SIMPLE

シンプリストになりたいのです

本・書く習慣 の感想

2023年2月にアウトプットを目的にこのブログを作成しました。当初は何を綴るか、どのように綴るかということが明確になっていなかったので、フワフワしたブログだったように思います。今はある程度、更新する日を固定化し、内容もお決まりの型式みたいなものができてきたかな…?なんて思ってはいます。

以前、読書脳という本を読みました。(詳細はこちら↓)

yu1-simplist.hatenablog.com

読書がどうして必要であるのかであったり、読んだ内容をいかに自分にインストールするかなどの読書術にいたるまで幅広く書かれており、とても勉強になる1冊でした。そこで、何度も取り上げられていたのがアウトプット。学んだ(インプット)した知識を、ブログにしたり誰かに話したり(アウトプット)がいかに大切かが説かれていました。

そんなわけで今回はアウトプットに絞って『書く習慣』という本を読んでみました。感想や私にとって参考になると思った部分を綴っていいたいと思います。

どんな本?

今、私たちが生きる現在では、文章によるやり取りが重要な役割を担っています。仕事のやり取りはメールですることが多いし、近しい人との交流もLINEなどを使うことが増えました。自己表現の場としても、こうしたブログやX(旧Twitter)は文章を”書く”ことがメインです。

でも”書く”ってどうしたらいいんでしょう?

フリーランスのライターとして、Webメディアで記事を書いたり、取材をしたり、企業のSNSの運用をしたり、といった仕事をしています。端的に言えば、「文章を書く」ことがお仕事です。

(P6より引用)

そんな”書くこと”を生業とする著者から、”何か書いてみたいな” ”発信してみたいな”と思っている人に向けて書かれた、導入の1冊です。何故、書く必要があるのか。どのように書けばいいのか、などが取り上げられています。

ライターになる方法であったり、美しい文章を書く方法など技術的な内容を求めている場合は、求めている答えは見つからないかもしれません。ただふと「私、どうして書いているんだろう?」と立ち止まったときに、初心を取り戻す1冊として役に立つかもしれませんね。

誰でも書いていい

みなさんにとって、「書く」ってどういうことでしょう?

(P11より引用)

ブログやSNSをやっている方であれば、自己表現の1つであったり、アウトプットすることで記憶を定着させるための清書の場かもしれません。

ですが、そうではない方にとってはどうでしょう?自分には文才もないし、何を書いたらいいかもわからない。そう思っている方からすると、ちょっと難しい分野なのかもしれません。

けれどSNSで発信するときに文才って必要でしょうか?小説を書くならまだしも、思ったことを発信するだけなら、文才は必要ありません。それにSNSで注目を浴びている発信をよくみると、必ずしも文才に溢れた美しい文章ではない場合の方が多かったりします。

必要なのは「書いてみよう」と思う気持ちだけ。あまり難しく考えず、気構えず、はじめていいんです。

(P12より引用)

なぜ書くのか

・自分語りをするために書いていい

大半の人が本質的には自分語りをしたがっています。人は誰よりも自分のことが大切で、自分のことを語りたい生き物なのです。

(P27より引用)

もちろん誰かのために書いても良いですが、まずは自分のために書いてみる。そのためには、誰にも見せない前提で本音を書く練習をするといい。

・すぐ忘れてしまうから、書いておく
・夢を叶えるために書く

手書きをすることで達成率が42%上がる。手帳にやりたいことを書くことからはじめてみよう。

(P50より引用)

完璧主義を捨てる

完璧な文章ってどんなものでしょうか?純文学のような美しい文章でしょうか、それとも読みやすい文章でしょうか。

そもそも「完璧」とは一体なんなのでしょうか。よく考えてみると、価値観というのは人それぞれなので、「完璧」の基準も人によってズレているのが当たり前だということに気づくと思います。

(P41より引用)

私にとっては50点の文章が誰かにとっては100点かもしれません。私にとって100点の文章が完成した!と思っても、それは誰かにとっては0点の文章かもしれません。

つまり、100点を目指して延々と労力をつぎ込むのはあまり意味がない。第三者から見ればこのままでも充分いいものなのに、「いや、まだ完璧じゃない!」と言い張って黙々とやり込むのが完璧主義なのです。

(P42より引用)

「完璧」というものが存在しない以上、それをいつまでも追い求めるのは自己満足でしかありません。プライベートであれば、どこまで追及するのかは自由ですけれど、仕事だと締め切りがあったりしますからそうはいきません。

そんな完璧主義の人に必要なのは、「おわらせる勇気」。どんな形でもいいから、今取り組んでいるものに幕を引いてあげること。

(P42より引用)

習慣になれば書くのが楽しくなる

習慣になっている方にとっては、文章を書くことはそこまでハードルの高いことではないかもしれません。ですが、そうではない方にとってはどうでしょう。毎回文章を書こうとするたびに、やる気を振り絞る必要があったり、何から書こう?どう書こう?と思考を巡らしたり…ちょっと疲れてしまいそうですよね。

ではどうしたら文章を書くことを習慣にできるのでしょう?

・日常に落とし込む

新しいことをはじめるためには、なにかを犠牲にして、日々の過ごしかたをガラッと変えなくてはいけないように思えますが、全然そんなことはない。まとまった時間を捻出せず、たいした努力もせず、何も考えずにパッと文章を書けるようになれば、こっちのものです。

(P53より引用)

・書くためのツールを目に入るところに置いておく

たとえば「読書」を習慣にするためには、本を本棚にしまっておくのではなく、リビングのテーブルやベッドサイドなど、生活の同線で自然と目に入る場所に置いておくのがポイントとなります。

(P55より引用)

書くことを習慣化するには、その行為を忘れないこと、そして いかに初動を簡単にするか が大切です。

・ハードルを低くする

何か新しい目標を立てたときにやってしまいがちなのが、高い目標を立てること。毎日5000字書く!とか、1時間は執筆する!とか。でも1日、休んでしまうと途端に全てが面倒になって辞めてしまう…なんて悲しい経験、ありませんか?

習慣を長続きさせる魔法の言葉は「5分だけやろう」です。

(P62より引用)

少しだけで良いんです。やってみてその日は疲れていればそれで終わってもいいんです。キリのいいところまでやりたい!と思えたのであれば、続ければいいのです。

人はやる気があるから行動するのではありません。行動するからやる気がでるんです。

(P63より引用)

・スキマ時間を活用する

毎日忙しい人でも、意外と頭が休んでいる時間はあります。その「何かやってるけど頭は休んでいる時間」に「書く」を組み込むのです。とくに、「時間を一切無駄にしたくない」という高率重視の人にはピッタリのやりかただと思います。

(P65より引用)

冒頭で紹介した「読書脳」でもありましたが、スキマ時間を有効的に活用するというのは忙しい現代人には大切なこと。通勤・通学の電車のなかで本を読んで、思ったことを”書く”というのもいいかもしれません。SNSをぼーっと眺めている時間を”書く”時間にするのもいいですね。

 

2章の習慣化についてまでで参考になりそうであった部分を上げてみました。3章以降では、誰かに伝える・読まれるにはどのような工夫をすればいいのか や、書くことが与えてくれるもの などについて書かれていました。ブログなどで文章を書くことが身についているという方には、3章以降が参考になるかもしれませんね❀

感想

ここからは、あくまで個人的な感想です。

読みやすい本だとは思います。フランクな文章で書かれており、単語の解説がきちんと入っていますから難しいところがありません。普段あまり本を読んでいない方でもスラスラ読めるのではないでしょうか。気軽に何かを発信してみたい!多くの人から注目を浴びたい!みたいな人には向いている1冊だと思います。

ただ書籍を読んでいるというよりは、ネットのニュース記事やブログを読んでいるような感覚でした。ですから知識を得たという感覚はなく、情報を見たという感覚に近かったです。

もちろん参考になる部分も多くありました。しかし、それはどうだろうかと思うところもチラホラ。例えば習慣化する方法として、「日常に落とし込む」という話がありましたね。それ自体は私も大切なことだと思います。けれど、「ランチを食べている時間」「駅から家まで歩いている時間」が例に挙げられていたのですが、そこで書くのはいかがなものでしょう?食べながら書く「ながら食べ」はお行儀が悪いし、歩きスマホは危険です。

この他にも、頭では著者の言っていることが理解できるけれど、「個人的になんか嫌」なことが多い1冊でした。たぶん、相性が良くなかったのだと思います。

よもやま話

普段、どれくらい本音で話せていますか?

飾らない本音だから、面白いんです。本音だから、読まれるんです。むしろそこを除いたら、あなたの存在が文章から消えてしまいます。

(P169より引用)

私はこれに対して、1歩引いてしまうものがありました。プラスな本音は言えても、やっぱりマイナスな本音って言いづらい。今回はあえてマイナスな面も書きましたけれど、何度も書いては消してを繰り返してやっと書けた感じです。私は愚痴の多い人間だと自覚していますが、文章にするのは向いていないのかもしれません。

そこで思ったのが、自分は随分とホワイト化社会に飲み込まれているのだな…ということです。


www.youtube.com

ホワイト化についてはこの動画の3分30秒くらいからの解説が分かりやすいと思いますので、ここでの紹介はやめておきます。ものすごく端的にざっくり言うと「行動や発言が浄く美しい社会」みたいな感じでしょうか。特に40分以降の内容を痛感いたしました。

どんな記事を書くときも、ちゃんとマイナスな点も言わなければならないな…と思ってはいるんです。けど、それによって誰かが傷つくかも?とか、この作品が好きな人もいるかもしれないのに!とか考えてしまう。ポイズンですねぇ。

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