格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

PANCRASE351:第4試合・合島大樹 vs. 安藤武尊

65kg契約。合島はバンタム級12位。

パンクラス初参戦の山本歩夢が合島と対戦予定だったが、山本が交通事故により負傷欠場のため、安藤が代役出場。本来は両者ともバンタム級だが、直前出場の安藤の減量が間に合わないためキャッチウェイトに。

2018年から長くブランクが開いていた合島だが、佐藤ルミナのROOTSに移籍し、今年9月にROOTS所属選手として初のパンクラス参戦。復帰戦では19歳小原との対戦で、ブランクの影響かパンチを被弾する場面も多かったが、打たれても圧を掛けていき、小原のタックルを切ってパンチを打ち込んでKO勝ち。わずか3ヶ月での再登場となる。38歳。

安藤は今年のネオブラ王者山口と昨年9月に両者プロデビュー戦で対戦し、打撃の手数と終盤のテイクダウンで判定勝ち。今年9月の2戦目は格闘代理戦争で活躍したギレルメ・ナカガワとの対戦で、1R三角に捕まるピンチをノリのスラムで叩きつけて脱出すると、2R以降失速したナカガワからテイクダウンを奪って打撃で削って判定勝ち。2戦続けて期待の選手のプロデビュー戦の相手を務め、3戦目で代役ながらランカー挑戦のチャンスを掴んだ。バックボーンはレスリングで、テイクダウンとスタミナが武器。27歳。

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PANCRASE351:第3試合・リトル vs. 織部修也

ストロー級。リトル4位、織部はランク外。

リトルは激闘タイプのファイター。4月に黒澤と暫定王座決定戦で対戦し、ランキング上位の黒澤相手に打撃・タックルでアグレッシブに攻めたものの、ボディを効かされ、最後は右フックでKO負け。今回はそれ以来の再起戦となる。39歳。

CAVE織部は今年のネオブラ準優勝。決勝ではこの後試合をする船田にタックルからバックを取られる展開での判定負け。今年8月には過去にKO負けしている米山との再戦で、両者消耗した3Rにパンチの手数で押した差で判定勝ちし、リベンジに成功した。バックボーンは空手。30歳。

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PANCRASE351:第2試合・平信一 vs. 張豊

ライト級。平13位。

暴走柔術平は現在3連敗中。7月には今年のネオブラウィナーで18歳の鈴木悠斗と対戦。押されていた2Rに三角にがっちり捕らえる大チャンスを作ったが、サバかれて凌がれるとパウンド連打でKO負けしている。12月に誕生日を迎えて40歳となった。

EXFIGHTなどで経験を積んだ張豊(ジャン ユタ)はこれがプロデビュー戦。柔道・レスリング・柔術がバックボーンのグラップラー。23歳。

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PANCRASE351:第1試合・水戸邉荘大 vs. 小林了平

フライ級。

TRIBE水戸邉はプロデビュー以来3連勝していたが、8月にプロ初の国際戦となるジョセフ・カマチョで一本負けし初黒星。テイクダウンから優勢に試合を進めていた中でカマチョのギロチンが深く入ってしまい、惜しい星を落とした。23歳。

NEXUSで17歳でプロデビューした小林は、21歳ながらキャリア10戦7勝3敗。昨年7月のパンクラスデビュー戦では初参戦でいきなり元修斗ストロー級王者の黒澤と対戦し、序盤のパンチで意識を飛ばされKO負け。NEXUSでの判定勝ちを挟んで今年6月に出場した2度目の試合はネオブラベスト4の大野との対戦で、大野のタックルを切ってパンチを入れ、終盤はテイクダウンされたものの、ガードからの三角に捕らえる場面もあり判定勝ちした。

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PANCRASE350:メインイベント・名田英平 vs. 栁川唯人

フェザー級。名田8位、栁川10位。

コブラ会名田は2019年のネオブラウィナーだが、昨年からRyo・サンウォン・三宅・ヤマウチに4連敗中。Ryo戦はテイクダウンされての判定負け、サンウォン戦は勝負に行けずスタンドの組みでコントロールされての負け。三宅にはパンチでKO負けし、ヤマウチにはガードからの腕十字で一本負けと、内容でも良いところがない。30歳。

栁川は2022年のネオブラウィナー。ネオブラ後の初戦はRyoと対戦し、1Rにパンチでダウンを奪い、3Rにはバックから腕十字を狙って勝ったと思われたところで、Ryoのカウンターの腕十字で大逆転一本負けでプロ初黒星を喫した。負傷箇所の手術を経て今年9月に復帰すると、2022年のネオブラウィナー糸川に打撃・テイクダウンで上回りジャッジ三者フルマークの判定勝ちで再起を飾っている。24歳。

当初メインで予定されていた透暉鷹vsウルルの消滅(両者負傷で延期)に続いて、繰り上がりでメインになった田嶋vsラジャボフも体重オーバーで消滅。この試合がメインに。

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PANCRASE350:セミファイナル・鈴木悠斗 vs. 小川道的

ライト級。鈴木12位。

昨年7月にプロデビューしたばかりの鈴木。プロデビュー戦は判定勝ちだったが、そこから4試合連続KO勝ち。前戦は元ZST王者の平から三角に捕まるピンチを乗り越えてKO勝ち。11日に誕生日を迎えて19歳になったばかり。

デビュー2年目・キャリア5戦の鈴木に対し、小川はデビューから14年でキャリア21戦。ALIVE伊勢支部所属で、パンクラスでは6戦しているが、うち5戦が大阪大会での試合。昨年7月に約2年ぶりにGRACHANで復帰戦を行ったが、1Rわずか13秒でKO負けしており、今回はそれ以来の試合となる。バックボーンは柔術。34歳。

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PANCRASE350:第4試合・岡田拓真 vs. 敢流

フェザー級。岡田12位、敢流13位。

岡田は昨年6月にプロデビューすると、2連勝で11月の3戦目にはランカーの糸川との対戦が組まれる。糸川戦では2Rまでパンチでダウンを奪い攻勢となり、3R目はやや消極的となったが判定勝ち。しかし負傷があり、それ以来1年のブランク明けとなる。バックボーンは柔道。28歳。

敢流は今年のネオブラで3戦連続のKO勝ちし優勝。準決勝では1Rにパンチでダウンするピンチにも陥ったが、2Rにテイクダウンから腕十字・肩固めで攻めて取り返し、3RにパウンドラッシュでKO勝ち。決勝の望月戦では1Rにカーフキックを効かせ、苦し紛れにタックルに来た望月のバックを取ってのパウンド連打でKO勝ち。21歳。

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PANCRASE350:第3試合・菅歩夢 vs. 岸田宙大

フライ級。菅はバンタム級10位。

昨年のネオブラバンタム級優勝&MVPの菅。ネオブラ優勝後、フライ級に落としているが、7月の秋葉戦は直前で負傷欠場となってしまい、今回がフライ級での初戦で、今年の1戦目。ネオブラでは決勝までは打撃を効かせての勝利で、決勝では相手のテイクダウンを切って上を取り、背中を向けて立とうとした相手にリアネイキドチョークを決めて一本勝ち。今回からTHE BLACKBELT JAPANに移籍している。23歳。

岸田は7月に菅と対戦予定だった秋葉と同じ稲垣組所属。今年のネオブラフライ級でプロデビューし、決勝まで勝ち上がりマッハ道場山﨑と対戦。2Rに得意の三角に捕らえてチャンスを作ったものの、そこで消耗したのか、3Rは引き込み、下からの仕掛けを凌がれて判定負けで準優勝。23歳。

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PANCRASE350:第2試合・ギレルメ・ナカガワ vs. 渡邉泰斗

63kg契約。本来ギレルメと対戦予定だった平岡が先月末に負傷欠場。代役として渡邉が出場する。両者とも本来はバンタム級だが、直前の試合決定のためキャッチウェイトに。

ボンサイ柔術のギレルメは柔術黒帯で、今年の格闘代理戦争にも出場。アマチュアでキャリアを積み、6月にプロデビュー予定だったが、計量失格で中止に。9月の仕切り直しのプロデビュー戦ではレスラー安藤相手に1Rは下からの仕掛けで優勢に試合を進めたが、2R以降失速。プロデビュー戦は判定負けとなった。24歳。

渡邉は今年2月のネオブラ一回戦でプロデビューしたが、宮下の腕十字で一本負け。その後は6月にギレルメと同門の佐藤ゆうじに判定勝ち、9月には佐藤の負傷欠場の代役として友寄龍太と対戦し、オープンスコアで判定勝ちがなくなった3RにパンチでKOして逆転勝利している。25歳。

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UFC on ESPN63:メインイベント・コルビー・コビントン vs. ホアキン・バックリー

ウェルター級5分5R。コビントン6位、バックリー9位。

元暫定王者コビントン。レスリングがバックボーンで、テイクダウン主体の一般受けしないファイトスタイルながら、リング外のトラッシュトークで名を上げてきた。しばしば行き過ぎたトラッシュトークを行い、マスヴィダルにはリング外で殴られるという事件も発生している。カマル・ウスマンとの連戦あたりが競技者としてのピークで、その後はリング外でのアピールの方が過多となり、昨年12月にはマスヴィダル戦の勝利のみで王者レオン・エドワーズへの挑戦者として抜擢されたが、特に見せ場も作れずに判定負け。先週のUFC310で現王者ベラルが負傷欠場した際には、コビントンも代役として名乗りを上げたものの、前回のエドワーズ戦以来試合を行っていないこともあり、下位ランカーのギャリーがラフモノフの相手に抜擢されている(ただし、試合はノンタイトル戦)。36歳。

バックリーはインパクトのあるKOを演出するストライカー。173㎝とウェルター級でもUFCでは最小だが、UFC契約当初はあえて減量せずミドル級で出場を続けてきた。勝つ時は豪快なKO勝ちを見せながらも、負けも多くなかなか戦績が上がってこなかったが、ベストウェイトであるウェルターに落とすとここまで5連勝。前戦は同じストライカーでも距離を取り打ち合わないスタイルのスティーブン・トンプソンとの対戦で、ケージに詰めて打撃とタックルを混ぜて攻めたものの、ケージでタックルをこらえられ肘をもらう展開に。劣勢のまま迎えた3Rに飛び込んでの右フックをビッグヒットさせて逆転KO勝ちした。30歳。

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UFC on ESPN63:セミファイナル・カブ・スワンソン vs. ビリー・クアランティロ

フェザー級。

大ベテランスワンソン。かつてはトップランカーだったが、次第にランキングを下げていきランク外に。歳を取り筋量が減ったことで、一度バンタムに落としたこともあったが、1試合でフェザーに戻している。8年前のチェ・ドゥホ戦は激闘となり、名勝負部門でUFC殿堂入りしている。そのドゥホは先週KO勝ちしているので続きたいところ。前戦は同じくフェザー級のランキング未満にとどまっているベテランのアンドレ・フィリとの対戦で、スタンドで一進一退の試合となったがスプリット判定負け。40代最初の試合で勝利を手にすることは出来なかった。41歳。

クアランティロもランキング未満のベテラン中堅ファイター。昨年4月にランカーのエジソン・バルボーザに挑戦したがKO負けでランキング入りはならず。柔術黒帯+プロボクシングの試合経験もあるパンチが武器。今年3月の前戦は、直前で相手のガブリエル・ミランダが欠場し、一度UFCからリリースされていたユーセフ・ザラルがUFCとの再契約を果たして代役に。ザラルがなぜリリースされたのかわからないほど内容で圧倒され、最後はバックマウントからのチョークで2R一本負けした。ニューヨーク生まれだが、開催地タンパ在住の地元ファイター。36歳。

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