回は、当方の書き方が端折ってて、どこの部分の見解を述べて欲しいかわからなかったのかと思いますので、これからはなるべくもっと具体的な部分まで書こうかと思います。よろしくお願いします。まあ、お互いのコメントでは、中高生に説明するような分かり切った部分のコメントはなるべく端折りましょう(笑)
 爽風上々さんは、農学や微生物、発酵のオーソリティのようですので、是非そこの部分はある程度まで専門的に踏み込んだご見解をお伺いしたいと思っております。

 さて、
>①はまあやらないとは思いますが、

との事ですが、自然農法の定義は「⾃然界の⼟壌と同じ⽣命⼒溢れる⼟を作り出し、⾃然の仕組みを上⼿に再現した農産物⽣産⽅法」
のような感じです。実際、解釈は人それぞれだと言って、堆肥を大量に作って、どんどん投入して「自然農法」と堂々と謳っている方もいます。「それは有機農法ではないですか?」と言ったら彼は怒り出しました。
まあそれなら、普通に土地に栄養を還元しているので、持続的農業と言えますね。
③は水をやると言うよりも山からの栄養分が地下水に溶け込んで地下に流れてくる・・・と言う見解があります。「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんのリンゴ畑はそれが理由で無施肥無農薬栽培出来ると言うような見解を読んだ記憶があります。

>「周辺から下草や落ち葉を集めて堆肥化する」ということがありますが、これは実は江戸時代から明治期まで多く実施されていたことです。このための場所が里山でした。

おじいさんは山に芝刈りに・・・ってやつですね?

>その結果、里山の有機栄養分は枯渇していきました。

それで禿山になってしまった(戦火も原因)里山の一つ、武蔵野台地に大江戸東京の糞尿を撒いて、森林や畑を復活させた当時の人々は素晴らしかったと思います。
 私も現在の禿山や砂丘(鳥取砂丘は砂漠化を維持して観光地として活用したいようで、生えてきた草木を抜いています。愚策だと思います。)に糞尿を撒いて、森林復活させたいと考えているのですが、なかなか賛同は得られないでしょうね。そもそも緑地復活の前に、ハエなどが大量発生して、その段階で激しく非難されるでしょう。先ず、肥溜めのようなところで熟成させて(分解させて)臭くなく衛生的にしてから撒くとしても反対されましょうか?

2021/09/07 (Tue) 20:48

爽風上々

江戸周辺の循環

江戸の町などで糞尿を集めて周辺の畑に還元したという事実は間違いないのですが、それを過大に評価するのはちょっとお待ちください。
全国の米が年貢として四公六民や五公五民で取り上げられ、領主や武士の食べる量を残して大阪や江戸に送られそこで農作業をしない人々の食料となり、排泄されました。
排泄物を欧米の大都市とは異なり循環させようとしたのは素晴らしいことなのですが、残念ながらほとんどの米の産地である地方の農地までは届かず、都市周辺の畑地まででした。
その結果、地方の田地の栄養分は徐々に減少して行ったものと考えられます。

農産が持続するためには、そこで生まれた農産物はその場で消費され排泄物はその農地に戻さなければなりません。
これが本当の地産地消ということでしょう。
ただし、農作物の出荷と言うものが商売上も避けられないのなら何らかの補給は必要となります。
それが現在は化学肥料なのですが、有機肥料とした場合もそれが可能かどうか、かなり難しいものでしょう。

食料自給率が40%以下ということは、実は日本列島には土壌栄養分となるべき物質が大量に流入しているということです。
これが大都市周辺の排水の汚染につながっていますが、これは考えようによっては非常に大量の植物栄養分でもあります。
人口の偏在ということは、このように土壌栄養分の偏在にもつながり、結局は無理やり除去して捨てることになっています。

さて、「自然農法」というものについては誤解していました。「有機農業」とは違うんですね。
堆肥を入れればいいじゃないと思っていたのですが、それも拒否しているとは。
それは農産物の出荷もしないのなら成り立ちますが、そうではないのでしょう。
物質循環ということを真剣に考えれば無理だということは明らかですし、それが出来ているとするなら何らかの流入があるはずであり、それを解明することは必要です。

なお、「土壌中にもともとある栄養分」というのは、火山由来です。
地中のマグマに含まれているミネラル分は火山噴火により地上に噴出しますが、降雨により徐々に溶出していきます。
日本は火山噴火が非常に多い地域ですので、土壌栄養も多いのですが、世界の他の地域ではそうではありません。
数億年も経っているようなところではほとんど土壌栄養もないというところもあり、オーストラリアがそうであるようです。
ただし、日本がいくら多いと言っても盛大に農業をすることを維持できるほどではなく、やはり徐々に減少していくでしょう。

やはり「物質循環社会」が「持続社会」でもあり、それを目指すべきです。言い換えれば、簡単なことですが「自給自足社会」です。

2021/09/08 (Wed) 08:06
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 江戸周辺の循環

爽風上々 さん

 本当の地産地消ということに関しては、私もかなり以前にこのブログで似たようなことを論じた記憶があります。私もディープ・エコロジー的な農業が必要だと考えています。

>それが現在は化学肥料なのですが、有機肥料とした場合もそれが可能かどうか、かなり難しいものでしょう。

と、書かれてますが、逆に化学肥料は持続可能なのでしょうか?確かに有機肥料は重くてかさばりますが、件の武蔵野台地の例に限れば、江戸時代は人力ないしは畜力で運んだので、そちらの方が化学肥料よりも遥かに環境負荷は小さくて持続可能かと考えます。ご専門の立場から爽風上々さんのご見解は如何でしょう?
明治以降は鉄道で下肥を運びましたから、その場合は、化学肥料とどちらがより循環型農業に近いかはしっかり計算して比べ無ければわかりません。(時代によっても変わるでしょう。)

>「土壌中にもともとある栄養分」というのは、火山由来です。
>日本がいくら多いと言っても盛大に農業をすることを維持できるほどではなく、やはり徐々に減少していくでしょう。

なるほど、そう言うことですね。ありがとうございます。マグマに含まれるミネラルはかなり多いと言っても、外部からの補給無しに何十年も続けられるとも思えませんね。やはり、外部からの投入無しの完全な形の自然農には無理がありそうです。

 私は自分の家の庭で、家庭菜園を作っています。ちょっとものぐさな雑草だらけの有機農法です。「生ゴミ」(ゴミでは無く肥料ですが)と刈り草は勿論畑に入れています。現在、外部から投入しているのは主として米ぬかです。不足ミネラル元素(kとCα)の補給として、Kの補給には炭、Cαの補給には煎餅などの乾燥剤(生石灰)や貝殻・(蠣殻から作られた)チョーク片・粉も入れています。殆ど廃棄物等として無料で手に入ります。十数年の畑作りの経験で、施肥はこれだけでも十分かとの結論に達しました。(ときどき市販の肥料も使ってます。)この家庭菜園で夏場の野菜や果物はだいたい(7〜8割)自給自足できています。近所などにお裾分けもしています。厳密には持続可能だとは言えないでしょうが、たとえ最終形では無いにしても、現時点では、このくらいで上出来だと考えております。有機無農薬+脱プラスチック+人力 です。

2021/09/08 (Wed) 23:05

爽風上々

肥料の持続

元の記事の内容とはかなり離れてしまったようですが、乗り掛かった舟ですからもう少し続けましょう。

化学肥料に持続可能性なんてありません。
窒素固定のハーバーボッシュ法というのは大量のエネルギーを投入して反応させます。
これまでは安価であった石炭などを使ってきましたので価格は安かったために大量生産、大量投入ができましたが、エネルギー費用が高くなれば価格も高騰するでしょうし、いずれは生産が成り立たなくなるでしょう。
リン酸肥料はかつては鳥の糞が固化したグアノというものの中でもリン酸の多いものを使っていたのですがすでに枯渇しておりリン鉱石を採掘して加工しています。
リン鉱石は有機起源と無機起源があるようで、有機起源はグアノよりははるかに古い時代の動植物が化石化したものです。
無機起源のものもあるということですが、それがどの程度どこにあるかまでは知りません。
しかしいずれにせよその採掘と輸送には大量のエネルギーが必要でしょうから、これも持続可能とは言えません。
カリ肥料もカリ鉱石から製造しいますが、偏在しておりカナダが世界の半分以上を産出しているようです。
これも同様に採掘と輸送のエネルギーがかかっています。

このように、化学肥料というものは安価なエネルギーがあってこそのもので、その基盤が失われれば使えなくなるでしょう。
そうなってからでは遅いので今から社会構造を変えるべきだということです。
農産物を食べて(捨てることなどは考えません;ここで記事の主題に若干戻る)排泄物はすべて生産地に戻す。
それを行うためには農産地に人も住むということが必要となります。
今のように都会に多くの人が集積し地方から食物を運ぶということは止めなければなりません。
もしもそれを行うのであれば、かつてのように糞尿輸送車両を頻繁に運行するということになりますが、エネルギーの無くなる中ではそのような無駄遣いはできないでしょう。

何かバラバラな内容になってきましたが、肥料の重要性を考えていくと社会の危なさも見えてくるということです。

2021/09/09 (Thu) 09:51
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

懐かしい記事のコメント

爽風上々さん

> 元の記事の内容とはかなり離れてしまったようですが、乗り掛かった舟ですからもう少し続けましょう。

はい、そうして頂き有難うございます。・・・と、言いたい所ですが、今、私達が議論している事と同じような事を、10年以上も前に、ここの記事のコメント欄で議論していた事が分かりました。(「思い出した」と言うべきでしょうけれど、忘れてました。)
 爽風上々さんが、まだHNを「上々」としていた頃です。2つの記事を挙げますね。なんとそのうち一つは上々さんが書かれた記事ですよ!

>窒素固定のハーバーボッシュ法

は10年ほど前に上々さんに寄稿して頂いた記事にあります。覚えていらっしゃいますか?

【エネルギーバブルと人口バブル】2010/11/23  https://zassou322006.blog.fc2.com/blog-entry-542.html

あの、獣医さんが、お門違いの中傷をしてきた記事です。
当時、私が反論で指摘しても「暖簾に腕押し」みたいな感じで、獣医さんはボケてるのかな?と思いました。
埒が明かないので、獣医さんのサイトまで行って納得のいかない旨の文句のコメントを書いたら、彼は自分がTV番組の「クローズアップ現代」にも出てるんだと反論にもならない自慢をして見せました。その後暫くして、当方の山本太郎の記事に「あの節は失礼しました・・」のようなコメントを頂きました。彼の記事に他の方がお門違いなコメントを書いた時、獣医さんが、「ちゃんと説明せよ」みたいな事を書いていて「自分を棚位上げて」と思いました。ブーメランです。
でも、彼のブログ「そりゃ無いよ獣医さん」の記事は結構読み応えがあり、参考にもなるので、その後時々訪れています。数少ない優良サイトだと思っております。その後の彼との関係も悪くありません。獣医さんのような良識人も勘違いの事を言ってしまった時に、すぐに謝らずに誤魔化そうとするんだなあ・・と感慨深いものがありました。


 さて、次の記事は、私がここのサイトを始めた15年ほど前に書いた記事です。まさに今、爽風上々さんがここのコメント欄で主張しているようなことを、私が主張していた記事です。コメント欄の5つ目から最後までは、私と上々さんとのやり取りです。つまりコメントの8割は、現在の爽風上々さんと私のコメントの応酬と同じような内容です。

【食糧自給と糞尿処理】2006/12/05   https://zassou322006.blog.fc2.com/?no=95

如何ですか?私たちの議論は今とほとんど変わりませんね!?(笑)あの時我々が危惧していた事は、幸いにしてまだ顕著に現れていません。しかし当時より危機は迫っていることでしょう。そして日本や世界の対策も10年前からそんなに進んでいません。経済が成長した分、農地も荒れて益々食料危機がやってきそうな感じです。世界的(特にヨーロッパ)に無農薬有機農業化が進んで、よくなった部分もあるのでしょうけれど・・・??

2021/09/09 (Thu) 18:48

爽風上々

停滞と繰り返し

いやはや全く進歩していないですね。
まあ世間が変わっていなければこちらの主張も変えようがないのですが。
まあもう変えようとしても変えられないような年寄りに足を踏み入れていますし、何度も同じことを言うのもありがちなことですから、仕方ないと思ってもらって行きましょうか。

当時とまったく様相が変わっているのが、「脱炭素」が現実のものとなり、欧米各国に限られますがそれに同調しないものははじき出されるような風潮になっていることです。

これが実際には脱炭素どころか化石燃料の無駄使いになるということは、私のところで今繰り返しているところです。

それと言うまでもなくコロナ禍という災害(天災?人災?)で経済がきしんでいることでしょうか。

それは食料生産にも影響が出るでしょう。
なにしろエネルギーを嫌と言うほど投入しているのが食料生産ですから、これも上辺だけは化石燃料回避などということを言いだすんでしょうが、それでうまくいくことはまずあり得ません。
さらに、自然農法は放っておいても大したことにはならないでしょうが、有機農業ですらエネルギー無しにはできなくなっています。
ただし、こういったものは実際には石油を使っていても使わないことにしてという手を使うことは十分にあり得ますし、その抜け道はいくらでもありますから、変わらずに生産はできるかもしれません。

と、少しだけ新味を取り入れても結局は言うことは一緒ということでした。

2021/09/09 (Thu) 21:05
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 停滞と繰り返し

爽風上々さん

 私は、進歩してないからこそ素晴らしいと考えます。10年以上前からブレていないと言う事でしょう。「先見の明」があったとも言えます。10年前は私達の考えに賛同する人はあまりいませんでしたが、しだいに賛同を得られるようになって来たと感じます。私たちの考えは、究極の選択肢、最終形と言えるでしょう。これ以上進歩したら「狩猟採取生活に戻れ」って事になってしまいそうです(退歩?・・笑)

> 当時とまったく様相が変わっているのが、「脱炭素」が現実のものとなり、欧米各国に限られますがそれに同調しないものははじき出されるような風潮になっている

日本もはじき出されないように脱炭素政策がどんどん制度化されようとしていますね。「脱炭素」よりも「エネルギー使用量の縮小」で無ければ効果は無い・・どころか逆効果です。

> それと言うまでもなくコロナ禍という災害(天災?人災?)で経済がきしんでいることでしょうか。

コロナ禍も「100年に一度のパンデミック」なんて言われていますが、地球の色々な分野でのキャパが小さくなって来てるので、パンデミックに限らず、これから天災の頻度も増えていきそうです。

仰るように有機農法でも、ガソリンなどの燃料を大量に投入する「浪費有機農法」とも言える農家も増えています。困ったものです。GAP(Good Agricultural Practices)の認証取得もどこまで効果があるのやら・・?

2021/09/09 (Thu) 21:57

爽風上々

昔話&今の話

以前の記事も拝見しましたが、もう10年以上も前になるんですね。
日付を見るとまだ在職中ですし、出張に出かけたなどということも書かれており、今昔の感というところです。
獣医さんの変なコメントというのも思い出しました。
まあ、私も他人のブログに変なことを書くこともありますので、改めて自戒しておきます。

さて、今の話の方ですが、有機農業でそんなにガソリン多用のものがあるのですね。
どうも現在の状況に疎いものですから知りませんでしたが、「農薬と化学肥料を使わなければ良い」ということしか考えていないということでしょう。
有機農業と言うものの意味を取り違えているわけですね。

それにしても、表面だけの意味をとらえるだけで、深い中身を考えないというのは近頃の人々の至る所に見られるようです。
最近の教育のせいとも言えないようで、結構な年の人でも珍しくありません。
トヨタの社長が水素と言っているのは、そうではなくて商売上の都合でしょうが。

有機農業と言えば環境を壊すことなく農作物を作るということが最重要のはずですが、おそらく「高く売れるものをたくさん作りたい」という方向にしか頭が向いていないのでしょう。

脱炭素化ということを言っている人々もほとんどがこの方向に向かっているようで、化石燃料を使わないということがどういうことなのか、さっぱり理解もせず、その努力もしようとはしないようです。

なお、付け足しですが「火山噴火による栄養補給」「下水処理による栄養分除去(そして排水の貧栄養化)」と言ったところは10年前にはまだ知らなかったことで、その後本を読んで勉強しました。

2021/09/10 (Fri) 08:23
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

有機農法

爽風上々 さん

>「農薬と化学肥料を使わなければ良い」

と、考えて有機農業をされている方は沢山いると思います。ガソリンなどのエネルギーの大量投入されている方も沢山います。
例えば、有機農家も慣行農法と同様に温室でストーブなどを焚いて早生栽培とかは普通にしてますし、トラクターや田植え機など燃料を大量に使う大型機械で農業している方も普通です。有機無農薬農家に限らず、農家ももう少しガソリンの使用は控えて欲しいと思います。

>「高く売れるものをたくさん作りたい」という方向にしか頭が向いていないのでしょう。

そういう方も沢山いるでしょう。しかしそれは仕方が無いというか、プロの農家にとっては当然のことだと思います。他の自営業や会社員のように、お金儲けを考えて当然だと思います。それが生活の糧ですから。株の売買のような不労所得でもありませんし。。。特別な農家を除いて、農家の収入は多いものではありません。現在でも「出稼ぎ」ではなくとも、農閑期の冬場は酒蔵とか他で働いている農家の方を何人も知っています。
 日本の食糧確保の為に、これから就農者を増やして、離農しないようにする為には、農業を儲かる仕事にする必要があると考えます。

 私はこの春から、週に1、2回、有機無農薬農家に通って1回に2〜4時間、ノウハウを聴きながらお手伝いしたり、一部の耕地を使わせて頂いて、好きな作物を栽培させて頂いています。そこで、私は完全に人力だけで農作業をしています。
そこに通うのも雨が降ってなければ基本自転車ですし、向こうでも鍬や鎌、スコップ等、人力で作業しています。そこの主は私に
「趣味程度ならいいんだよ。農業で生計を立てていないから『人力だけ』なんて悠長な事を言ってられるけれど、これで生計を立てている我々農家は、そんな事ては、生活できない。もっとシビアなんだよ。」等と言います。実際にそうですから、反論はしません。私が考えている理想の農業の形は、現在は「極論」で済まされてしまうのです。なかなか理想通りにはいかない事を、実際に体験してみて痛感します。
勿論、理想では人力だけでやるべきだと考えています。
農業に限らず、人力でも苦痛でなく続けられるシステムを作ることこそ今必要な科学だと考えます。


2021/09/10 (Fri) 22:03

Lala

こんばんは

確かに飢餓の人々がいるのに、一方で食料廃棄が平然と行われているのは恥ずべき状態ですね。
止めなければならないですね。

2021/09/13 (Mon) 23:22
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
無理に経済成長させようとするから無理に沢山働かなければなりません。あくせく働いて不要なものを生産して破局に向かっているのです。不要な経済や生産を縮小して、少ない労働時間で質素にゆったり暮らしましょうよ!「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト。
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食料と人口