備忘録

yurikoの備忘録です

入社して1年、「修復」への道

この記事はSmartHR Advent Calendar 2024 11日目の記事です。

昨日はibulogさんによる Vercel REST APIとGitHub Actionsを使ってデプロイするでしたね。私はヘルプセンターのコードレビューにも関わらせてもらっていますが、ibulogさんの改善や工夫はいつも勉強になっています。

さて、本日12月11日は私の誕生日です。やったね。誕生日ということもあり(?)、昨年11月にSmartHRに入社してからやったこと・それに対して感じたことについて今回は書いていきたいと思います。

入社前の自分について

私は新卒でSIerに入社し、その後コンサルティング会社、前職の万葉(受託開発、SESでの開発支援の会社)と転職を重ねながら微妙にやることを変えながらIT業界で生き延びてきました。

ただ、一貫しているのはどの会社でもクライアントワークをしてきたということです。いわゆる自社サービスの会社ではなく、技術力を提供することで稼いできたことになります。

個人的にクライアントワークはすごく自分に向いていて、やりがいもあるし楽しかったです。ただ、だからこそコンフォートゾーンに浸かっているという気持ちが湧いてきました。一度自社でサービスを持っている会社に入って揉まれる経験をしてみたいというのが転職理由でした。

入社してからやったこと

昨年(2023年)11月に入社して、今年の9月まではSmartHR基本機能の開発を行っていました。SmartHR基本機能というのは一番古くからあるプロダクトです。

私の所属していたチームではグループ企業管理の開発を行っていました。SmartHRに今まで存在していなかったグループ企業という概念を導入し、企業グループ単位で従業員のデータを利活用できるようにするという対応です。

今年の10月からは課金基盤チームで雇用形態別課金プロジェクトというプロジェクトに挑んでいます。こちらはプラン選択を柔軟に! 課金基盤チームの挑戦 - SmartHR Tech Blogに詳しく書いてあります。

共通しているのはどちらも新概念を長らく運用されているSmartHRのプロダクトに適用していくということでした。今動いているプロダクトを壊さずに新しい概念を導入して適応させていく。これがとにかく難しい。こんなに難しいことってあるだろうかと思う日々でした。

「修復」との出会い

毎日難しい問題に頭を悩ませていたある日、私はKaigi on Rails 2024に参加しました。2日目の島田さんの基調講演であるキーワードに出会います。それが「修復」です。

speakerdeck.com

 

元に戻すのではなく、変わった後の全体と再度調和させる作業

 

修復を続けることで変化に適応し続ける

 

私のやっていること、そしてやらなければいけないことはこれだと思いました。

 

「修復」し続けること

新しい概念を導入しようとすると、どうしても歪みが出てきます。そこをいかに既存の仕様やコードとぶつからないように作っていくのかというのか、既存のアプリケーションに溶け込ませていくのかが私の仕事だなと思っています。まるで最初期から考えらえていた機能のように設計・実装できたらいいですよね。

島田さんの発表にもありましたが、「シンプルに」作るというのが一つキーワードかもしれないと気づき始めてきました。SmartHR基本機能は9年の歴史があり、どうしても複雑化してきています。それをできるだけシンプルに修復していくというのがとても大事なことだと思います。この辺りはまだまだ模索中です。来年は一つ自分なりのメソッドを生み出したいなと思います。(今はまだひいひい言ってるところです)

「修復」し続けるという取り組みはSmartHRに入社したからこそ体験・実感できたことだと感じています。*1

まだまだ道半ばですが、この道を必死に走っていくぞ!

おわりに

この1年を振り返って感じたことの話でした。来年の抱負のようになりましたが、来年は何かしら「できた!」という実感を持ってまた「修復」の話ができたらいいなと思います。

明日は @utakahaさんです。

 

 

*1:今までも修復チャンスはあったのかもしれないけれど、その難しさに意識を払ったことがなかった