済州航空墜落事故

昨年末、韓国のチェジュ航空機が滑走路先にあるコンクリート壁に激突し大破・炎上する重大事故が発生したのですが、これに関して特に降着装置が全く降りなかったことなどいくつかの疑問点があると指摘されています。

韓国メディア朝鮮日報によると、今回の事故について最大の疑問となっているのは降着装置です。事故機はバードストライク後、1回目の着陸は失敗、2回目で胴体着陸し滑走路を滑りながら外れてしまいました。

一方でなぜ降着装置がでなかったのかについて、いつくか説があるのですが結果として「エンジンに故障が生じた場合降着装置が動作しない可能性がある」という匿名の現職機長の説明を紹介しているのですが、一方で国や航空専門家は「バードストライクと車輪が降りなかったことに関連性は薄い」としており、記者会見でも「エンジン故障と降着装置の故障は連動することはない」つまり関連性はほぼないと説明しています。

この機体はバードストライク後、1回目の着陸は中止していることから少なくとも1基のエンジンは正常に動作していた可能性が高く、この点からも降着装置がでないというのは相当疑問があります。

では仮に何らかの理由で通常手順で降着装置が出なかった場合どうするのか。実は手動で降着装置が降りるレバーというのがバックアップとして搭載されています。これは降着装置が重力で降りるというものであり、仮にエンジンが故障していたとしても動作するというものになっているそうです。記事では記載されていないのですが、この動作も効かなかったとすればそのような状況で飛行していたということになり整備ミスにより発生したことにもつながります。

今回の事故については着陸前にフラップを出さずに高速で滑走路に胴体着陸していたいなど、他にも故障が疑われる動作がいくつか確認されています。一方で最近明らかになったこととして、同機は緊急事態を宣言した1分前に一追跡装置ADS-Bというもいのが送信されなくなっていたとしており、何らかの原因で機内の電源がシャットダウンした可能性も指摘しています。つまりこのシャットダウンによりフラップや逆推進といったシステムが正常に動作していなかった可能性もあるしてます。

機体のシステムの問題なのか、それとも人為的なヒューマンエラーなのかその両方も疑われている状況です。

参考