宮崎哲弥のブックガイド

ニッポン問題。 M2 : 2
宮崎哲弥が選ぶ「二〇〇二年の気になった文学作品」

古谷実ヒミズ』(講談社
いがらしみきお『Sink』(竹書房
③ザ・バックホーン『心臓オーケストラ』の歌詞(ビクターエンタテイメント)
④トール・ノーレットランダーシュ『ユーザーイリュージョン 意識という幻想』(紀伊國屋書店
⑤岡松和夫『無私の感触』(講談社

宮崎哲弥のブックガイド

「ニッポン問題。」を考えるうえで

基本書3冊!

山本、小室による『日本教神学』の真髄!

日本的関係主義を腑分けする

  • 濱口惠俊『日本研究原論』(有斐閣

意外な著者の意外な名著!

通説に異を唱える隠れた名著

ラディカル・ブディズム原始仏教+中観仏教)について

代表的原始仏典と般若経典。前者は雑阿含経が中心。後者は所収の善勇猛般若経が素晴らしい。空の思想の完成体!

  • 増谷文雄『阿含経典』(筑摩書房 全六巻)
  • 長尾雅人、戸崎宏正『大乗仏典I 般若部経典』(中公文庫)

輪廻説と無我説は両立しない!

大乗仏教哲学の最高峰

唯識説批判と如来蔵説批判

小室がナーガールジュナを解説すると······

西洋に誤解された仏教

政治哲学/法哲学に関して

自由主義から共同体主義への流れを概説

20世紀政治哲学の金字塔。もはやホッブズ、ロック、ルソーに並んだ!?

ロールズ批判の急先鋒。ここから政治哲学史に残る大論争がはじまった

  • マイケル・J・サンデル『自由主義と正義の限界 第二版』(三嶺書房)

「リベラル対コミュニタリアン論争」の全容を知るための5冊

コミュニタリアニズムなどの各論、5冊

エイリアンズ―論壇外知性体による「侵犯」的時評〈’03‐’04〉 (M2 (3))
宮崎哲弥が選ぶ「とってもエイリアンズなマンガ」一〇選

福島聡『少年少女』(エンターブレイン
さそうあきらトトの世界』(双葉社
古谷実ヒミズ』(講談社
漆原友紀蟲師』(講談社
浅野いにお『素晴らしい世界』(小学館
黒田硫黄大日本天狗党絵詞』(講談社
三宅乱丈『ペット』(小学館
奥浩哉奥浩哉短編集2 黒』(集英社
江戸川啓視、クォン・カヤ『プルンギル 青の道』(新潮社)
山下和美不思議な少年』(講談社*2

M2:思考のロバストネス
宮崎哲弥の思考の原理を知るための仏教書10選

①増谷文雄『阿含経典 第2巻 蘊相応』(筑摩書房
三枝充悳『中論偈頌総覧』(第三文明社
③チャンドラキールティ『チャンドラキールティ 中論註和訳』(国書刊行会
④奥住毅『中論註釈書の研究 チャンドラキールティ「プラサンナパダー」和訳』(大蔵出版
⑤『善勇猛般若経』(『大乗仏典I 般若部経典』所収 中公文庫)
小川一乗『小川一乗仏教思想論集 第3巻 中観思想論』(法藏館
⑦桂紹隆『インド人の論理学 問答法から帰納法へ』(中公新書
⑧谷貞志『刹那滅の研究』(春秋社)
⑨生井智紹『輪廻の論証 仏教論理学派による唯物論批判』(東方出版
⑩黒崎宏『純粋仏教 セクストスとナーガールジュナとウィトゲンシュタインの狭間で考える』(春秋社)

*1:AERA2009年3月16日号の「ビジネス古典で危機越える」という特集において、宮崎哲弥は『「日本人らしさ」とは何か』をあげ、「他に類を見ない驚くべき労作であり、現在絶版となっていることは、文化的な損失であるとさえ言える」と評している。

*2:http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2011071701528.html